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【Bu et Sports de combat】 武術の叡智はMMAに通じる。統一体と形骸化された構え─01─

Gokikai karate【写真】彼らにとって空手の稽古はいってみれば技術練習では、体を練ることを意味しているのではないだろうか(C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、通じている部分が確実に存在している。そして、剛毅會空手・岩﨑達也宗師による空手の指導を受け、MMAで勝利を目指すAACC所属選手がいる。サンチン、ナイファンチン、クーサンクー、パッサイ、セイサンという型の稽古を行うMMAファイターたちに交じって、生涯学習として空手を学ぶ練習生も存在する。


その中の一人、Aさん(※47歳・男性)はフルコンタクト空手歴32年を誇る人物で、剛毅會空手で稽古をするようになって2年になる。Aさんは剛毅會空手の武術空手と、フルコンタクト空手の違いを以下のように話してくれた。

「フルコン空手では、フルコンタクト空手の歴史に基づいた稽古をしていました。結果、力比べの空手、我慢比べになっていたと思います。もちろん、それが楽しい時期もありました。ただし、私のように40代中盤を過ぎると、試合で勝つための動きはできなくなる。稽古を続けるために、ウェイト・トレーニングに精を出すようになっていたんです。

それが剛毅會の稽古に参加させていただいて、もうウェイトもしなくて良いし、この空手をやっていきたいと思うようになったんです。今もフルコンタクト空手の稽古は続けていて、掌底や大きなグローブで顔面有りのスパーをすることもあります。そういう場で、剛毅會で空手をやるようになってからは、より相手がよく見えるようになりました。

余裕があるというのか、気持ちの持ち方が違ってきて。向うが入って来られない、こちらは入っていける──そういう理想形に近づけている実感はあります。何より力で行こうとすると危ないということが気付きました。結果、修行の仕方を変えないといけないと思うようになりました」

一つの例をいえば、Aさんが従来稽古してきた空手のサンチン立ちや前屈立ちにしても、剛毅會で習う構えとは拳の位置、歩幅などが違い、体が自由にかつ相手の動きが見えるようになったという。それが岩﨑氏によると、統一体になっているということになる。

統一体が取れていると強度が上がり、質量が変わってくる。実際にAさんや練習生が構えを取り、拳や蹴りを受けても痛みを感じることが少なく、またバランスが取れている。統一体を取ることによって、「体のどの部分でも、痛みの感じ方が変わります。まず細胞も含め本人の感じ方が変わり、距離が遠くなるので相手が強い攻撃をしづらくなります」と岩﨑氏は言う。

また統一体を取るというコトに対し、氏は「挨拶一つを取っても体の状態が良い状態と悪い状態がある」と指摘する。

まず、正座をしての礼=座礼にしても多くの空手で見られるモノと、武術空手・剛毅會で行われている挨拶の仕方は違う。この違いが統一体でない状態と、統一体である状態に分かれてくるのだが、その結果が武術としてどのような違いが見いだされるのか。そして、統一体とは何なのか。次回から、その正体を探ってみたい。

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