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【PXC44】カマチョ戦消滅、加藤忠治 「強いヤツとやって散ろうと」

2014.06.27

Chuji Kato

【写真】試合がなくなったことが決まった直後の加藤忠治の表情。下にある計量の時の顔つきとかなり違う……ことは否めない (C)MMAPLANET

27日(金・現地時間)にグアムのUOGフィールドハウスで開催されるPXC44でフランク・カマチョとの大一番を迎えていた加藤忠治。練習仲間から天才と呼ばれつつ、どこかノラリクラリ。掴みようのないファイターは、この一戦を最後の試合という気持ちでグアムまでやって来ていた――はずだった。

しかし、首の負傷を理由に会見、計量会場にも対戦相手は現れず。計量後に試合がなくなったことをステージ裏で告げられると、両手を高く掲げて加藤はステージに戻ってきた。未完の天才が、どのような気持ちでカマチョ戦に臨み、試合がなくなったことをどのように捉えているのか。試合不成立決定の報を受けた直後の声をお届けしたい。

――何ともいえない状況になってしまったグアム遠征ですが、まずここに至るまでの経緯を聞かせてください。昨年末、田中路教選手やBJ選手らと同様にグランドスラムを離れたことで、『加藤忠治は引退』という風に伝わって来ていました。それが急遽、フランク・カマチョとPXCで対戦する、そして練習も再開したと2カ月前ほどに聞きました。

「ハイ。今も引退するつもりですし、最後に何かやろうと。どうせならメチャクチャ強い選手とやって散ろうかと思うようになったんです」

――それはMMAファイターとしてケジメをつけたかったということですか。

「今までそういうこともなかったし、あしたのジョーでいえば灰になる気分を味わいたかったんです(笑)。僕、灰になったことがなくて。いつも……、勝っても負けても余力を残していた。ここ3、4試合もダラダラした取り組み方だったし、最後に練習もしっかりとやって勝っても負けても自分が納得して辞められるような形で取り組もうと思って」

――つまりMMAを辞めることは確定事項だったと。

「負けたら確実に辞めるつもりでした。カマチョに勝てばタイトル戦だと聞かされていたので、カマチョに勝てれば間違いなくタイトルマッチも勝てる。だから、勝てば続けようとは思っていました」

――最後の勝負、練習はどのように行なってきたのですか。

「出稽古の連続です。マッハ道場、津田沼道場、マスタージャパン、あとピュアブレット大宮も最後にケージを使わせてもらいに行きました。それとひたすら走っていましたね」

――カマチョ戦はこのような形で実現しなかったですが、仕上がり具合はどうだったのですか。

「半年休んでいて、2カ月必死でやっても……、正直なところもう1カ月欲しいと思っていました。7割ぐらいの仕上がりで不安はありました。でも、あと1カ月あっても劇的に変わるなんてことないんですけどね(苦笑)」

――それがまさかの展開でカマチョ戦がなく、自動的にタイトル決定戦に歩を進めることとなりました。

「多分ですねぇ、タイトルを取りなさいってことなんですよ。ハハハハ」

――……。

「いつもそんな感じです。何かタナボタです。でも、実はカマチョ戦でやりたいこともあったから、ちょっとショックなんです。自分で良いなって思える新しい技もできていたし。それが通用するかどうかも分からなくなってしまったので」

――試合が無くなってからの方が、試合について意気込みが感じられるような感じがします(苦笑)。

Kato in weigh-in【写真】カマチョが現れないことにも不安を感じていたであろう計量時の加藤(C)MMAPLANET

「アハハハハ。基本、試合前はあまり話せないから。でも、さっきまでと僕、顔の表情とか全然違うと思います。キャッキャッしているでしょう?(笑)」

――ともあれ11月ぐらいにタイトル戦があると。

「今の気持ちが続くなら、もっと良い状態で練習して勝つんじゃないですかね」

――最後に強い相手と戦って散ろうというのと話が違って来ていませんか(笑)。ぜひカマチョと戦いという気持ちは?

「いや、カマチョとはやりたくないです。PXCも今回の件があるので、フィリピン大会で勝った人間とやらすということで、カマチョが上がってくることはないでしょうし。だから、多分勝つと思います」

――ではこれから4カ月間は、MMAファイター生活総決算のつもりで仕上げていくということに?

「半年休んでいたので、いつもとは気持ちが違います。だから、悪いようにはならないと思います」

――では未完の天才の最後の舞台が、11月まで伸びたということですね。

「それももっと大きな舞台になります(笑)」

――周囲の応援してくれている人たちですら、加藤選手を見る目が呆れてしまっているようにも感じるのですが……。

「ハハハハ。まぁ、グアムには30万円貰いに来た感じですね」

――試合がなくなったことに無念という感情はないようですね。

「ないですね。正直、試合をする時って頭のなかで相手をやっつけることができるんです。でも、カマチョは何度イメージしても、それがなかった(笑)」

――全く散りに来た感がないですが……(笑)。

「いや、ケージに入ると違うんですよ、僕は」

――う~ん、正直ベルト云々ではなくカマチョ×加藤忠治が見たかったですね。

「僕の周りも皆、そうだと思います(笑)。もう、ごっつぁんゴール決めて、ベルトを巻くんでブーイングでしょうね」

――ベルトを巻いて、もう一度、強いヤツと戦うという気持ちは?

「ないですね。そこで一区切り、辞めて良いと思っています」

――かなり嫌われ度数が上がったインタビューになったと思いますが、減量お疲れさまでした(笑)。

「ありがとうございます。でも、こうなったのは俺のせいでなく、カマチョのせいなんで!!」

■ PXC44 計量結果

<PXCウェルター級王座決定戦/5分5R>
ジョシュ・カルボ:169ポンド(76.66キロ))
ゼバスチャン・カデスタム:169.6ポンド(76.93キロ)

<ライト級/5分3R>
フランク・カマチョ:――ポンド(――キロ)
加藤忠治:155.6ポンド(70.58キロ)

<バンタム級/5分3R>
カイル・アグォン:135.6ポンド(61.51キロ)
トロイ・バンチャグ:135.2ポンド(61.33キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
前澤智:111.8ポンド(50.71キロ)
コートニー・ケイシー:115.6ポンド(52.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
ライアン・マルヴィヒル:144.3ポンド(65.45キロ)
矢地祐介:144.6ポンド(65.59キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイル・レイジェス:145.7ポンド(66.09キロ)
ジョシュ・サピノーソ:144.6ポンド(65.59キロ)

<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス:125.7ポンド(57.02キロ)
クリサント・ピットピットンゲ:126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ハンソル:170.5ポンド(77.34キロ)
エリック・マイケル・フォート:168.4ポンド(76.39キロ)

<フライ級/5分3R>
マクレーン・アルフレッド:126.2ポンド(57.24キロ)
マーク・ヌイケ:132ポンド(59.87キロ)

<フェザー級/5分3R>
ロビン・エクラヴェア:145.1ポンド(65.82キロ)
ジェフリー・メサ:145.2ポンド(65.86キロ)

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