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【ONE30】9月1日、フエルタ戦に向け安藤晃司が思っていたこと。「世界を体験できる良いチャンス」

Koji Ando【写真】「UFCで戦っていた時よりも強くなるっている」と想定し、安藤はフエルタ戦に備えていた (C)MMAPLANET

1日(火・現地時間)、中国は上海のメルセデスベンツ・アリーナで開催される予定だったONE30「Dynasty of Champions 」が延期された。どうやら近々にリスケジューリングされ、大会開催が発表されるという状況になるようだが、MMAPLANETでは9月1日を目標に練習をしてきた選手達に取材を行っていた。

選手たちが9月1日大会に向け、どのような気持ちでいたのか──を敢えて伝えておきたい。まずはロジャー・フエルタ戦に関して、安藤晃司のインタビューをお届けしたい。

──5月の青木真也選手との一戦で敗れ、オファーがなければ引退でなく廃業という発言をされていましたが、ロジャー・フエルタ戦が決まりました。

「そうですね、ファイトマネーを安く叩かれて趣味として続けるぐらいなら、もう選手としての将来は考えていなかったです。ただ、今回の大会はもともと8月の終わり開催されるはずだったのが、9月に延びたみたいでシンガポールから帰国した直後に、マネージャーサイドに打診はあったようです」

──ただし、これまで経緯を考えるとLegend時代から大会の延期に悩まされた安藤選手ですから、すぐに鵜呑みはできなかったのではないでしょうか。

「それはありました。契約書が送られてきたわけでもないですし。何よりも僕の方にもケガもあったので、すぐにYESとは言えなかった形でした。あれから1カ月は練習ができない状況でしたので。その間に9月1日、ロジャー・フエルタになるという風に正式オファーになっていました。フエルタ選手と戦うのは、なかなか手にできないチャンスですし、もうやるつもりでいました」

──ケガというのは、試合後の取材では絶対に公言しないでほしいと言われていた、初回に肋骨が折れていた件ですね。

「ハイ、だからONEからもメディカルチェックに通る必要があるという条件付きでのオファーでした。ただ、そのケガで負けたわけではないので。試合中は負傷は関係なかったです」

──青木戦の敗北でキャリアを終える可能性があった安藤選手。無責任に現役続行を願うわけにはいかないのですが、青木戦を経験したからこそ、安藤選手には現役を続けてほしいというのが本音でした。あの試合で学んだことを次に活かしてほしいと。

「全ては青木さんの強さ、大きさなのですが色々と考えすぎました。いつもと違い、色んな人と作戦を練ったり、考えすぎてしまっていました。もっと自分の戦いをするという方向でいけばとは、振り返ると思います。ただし、それが青木選手の偉大さで。青木選手がこれまで成し遂げてきたことを考えると、いつものように試合に臨むことができなかったということなんです。そこも含めて、青木選手の実力は僕より上、良い経験になりました。

僕は一気に上に駆け上がることができるような人間ではないので、一つ一つ上を目指す。そういう意味でもMMAというだけでなく、人生のなかで良い経験をさせてもらいました」

──なるほど。ではケガの方は? 発表前から練習には戻っていたのですか。

「ハイ、正式発表が随分と遅かったので」

──改めてロジャー・フエルタの印象を教えてください。

「まず戦いたいと思っていた相手でした。僕はこれまで韓国、マカオ、マレーシア、台湾、シンガポールと戦ってきて、やっぱり周囲にはアジアを舞台にしているとしか世間からは思われていたはずです。世界で戦っているとはならないわけです。それはしょうがないのですが、やはりフエルタ選手は世界のトップ集団にあったファイターなので、そういう選手とは戦いたいと常に思ってきました。

世界を体験できる良いチャンスだと思っています。その一方でUFCで戦っていた当時のような華やかさは、今のフエルタ選手にはないかもしれない。だから、周囲から勝って当たり前のように思われている向きもあります。勝たないといけないという風にすら言われることもあります。

でも、僕のなかではフエルタ選手が過去最高にモチベーションがあって、コンディションをキャリア最高に持ってきた状態で戦うことを想定しています。年齢だって変わらない同世代、UFCで戦っていた時よりも強くなっているという覚悟を持って戦います」

<この項、続く>

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