【WEF Global14&Arzalet】WEFライト級王者クバニチェフに挑戦、藤巻優「気持ち的には何でも来いや」
【写真】刺激を求めキルギスで戦う藤巻 (C) MMAPLANET
10日(土・現地時間)にキルギスの首都ビシュケクにあるスポルトパラス・コズホムクルで行われるWEF Global14 & ArzaletでWEFライト級王者アブディラサム・クバニチェフに藤巻優が挑戦する。
修斗から今ではZSTを主戦場とする藤巻は、昨年の10月にブラジルで開かれたアルゼルトのブラジル大会に出場、今回が2度目の海外での試合をキルギスで戦うこととなった。
未知の土地で、未知の相手と戦う。この現状に藤巻は「何でも来いや」と覚悟が決まっていた。
──もう来週の土曜日にはキルギスでアブディラサム・クバニチェフの持つWEFライト級王座に挑戦します。オファーがあったのはいつ頃だったのでしょうか。
「約2カ月前ですね」
──率直にキルギスでキルギス人チャンピオンを戦うことについて、オファーを受けた時にどのように思いましたか。
「前にアルゼルトで、ブラジルでブラジル人と試合をしているので海外で外国人選手と戦ったことはあるのですが、キルギスって聞いてもどこにあるのかも分からないですし、まぁ外国に行って外国人と戦うんだと(笑)。
それからキルギスのことを調べると、まずブラジルよりは近いんだというのは思いました。ただ、寒いというのは嫌だなとは思ったのですが、ブラジル以上にどんなところか今も想像がつかないです。中央アジアとか旧ソ連はピンとこなくて(苦笑)」
──私も最初キルギスを調べようとして、タジキスタンのことを調べていました(笑)。
「アハハハ。でもキルギスと聞いて、ピンと来る人は周囲にいなかったです。正直、そこのチャンピオンということで未知すぎて恐怖は感じました」
──修斗とZSTで戦ってきた藤巻選手にとってアルゼルトで海外で戦うことは、どのような意味合を持っているのでしょうか。
「僕は変わっているかもしれないですけど、海外だからというのではなく自分のなかで刺激になる──そういう試合がしたくで戦っています。日本で新宿フェイスや後楽園ホールで戦う方が、気持ちは楽です。でも、なんだかパッとしない。
そういう時にアルゼルトからブラジルで戦うというオファーを頂き、本当に刺激になりました。
今回も話を貰って。正直、普通だったら行きたくないと場所ですよね(笑)。チャレンジするというより、未知で少し怖くて嫌だなって感じるのですが、こんな刺激的な経験なんてできないじゃないですか」
──確かにその通りです。
「だから……やらないより、やった方が絶対に良いという気結論に至りました」
──日本の方が楽という話がありましたが、ブラジルで大会の進行はどうでしたか。
「試合数がやたらと多かったです」
──全14試合で3分3Rの試合もありました。
「そうなんですよね。なんかプロじゃないのかなっていう試合もあったり、僕の試合前に休憩が20分入ったり、そこは日本とはかなり違っていました」
──その日本との違い。中央アジアの国で戦うのであれば既に覚悟の上ですか? 挑戦するチャンピオンも最初の発表のヌルベク・ウル・エルランからクバニチェフに変更が既にありました。
「ハイ(笑)。もう、そこは完全に覚悟ができています。最初言われていたチャンピオンから、違うチャンピオンになり。そうしたら、また違っていて。もう凄いですよね。これが中央アジアかと(笑)」
──クバニチェフのことはチェックされたと思いますが、どのような選手ですか。
「寝技はそれほどやらないけど、パンチ主体でテイクダウンも狙うファイターですね。他のキルギスの選手の試合もチェックするとパンチを振り回すストライカーが多いなか、この選手はスマートでボクシングが上手い感じですね。
181センチとかある長身でガードは高くないですけど、ジャブ、ワンツー、ストレートをコンパクトに打ち、効かせてからラッシュを掛ける……そんな感じなので、ボクシングはしっかりとやっているかと思います」
──対策も練ってきましたか。
「ハイ。ボクシングを中心にトレーニングをしてきました。ボクシングジムでも練習し、所属しているパラエストラ小岩でクロストレーニングやシチュエーション・トレーニングをやり込んで」
──キルギスも凄そうですが、セコンドの大内敬さんとの珍道中も期待しています。
「そこは……(苦笑)」
──モスクワで下りないよう、しっかりと目を配らせましょう。ところで今回の試合はアルゼルトのエルボー無しルールなのでしょうか。
「いえ、きっとWEFが使用しているルールだと思います。ヒジ有りで5分×5Rです。もう、そこも含めて刺激的です。気持ち的には何でも来いやとなっています(笑)。現地にいっても、なるようになるという感じです」
──そのようななかで、どのような試合をしたいと思っていますか。
「過去、こんなに自分を高めたことはなかったです。気持ちも練習の質も。仕上がりは最高ですし、海外のタイトルマッチですが気負い過ぎず、これまで以上のパフォーマンスを出せると思います。未知だらけですが、必ず日本にベルトを持って返ります」