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【DEEP CAGE】ミドル級チャレンジャーRYO<02>「岸本君、下石君、年下の選手に凄く反省させられた」

Ryo【写真】覚悟が決まったような表情が多かったRYOだ(C)TURTLESPRING

11日(日)、大阪市阿倍野区の阿倍野区民センターで開催されるDEEP CAGE IMPACT 2015 in OSAKAで中西良行の持つDEEPミドル級王座に挑むRYOインタビュー後編。

日本では誰も知らないような韓国MMA界黎明期を生き、帰国後はDEEPで戦うようになったRYOが、3度目の正直を目指タイトル挑戦への意気込みとは。
<RYOインタビューPart.01はコチラから>

――韓国から日本に戻ってきて良かった、と思える理由は何でしょうか。

「韓国では何の基礎もなく格闘技をやっていました。当時、向こうのファイターは、みんな本を読んで格闘技の勉強をしていたので、韓国よりも日本で習うことのほうが、今の自分にとってはすごく大きかったです」

――日本に戻ってきてからの練習環境は?

「最初は相補体術の所属で、DEEPに出るようになってからは『ZERO-ONE MAX』所属になっています」

――実はその点が気になっていました。ZERO-ONEはプロレス団体ですよね(プロレス団体としてはZERO1-MAX)? RYO選手はプロレスラーなのでしょうか。そうした活動の記録も見当たらないので、なぜZERO-ONE所属になっているのかと。

「プロレスラーではないです。弟(崔領二=ZERO1-MAX所属のプロレスラー)のプロデュースで『ZERO-ONEの格闘技部門』ということに(笑)」

――そうだったのですか(笑)。

「こういうプロデュース的なことは、弟に任せています。練習はシューティングジム大阪やコブラ会、BLOWSなど、大阪にある道場にはほとんど行かせていただきました。打撃は吉鷹(弘)先生に教えていただいています。打撃を本格的に習うのは、吉鷹先生が初めてでした。ふた昔前ぐらいの総合格闘技って柔術が全盛で、“倒せばなんとかなる”という感じだったじゃないですか」

――打撃をかいくぐり、テイクダウンしてサブミッション、あるいは抑え込むという。

「そうです。でももうそんな時代ではなくなりました。もともと僕は人を殴ることも、殴られることも嫌いだったんですよ。そんななかで、吉鷹先生から教えていただくことは、“目からウロコ”のようなことばかりでしたね。自分が“こうしたらどうなりますか?”と、打撃の観点からすれば普通ではない質問をしても――みんなが白い目を向けるような質問をしても、吉鷹先生はちゃんと答えてくれましたから」

――例えば、どんな質問をしたのでしょうか。

「打撃のスタンスはオーソドックス(右構え)とサウスポー(左構え)がある。そこで、真ん中でやってみたらどうか――とか」

――相手に対して正面に構えるということですね。

「そこで吉鷹先生は、なぜソレをやってはいけないか、ということをキチンと説明してくださるんです。むしろ『それは難しいけど、ちゃんと考えて格闘技をやっているんだな』と思ってもらえたようです。そうやって打撃に関しては、本当に基礎から教えていただきました」

――なるほど。日本に戻ってきてからは、DEEPが主戦場になっていますね。

「最初はHERO’Sのトーナメントに出場していたのですが、その後イベント自体が無くなりました。でも、僕は日本に戻ってきてから段階的にやっていきたかったし、それが当たり前だと思っていたので、特に大きなイベントに出たいという、こだわりもなかったんです。そこでDEEPで経験を積ませてもらったのは、ありがたかったですね。でもそうやって皆さんに期待をかけていただいたのに、その期待を裏切るような結果で……」

――RYO選手といえば、ここまで連勝後に同階級のトップクラスに挑み敗れる。そういうキャリアが続いてきたように思います。

「仰るとおりですね。そこに関しては弁解の余地もないです。しかし自分の年齢(37歳)に関していえば、同い年の選手たちがどんどん引退していく。でも僕は引退しない。なぜだか分かりますか? まだまだ強くなれる、という根拠の無い自信があるんです。

