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【UFC107】プレリミナリーの注目カードは、2試合!!

2009.12.11

(C) ZUFFAいよいよ大会開催を明後日、12日(土・同)に控えたUFC107「PENN vs SANCHEAZ」。今回はプレリミナリーから必見のカードを2試合ピックアップしたい。その2試合とはミドル級のブラジル人対決ホウジマール・トキーニョ×ルッシオ・リニャレス、そしてウェルター級のダマルケス・ジョンソン×エドガー・ガルシアの一戦だ。

【写真】UFC初戦が華麗すぎたホウジマール・トキーニョ、ジェレミー・ホーンを下したように、ハマれば激戦区ミドル級で十分にトップ級の実力を持っている (C) ZUFFA

ブラジルのドメスティックMMAナンバーワン大会、ヒューリーFCのミドル級GP王者として、UFC入りを果たしたトキーニョは、08年のUFCデビュー戦でアイヴァン・サラベリーを相手に華麗な腕十字で一本勝ち。サブミッション・オブ・ザ・ナイトを獲得している。


余りにも鮮やかな一本勝ちに、周囲の期待も急激に高まり、3カ月半後にはダン・ヘンダーソンというトップコンテンダーとの対戦することに。しかし、ここで打撃の対応という課題以上に、テイクダウン狙いを防がれたケースで手の内の少なさを露呈、期待値が高かっただけに一挙に評価を下げてしまった。

今年の1月には英国でジェレミー・ホーンを判定で下し復活を遂げているにも関わらず、極め切れないとまた厳しい評価が与えられたのは、あまりにもデビュー戦の衝撃が強かったせいか。本来は5日(土・同)のTUF10フィナーレで、アレッシオ・サカラと対戦予定だったが、サカラの負傷で今回は、同じブラジリアンのリニャレスと対戦することになった。

リニャレスはブラジルの名門柔術アカデミー、アリアンシに属するファイターで、現在はフィンランドのヘルシンキ在住だ。欧州で最も柔術が盛んなスカンジナビアで、スウェーデンと覇権を争う北の柔術王国フィンランド。スウェーデンがアリアンシから分裂したブラザ系のアカデミーとBTT系のヒルティ柔術がトップに君臨している一方で、フィンランドはアリアンシが最大勢力を誇っている。

ブラジルでMMAを2試合経験した後、フィンランドの金網MMA大会ザ・ケージの常連ファイターとして05年頃から活躍し始め、ファイトフェスティバル、修斗フィンランドなどでキャリアを重ね、昨年&今年と2年連続して、M-1チャレンジに参戦。チーム・フィンランドを2年連続グループ2位に押し上げる活躍を見せ、個人戦績は6勝2敗という結果を残している。

この活躍が認められ、今年8月に行なわれる予定だったアフリクションのプレリミナリーファイトで、ジヴァ・サンタナとブラジル人対決を行なう話も浮上していた。

そのリニャレスが、UFCデビュー戦でブラジル人対決をトキーニョと行なうことになった。ともに打撃に難のあるブラジリアン対決、36歳のリニャレスと、29歳のトキーニョでは馬力とスタミナに差が出ることも考えられるが、寝技勝負という面では、リニャレスにも十分に勝機がある。

一方ウェルター級の一戦は、UFCでのキャリアを踏み出したばかりだが、早くも崖っぷちにある者同士の対戦となる。TUFシーズン9のチームUSAから唯一、決勝戦進出となったジョンソンだが、ジェイムス・ウィルクスにリアネイキドチョークで一本負け。そのウィルクスが11月のマンチェスター大会で、マット・ブラウンに敗れキャリア11勝目をプレゼントしている(7敗)。

TUFシーズンの上位勢といえば、他のファイターよりもネームバリューがあることで、なかなかリリースの対象にはならないと見られていた。しかし、あれだけレベルの高かったシーズン8の準優勝者ヴィニー・マガリャエスは、ファイナルと2戦目で連敗を喫し、早々にリリースの憂き目にあっている。ジョンソンも、エドガー戦の試合結果、そして内容如何によっては――という部分を考えないわけにはいかないだろう。

(C) ZUFFA【写真】激戦区ウェルター級でも、パンチの強さは随一と思われたエドガー・ガルシアだが、UFCの層の厚さ、レベルの高さを改めて認識されられたデビュー戦の敗北だった (C) ZUFFA

一方、WECで日本の三浦広光を豪快なTKOで下し、キャリア7連勝を達成したエドガーだが、6月のUFCデビュー戦ではブラッド・ブラックバーンを相手に、スピリットながら判定負けを喫している。

WECから移籍組でいえば、ファイトマネーもUFC組より一枚落ちるファイターが多いにも関わらず、エドガーと同じWEC38でWECデビュー戦を勝利し、UFCに移籍したダニーロ・ビルフォートは、同じWEC移籍組のジェシー・レノックスに敗れた一戦だけで、お払い箱となった。

実際UFCが必要だったWEC中量級以上のファイターは、カーロス・コンディットやブライアン・スタンなど、ごく一部だったという話もあり、エドガーは連敗を避けるだけでなく、今後のためにも印象に残る勝利が必要になる。世界ナンバーワンプロモーションで、生き残ることの難しさが伝わってくる。そんなUFC二戦目同士、崖っぷち対決だ。

■UFC107全対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
BJ・ペン(米国)
ディエゴ・サンチェス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
フランク・ミアー(米国)
チーク・カンゴ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・フィッチ(米国)
マイク・ピアース(米国)

<ライト級/5分3R>
ケニー・フロリアン(米国)
クレイ・グイダ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ステファン・シュトゥルーフ(オランダ)
ポール・ブエンテーロ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ウィルソン・ゴヘイア(ブラジル)
アラン・ベルチャー(米国)

<ライト級/5分3R>
シェーン・ネルソン(米国)
マット・ワイマン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジョニー・ヘンドリックス(米国)
ヒカルド・ファンク(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ホウジマール・トキーニョ(ブラジル)
ルッシオ・リニャレス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ダマルケス・ジョンソン(米国)
エドガー・ガルシア(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ケビン・バーンズ(米国)
TJ・グラント(カナダ)

<2009年柔術世界選手権大会DVD>

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