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【PXC37】田中路教、1R・最終Rのピンチを乗り越えてタイトル獲得

<PXCバンタム級選手権試合/5分5R>
[挑戦者]田中路教(日本)
Def.3-0:48-46、48-46、48-46
[王者]クリサント・ピットピットンゲ(フィリピン)

PXCで連勝を収め、タイトル戦のチャンスを掴んだ田中。日の丸の国旗を背負って花道に姿を現す、セコンドの勝村周一朗、試合を終えたばかりのタクミと抱き合い、タイトル戦のケージに向かった。

1R、お互いに距離を測る展開から、田中が細かくフェイントを入れる。ピットピットンゲは田中の右ストレートをかわすと、すぐに右ストレートを返す。田中が右ミドルを蹴ると、そこにパンチで飛び込むピットピットンゲ。ここから組みの攻防になり、田中が大内刈りのような足技でテイクダウンする。

中腰になってパンチを落とす田中。足を一本超えると同時に、ピットピットンゲの首に右手を回す。そしてマウントを取りつつ、そのままフロントチョークへ。締め上げる田中だったが、極まりが浅いと見るや、技をほどいてマウントキープにチェンジ。ピットピットンゲのブリッジに合わせてヒジ打ちを落とす。

しかしピットピットンゲのブリッジが強く、そのまま試合はスタンドへ。ピットピットンゲはパンチのフェイントをかけながら右ロー。田中も右ローに右ストレートを合わせる。田中がタックルに入ると、ピットピットンゲは右アッパー、田中のタックルを切りつつ、そのまま後ろに回り込んでスリーパー。この態勢のまま、ラウンド終了となった。

2R、細かく体を上下・左右に振ってフェイントを入れる田中。ピットピットンゲは田中が右ミドルを蹴ると右フックを狙い、距離が開くと右ローを蹴る。

田中はタイミングを測っていたかのように、2発目の右ローをキャッチしてテイクダウン。ピットピットンゲを金網まで押し込んで一気にパンチを落としていく。ピットピットンゲもガードから腕十字を狙うが、田中はそれを外しながらパンチを落とし、セコンドの指示通りにグラウンド&パウンドで削り続けた。

3R、左右のローを蹴るピットピットンゲ。お互いに距離を探る展開が続き、ピットピットンゲが右ストレート。下がる田中をパンチで追いかけるが、田中がカウンターのタックルでテイクダウンを奪う。

腰を上げてパンチを落とす田中。ピットピットンゲが体を起こして立ち上がろうとすると、それを寝かせて一気にマウントへ。ガードを固めるピットピットンゲにパンチを落としてバックへ。ピットピットンゲの動きに合わせて腕十字を狙うが、ピットピットンゲも田中を前に落として脱出。一気にパンチを落とす。

一転、トップポジションを奪われた田中だが、すぐにブリッジを効かせて脱出。再びトップポジションを取ると、パンチを落としながら後ろに回り込む。ピットピットンゲが手を着いて立とうとすると、そこを腹固めに捕えてパンチを入れつつ、スリーパーを狙う。

4R、田中がジャブで距離を測りながら、タックルで金網まで押し込む。ピットピットンゲはヒジ打ちを落として抵抗するが、田中がテイクダウンを奪う。

しっかりとトップポジションをキープして、インサイドガードからパンチを落とし続ける田中。立ち上がる動きのないピットピットンゲを一方的に殴り続けるラウンドとなったが、終了直前、ピットピットンゲが下から蹴り上げを連発する。

5R、不用意に打撃を出さずに間合いを測る田中。ピットピットンゲが右ローを蹴ると、それをキャッチして確実にテイクダウンを奪う。ここからは4Rと同じようにトップキープから的確なパウンド、サイドポジションを奪ってボディにヒザ蹴りを連打する。

しかしここでピットピットンゲが金網を蹴ってブリッジ、サイドポジションを奪い返すと顔面にパンチとヒジ打ちを落とす。ピットピットンゲの体をホールドして、ビッグヒットを阻止する田中だが、ピットピットンゲも脇腹と顔面にヒジ打ちを落とす。この状態のまま試合終了。

1Rと最終Rにピンチを迎えた田中だったが、それ以外のラウンドでは確実にポイントを取り、タイトルを獲得した。

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