【UFN135】思わぬ苦戦を強いられ、逆襲成ったアンダースが反則スレスレのKO【※記事訂正】
<ミドル級/5分3R>
アリク・アンダース(米国)
Def.3R4分42秒by KO
ティム・ウィリアムス(米国)
サウスポーのアンダースがジリジリと距離を詰める。ウィリアムスは右ローを蹴って、ケージの前を左右に回る。ローを続けてサークリングを続けるウィリアムスに対し、慎重なアンダースはガードの上からの蹴りを受け、ワンツーを被弾しそうになる。2分が過ぎても手を出さないアンダースが前に出たところでウィリアムスが組みつく。
クリンチの態勢でヒザを突き上げたアンダースだが、ケージに押し込まれる。ウィリアムスは間合いを取り直すと、アンダースの左をかわして組みんでいく。再び試合が打撃の距離に戻り、アンダースは左を振るって前に出始める。それでも慎重なアンダースが、ローで態勢が乱れるシーンも。ウィリアムスは右ミドルからワンツーをヒット、蹴りをキャッチしてシングルに出るとダブルに切り替えてテイクダウンに成功する。
バックに回ったウィリアムス、パンチを入れて初回を取った。
2R、左ストレートから前に出たアンダースは、テイクダウンを切るがワンツーを被弾する。回らせないよう横にも移動するようになったアンダースだが、ウィリアムスもロを蹴って前に出る。組んだアンダースをケージに押し込んだウィリアムスが初回に続き、ダブルレッグでテイクダウンに成功する。スクランブルでバックに回ったウィリアムスは、胸を合わされそうになるとボディにヒザを入れて離れる。
アンダースは左右のパンチを振るって前に出ると、ハイキックは空振りになったが左ストレートをヒットさせる。手数が増えたアンダースはダブルレッグを切ると、ウィリアムスが引き込む。鉄槌を一発落とし、足を捌いたアンダースは一気にマウントを奪う。ブリッジからスクランブルに持ち込みスタンドに戻ったウィリアムスだが、再び左ストレートを受けてアッパーからヒザ蹴りを突き上げられる。引き続き左を当てたアンダースがラウンドを取り返した。
最終回、イーブンにされただけでなくダメージも蓄積しているウィリアムスは、右ローに左を合わされてダウン。寝技にいかないアンダースは立ち上がってくるのを待って、スタンド戦を続ける。ウィリアムスも右をヒットさせ、ワンツーを放つ。アンダースはローに再び左ストレートをカウンターで当て、ダブルレッグを切る。
このスプロールで勝利を一気に引き寄せた感のあるアンダース。ウィリアムスが打撃勝負に出るしかなくなると、パンチをスウェイでかわして距離を詰める。それでもウィリアムスはスピニングバックフィストを当て、最後の勝負へ。アンダースの左ハイをキャッチしにいったウィアムスがダウン。アンダースはウィリアムスの立ち上がり際に左の蹴りを顔面に入れる。
この一発でレフェリーはKOを宣言。タイミング的には右手がマットから離れた直後に蹴りが当たっているが、蹴り出しは手がついている状態。人間の習性として、蹴りを受けないよう反応すれば自然と腕はキャンバスから離れる。いってみれば反則のタイミングで攻撃を仕掛け、反則とならなかった攻撃でアンダースはフィニッシュしたことになる。反則ではないが、スポーツマンシップを逸脱した攻撃であることは間違いない。加えて、これが問題視されないでKOとして称えられるだけであれば、MMAは残酷ショーになってしまうだろう。
※今大会は2017年規定を取り入れており、その際の片手をついた状態がグラウンドであるという認識は、スタンドからグラウンドの際だけでなく、グラウンドからスタンドにおける動きにも適応されるので、アンダースの蹴りは有効であることが確認されました。誤ったルールの解釈で、誤解が生じる記事を作成したことをお詫び申し上げます。