【UFC FOX13】ヘンリー・セフード、ポテンシャルの高さ見せつけキムラを完封
<バンタム級/5分3R>
ヘンリー・セフード(米国)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-27
ダスティン・キムラ(米国)
北京五輪フリースタイルレスリング55キロ級金メダリストのセフードのUFCデビュー戦。オーソに構えたセフードがジリジリと前に出る。キムラは左ジャブを見せ、セフードは右前蹴りを繰り出す。キムラの右ストレートをかわしたセフードは、左フックから左ミドル、さらに左フックを放つ。鋭い踏み込みから左ミドルを放ったセフードの続くローをキャッチしたキムラだが、自らリリースする。キムラの左フックは遠く、かなりテイクダウンを警戒しているのか、効果のあるパンチは放てていない。
セフードの右ローに右フックをキムラが合わせる。と、続く右フックでセフードがキムラからダウンを奪い、パウンドの追撃をかける。ガードに戻したキムラに対し、セフードは寝技には付き合わずスタンドへ戻る。ワンツーで前進したセフード、キムラはヒザ蹴りを返す。セフードも即ヒザをボディに入れ、気の強いところを見せる。振りかぶるような右のスピードが速いセフードに、キムラは自分の距離を取れない。右から左を入れたセフードがテイクダウンなしで初回を取った。
2R、キムラの右のオーバーフックは当たらない。セフードは勢いのある左ミドルハイを蹴り込む、この蹴りもスピーディで勢いがある。組んでヒザを入れたセフードは、キムラの前進に右を合わせようとする。さらに返しのフックと、キムラに圧を掛ける。残り2分になりセフードは前に出て連打を打ち込み、優勢が続く。キムラの右に、セフードは右を合わせると、すぐに左フックを打ち込む。さらに右ボディから左ハイと、キムラを完封した2Rが終わった。
3R、右目尻から流血しているキムラはセフードの前進にまっすぐ上がり、連続してワンツーを受ける。頭を振って前に出るセフードがワンツーからローを入れる。キムラの右ミドルを受けたセフードは、一気に距離を詰めて連打を繰り出す。セフードは距離を詰めて組みに行くが、ここはテイクダウンに固執せず自ら離れる。ばかりか、テイクダウンのフェイクを上手く利用し、打撃につなげる。首相撲からヒザを2発入れたセフードは、殆どキムラの攻撃を受けていない。
そのキムラの右アッパーをよけ、残り1分でシングルレッグへ。キムラのスプロールより、先にリリースしているように見えるほど動きが速い。キムラの逆転を掛けた飛びヒザも苦も無くかわしたセフードは、残り10秒でテイクダウン狙いへ。これはキムラも粘ったが、打撃で攻勢に出ることは一度もなく15分間が終わった。
判定は当然セフード、「UFCが許してくれるなら、もう一度フライ級に挑みたい」と語ったセフード。踏み込みの速さ、パンチの鋭さなど身体能力の高さとともに、キムラの攻撃をほとんど受けなかった見切り、防御能力の高さと高いポテンシャルを見せたオクタゴン初陣であった。