ボクシングの西岡利晃選手がアキレス腱断裂で、みんなが『もう西岡も引退か……』と思っていた時に、西岡選手は『オレがこのままで終わるわけがない』と考えていたそうなんです。それを聞いた時、自分も同じことを考えていました。もちろん西岡選手はその後、すごい結果を残しました。今の僕が何を言うても、『お前、何言うてんねん』と思われるでしょう。でも、結果を残せばみんな思うことも変わるんです」

――はい。

「だから、結果を残すまで辞められないんですよ」

――では、ここまで大切なトップクラスとの試合で勝てなかった要因はどこにあると考えていますか。

「もちろん技術的な差はあったと思います。でもここ数年でいえば、技術的な差は埋まってきました。反対に、気持ちにムラがありましたね。大きな怪我もあって、自暴自棄になっていたというか、『格闘技、どうしよう……』と思っていたんですよ。

自分ではハードな練習をこなしているつもりでした。でも、『やっていた』というのは、あくまで自分の基準だったんですよね。周りを見ても岸本(泰昭)君、下石(康太)君とか、みんな僕より若いのにヒシヒシと気持ちを感じるんです。年下の選手に凄く反省させられたんですよ」

――そこで気持ちが吹っ切れたのでしょうか。

「僕はホントに他力本願だなぁと思うんですけど、周りの選手たちは自力本願、そういった選手たちに影響を受けました。おかげで自分も変わってきたと思います」

――今回、11日には地元・大阪で、中西選手に挑むこととなりました。

「お話を頂いた時には、これが最後のチャンスやなと思いました。タイトルマッチはこれが3回目、もう4回目は無いと思っています。さっき『『辞めるつもりはない』と言っておいて、言っていることが違うかもしれないけど、この試合で負けたら引退を考えなアカン。

反対に勝ったら、格闘技を続ける理由になる。それだけ自分の今後の立ち位置を決める試合です。自分のキャリアの中で一番大切な試合やと思います」

――そんなタイトルマッチが、地元で行われることに関しては、どのように感じていますか。

「東京でも大阪でも同じケージでやるから関係ない、そう思っていました。でもやっぱり、自分の地元となると、気分的に楽な部分は多少あります。中西選手も大阪での試合を、よく受けてくれたと思います」

――中西選手とは2013年10月に対戦し、判定負けを喫しています。次の試合はタイトルと同時に、リベンジを懸けた一戦ともなります。

「相手は日本人離れした体力――フィジカルというより体力があるファイターです。日本の重量級はみんな負けている。その中西選手に勝てる可能性がある選手は、今は僕しかいないと思っています。中西選手のことを舐めているわけじゃないし、怖くないわけじゃない。でも今は、タイトルマッチが楽しみで仕方ないですね」

■DEEP CAGE 対戦カード

<DEEPミドル級選手権試合/5分3R>
[王者] 中西良行(日本)
[挑戦者] RYO(日本)

<ウェルター級>
中尾受太郎(日本)
住村竜市朗(日本)

<フライ級>
柴田MONKEY有哉(日本)
ホン・スンヒョク(韓国)

<フライ級>
赤尾セイジ(日本)
南出剛(日本)

<バンタム級>
鍵山雄介(日本)
石田ガリット勝也(日本)

<ライト級>
長田拓也(日本)
小川道的(日本)

<バンタム級>
dark陸斗(日本)
ソン・ジンス(韓国)

<ストロー級>
いちょうSnufkinともなが(日本)
MAGISA(日本)

<バンタム級>
中本龍平(日本)
鈴木崇豊(日本)

<フェザー級/5分2R>
鈴木敦順(日本)
名田英平(日本)

<フライ級/5分2R>
平田丈二(日本)
坂井一貴(日本)

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