【ADCC Asian & Oceania Championship 2015】シュレックやノ・ヨングァンら6名が代表に
【写真】世界大会出場へ男子5名、女子1名のアジア&オセアニア代表が決定した(C)HIROYUKI KATO
23日(日)、東京都世田谷区の北沢タウンホールで「ADCCアジア&オセアニア予選」が開催されプロMMAファイター、柔術家、柔道家、サンビストらが日本、韓国、豪州、キルギスから参戦。8月28~30日にブラジルはサンパウロで開催される世界大会へのチケットを掛けて熱戦が繰り広げられた。
Text by Hiroyuki Kato
【66キロ以下級】<
19名が参加したマイナス66キロ級では、優勝本命と目されていた “徹肌イ郎”こと鈴木徹が3回戦で敗退。決勝は共に初優勝を懸け、ブラジリアン柔術黒帯である平尾悠人と西林浩平が対戦した。
両者柔術家らしく引き込んでからの展開を得意にしながらも、決勝は引き込みが即マイナスポイントになるため序盤はスタンド勝負。西林が飛びつき気味にフロンチョークで捉え、首を捻りあげるも後一歩極まらず。終盤に平尾がシングルレッグで揺さぶった後にバックテイクで3ポイントを奪い優勝を決めた。
【77キロ以下級】
マイナス77キロ級は本予選を運営したADCC JAPANではなく、勘違いし本部に申し込み書を送っていたという韓国柔術界の期待の星、ノ・ヨングァンが圧倒的な強さを見せつけた。
ディープハーフからのスイープを得意にしているノ・ヨングァンは、この日も全試合でこの得意技を決めており、決勝ではキルギス代表チームのアサノブ・ザンベックをアンクルホールドで秒殺。一本勝ちで世界大会出場を決めた。
【88キロ以下級】
元パンクラス王者、和田拓也選手のエントリーが話題となったマイナス88キロ級。その和田は順調に勝ち上がっていたが、準決勝で三原秀美を相手に “スラム”で反則負けを喫してしまい脱落。決勝は三原秀美と柔道家の佐藤竜太の対戦に。
試合開始早々に三原は座り込み、相手の動きにあわせ柔術家らしく足を絡め、戻して対応。スイープで三原が上になり、立ち上がった佐藤のバックを制し、チョークで一本で一本勝ち。三原が2005年LA大会以来、10年振りに世界大会出場権を手にした。
【99キロ以下級】
マイナス99キロ級では過去3度代表権を得ている中学校教師の小澤幸康と、2009年バルセロナ世界大会で代表となった荒井勇二の間で決勝戦が行われた。
試合は柔道に長ける小澤が序盤から投げでプレッシャーを仕掛け、荒井のテイクダウン狙いを確実に潰す展開が続いた。
中盤に体落しでテイクダウンの2ポイント先制。その後も小澤は大技のカンバリョッタを決めるなど試合を支配。4度目の代表の座に輝いた。
【99キロ超級】
99キロ超級では“シュレック”の愛称で親しまれる柔術家、関根秀樹がワンマッチ決勝で登場。
関根より二回り大きい豪州の柔術家ジョシュ・ブラウンは、試合開始と共にハーフガードに引き込み潜りを狙う。関根は技術の差を見せつけるように潰して、サイドへ。
極めを狙いながらニーオンザベリーなどでコントロールし続け、最後は腕十字一閃。格の違いを魅せつけたシュレックが世界大会出場権を手にした。
【女子60キロ以下級】
女子マイナス60キロ級は巴戦となり、湯浅麗歌子が一回戦は三角絞め、決勝もバックチョークで一本。技術の差を魅せつけた世界へ。湯浅は今週カリフォルニア州ロングビーチで開催される世界柔術選手権にも参戦する。
■ADCCアジア&オセアニア予選リザルト
【66キロ以下級】
1位 平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)
2位 西林浩平(reversal Shinjuku Me, We)
3位 松本輝之 (シューティングジム大阪)
【77キロ以下級】
1位 ノ・ヨングァン(韓国/jiu-jitsu lab)
2位 アサノブ・ザンベック(キルギス/キルギス共和国代表チーム)
3位 中倉三四郎(FIGHTING TIES)
【88キロ以下級】
1位 三原秀美(総合格闘技道場コブラ会)
2位 佐藤竜太(フリー)
3位 南和良 (パラエストラ東大阪)
【99キロ以下級】
1位 小澤幸康(TEAM-KAZE)
2位 荒井勇二(GUTSMAN)
3位 ハリー・グレッチ(豪州/ IgorMMA)
【99キロ超級】
1位 関根秀樹(ボンサイブルテリア)
2位 ジョシュア・ブラウン(豪州/De Been 100% Jiu Jitsu)
【女子60キロ以下級】
1位 湯浅麗歌子 (パラエストラ品川)
2位 イウィア・グルコワスカ(豪州/Absolute MMA)
3位 八木沼志保 (NEXUSENSE)