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【Titan FC34】タイトル4連戦、まずは新フライ級王者にティム・エリオット

<Titan FCフライ級王座決定戦/5分5R>
ティム・エリオット(米国)
Def.3-0:50-45,50-45,50-45
イリアーディ・サントス(ブラジル)

タイトルマッチ4連戦の幕開けはフライ級王座決定戦。前蹴りからジャンピングスピニングバックキックを見せたエリオットに対し、サントスは右ローを返す。アッパーを放ったエリオットだが、最初のダブルレッグでガードを取らせたサントスがまずはスコアでリードする。クロ―ズド+右手をふくらはぎの後ろに入れて固めるエリオット、サントスは立ち上がってガードを割るとヒールフックへ。体を捻って逃げたエリオットがスタンドへ戻る。粗い打撃戦はリーチに優るエリオットが優勢か。

フックの打ち合いで徐々に下がるサントスにエリオットの左ストレートが打ち込まれる。左フックで明らかに後退したサントスだったが、ワンツーを返していく。打撃に意識が集中したサントスはエリオットにテイクダウンを許し、立ち上がり際にヒザを受けてパンチの連打で崩れ落ちるが、タイムに救われた。

2R、左ストレート&左アッパー、後ろ回し蹴りから背中を見せて挑発するエリオット。リーチの差を生かしたワンツーを入れ、続いてヒザをボディに突き刺す。サントスのシングルを前転して起き上がったエリオットが、左ジャブを伸ばす。ケージ際でボディの連打、さらにエリオットはスタンドながら鉄槌を打ち込んでいく。サントスもパンチを返すが、間合いが遠く拳は届かない。そうするうちに左ストレートでケージに押し込まれ連打の餌食となるサントス。

大きく体を傾けているエリオットだけに、蹴り技が欲しいところだ。ケージに追い込まれるシーンが多いサントスはヒザ蹴り、ストレートにヒジを被弾し反撃できない。残り10秒、ヒザ蹴りの4連発からなぜか前回りとエリオットワールドが展開された。

3R、サントスのパンチを防いで左ストレートをヒットさせたエリオット。右ローを受けたが、構わず左の拳を何度も伸ばし、左ローも3連打を2度見せる。エリオットはサントスのテイクダウン狙いに右手をキャンバスについて耐えると、ケージに押し込みヒザを突きあげる。続いて左エルボーを入れて離れたエリオットはジャブの連打から右ストレート、ヒザ蹴りとサントスを攻め込む。残り2分、両者とも疲弊しているが当然、ダメージが大きいのはサントスだ。ジャブから右ストレート、ヒザとも攻撃を受け続けるサントス、エリオットは素早いダブルレッグでテイクダウンを奪う。ガードを取るサントスにエリオットは左エルボー、ボディから顔面にパンチを落とし、いよいよ一方的な展開で試合は終盤戦へ。

4R、左ミドルを受けて体が固まったサントス。エリオットは左ハイを狙うが、これは捉えきれない。と、サントスが渾身のダブルレッグでエリオットのギロチンを抜いてトップを奪取する。エリオットがクローズドガードからパンチを入れ、ガードの中からの肩固めを苦も無く防ぐ。サントスはトップにいるだけで、逆転につながるような攻めを見せることはできない。対してエリオットはガードからパンチを入れ、サントスが立ち上がったところでヒザへの蹴りを繰り出す。サントスのハーフからキムラも防いだエリオットが逆にキムラを取り返した。

最終回、スタンド・ハンマースレッジから左ローを入れたエリオット、続く飛び蹴りは空振りに。エリオットの両手を広げたおかしな構えにも、ダレた空気の観客席は反応なし。サントスは4Rに続きテイクダウンに成功したが、エリオットが蹴り上げから立ち上がる。パンチをまとめられ、ガードを取ったサントスは腕十字へ。臀部にヒザを入れて防いだエリオットはスタンドへ戻る。

続く左ミドルをキャッチして、テイクダウンに持ち込んだサントスだが、やはり寝技で固まってしまう。残り70秒でブレイクが掛かり、試合がスタンドに戻るとサントスが左ストレートを伸ばす。エリオットは左ハイの着地後にダブルレッグを決めて、エルボーや鉄槌をまとめ、ギロチン、さらにパンチを落とし試合終了の時を迎えた。終始攻め続けたエリオットが新タイタンFCフライ級王座に就いた。

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