【UFN88】8勝0敗・7KOをガーブランド×21連勝中のアルメイダ。米伯、未来の王者候補対決
【写真】まず注目はアルメイダの連勝記録が22に伸びるかどうか、だ (C)MMAPLANET
29日(日・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターでUFC Fight Night88「Almeida vs Garbrandt」で開催される。メインはイベント名にある通り、トーマス・アルメイダ×コディ―・ガーブラントのバンタム級新鋭対決だ。
メモリアルデー・ウィークのUFCは、土曜日にMGMでPPV大会というのが常だったが、今年は日曜日にFight Night大会が行われることとなった。翌週にLAでビッグショーを開催する影響だろうが、こういう大会には突き抜けたビッグネームの登場はないが、えてして粒ぞろいの好カード、思わずニヤッと口元を緩めてしまう対戦が多い。
その代表格がメインのアルメイダ×ガーブラントのブラジル×米国・バンタム級注目のファイター対決だ。現代シュートボクセを代表するアルメイダは、何度も触れられてきたようにデビュー以来21連勝中という驚異的なレコードを持っている。うちKO勝ちが16で、UFCで戦うようになってからも、4勝中3試合で相手を倒している。
現代MMAを消化したシュートボクセ・スタイルだっても三つ子の魂百まで――ではないが、やはりレンジがやや近い。相手の攻撃が届く距離で、より破壊力のある攻撃を仕掛けるのがアルメイダの戦いだ。よって攻撃を受けることもあるが、そこからが強い。また自らのペースで戦うときも以前のシュートボクセのようにフックの連打から、勢いを増し続けるなかでヒザ蹴りというラッシュではなく、ボクシングに誘っておいて相手の頭が拳の攻防に集中したところで、ヒザを突き上げるという虚をついた攻撃も少なくない。
一方のガーブラントはまだ8戦しか経験していないが、8勝で7つのKO勝ちと、彼もまた恐るべき成績を残している。アルメイダと比較すると、やや遠目のレンジで相手の攻撃を見極めて、右のクロスなどスピードに乗った重いパンチを打ち込む。その右は肩回りが柔軟なのかよく伸びる。そしてオーバーハンドもコンパクトに打てるのが彼の特徴だ。
返しの左フックもパワフルそのもので、そんなパンチの猛威に晒された対戦相手の重心が高くなったところで、テイクダウンを奪う術にも秀でている。公称ではリーチはアルメイダの方が長いが、試合を見ているとガーブランドの腕がより長く見えるのは、その距離感とパンチを打つタイミングの違いだろうか。アルメイダはそんなガーブランドのパンチを掻い潜って、いや被弾しながらも前に出るだろう。
圧力にガーブランドが下がるようなことがあれば、アルメイダのヒザ蹴りが見えなくなる。ただし、そこに行きつくまでにアルメイダはガーブランドの拳の餌食になる可能性も十分にある。いずれにせよ、相手の攻撃を受ける覚悟、受けてからの耐久力が問われる――バンタム級将来のチャンピオン候補対決になるだろう。
■ UFN88対戦カード
<バンタム級/5分5R>
トーマス・アルメイダ(ブラジル/7位)
コディー・ガーブラント(米国)
<フェザー級/5分3R>
ヘナン・バラォン(ブラジル/5位)
ジェレミー・スティーブンス(米国/9位)
<ウェルター級/5分3R>
タレック・サフィジーヌ(ベルギー/10位)
リック・ストーリー(米国/11位)
<ミドル級/5分3R>
クリス・カモージ(米国)
ヴィトー・ミランダ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ホルヘ・マスヴィダル(米国)
ロレンツ・ラーキン(米国)
<ライト級/5分3R>
ジョシュ・バークマン(米国)
ポール・フェルダー(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
サラ・マクマン(米国/6位)
ジェシカ・アイ(米国/7位)
<ライト級/5分3R>
エイブル・トゥルージロ(米国)
ジョーダン・リナルディ(米国)
<ミドル級/5分3R>
ジェイク・コリアー(米国)
アルベウト・ウダ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
エリック・コク(米国)
シェーン・キャンベル(カナダ)
<バンタム級/5分3R>
アルジャメイン・ステーリング(米国/4位)
ブライアン・キャラウェイ(米国/8位)
<ヘビー級/5分3R>
クリス・デラロチャ(米国)
アダム・ミルステッド(米国)