【UFN137】心身ともの削り合い──を制したマヘタがアンダースを試合続行不可能に追い込む
22日(土・現地時間)にブラジルはサンパウロのジナーシオ・ド・イビラプエラで行われたUFC Fight Night137「Santos vs Anders」。当日に速報ができなかった同大会のメインカードから上位3試合の模様をお届けしたい。
<ライトヘビー級/5分5R>
チアゴ・マヘタ・サントス(ブラジル)
Def.3R終了時by TKO
アリク・アンダース(米国)
マヘタの左ローをキャッチしてテイクダウンを奪ったアンダース。立ち上がったマヘタは、内股で投げる。同体で崩れ、同時に立ち上がるとアンダースがシングルからキャッチした足を後方に引き、バックを取る。正面に回りつつ左ヒザをボディに突き刺したアンダースに対し、マヘタもヒザを返しケージから離れる。
マヘタはオーソからの右ミドルに続き、右ハイを狙いサウスポーに戻してワンツーで前に出る。アンダースも左ストレートを伸ばすが、左右の蹴りに前進を阻まれる。左を見せて組んだアンダースがケージにマヘタを押し込み、ダブルレッグへ。シングルに移行し、テイクダウンを決めたアンダースはスクランブルでバックに回り、距離を取り直す。
マヘタは後回し蹴り、右ミドル、さらにワンツーとやや遠目の距離を支配する。残り30秒は距離の取り合いのなかでマヘタが左ミドルを決めた。
2R、右ハイから連打で前に出たマヘタに組み付き、シングルを狙ったアンダースだが上を取れないと下になってガードを取る。パンチを落とし、スタンドに戻ったマヘタがガードを取り続けるアンダースに左右のパンチを続ける。マヘタはオモプラッタを潰して、ケージにアンダースを押し込みパンチを振り落とす。右腕を差して立つ素振りを見せたアンダースだが、粘りはなくまたもガードに戻る。
レスリングを続けられないアンダースだが、それでもシングルから立ち上がる。そこにヒザ、左ストレートをマヘタが打ち込む。アンダースもパンチを返すが、完全に疲れている。マヘタは右ミドルを入れ、前に出てきたアンダースに左フックを狙う。アンダースは続く右ミドルの直後にパンチを被弾して後退。追いかけたマヘタはエルボーを入れ、そのまま打撃戦へ。
ここでマヘタにアイポークがあったと試合が中断する。マヘタは座って再開を待ち、自らも疲れていることを露呈してしまう。リスタート後、シングルでテイクダウンを決めたアンダースがボディにヒザを突き刺したところでラウンド終了を迎えた。ポイントは取ったマヘタだが、終盤の疲れ様は気になる。
3R、オーソで戦い始めたマヘタはスイッチして関節蹴りを繰り出す。さらに左右のローから左ストレートを伸ばすが、ミドルに左フックを合わされた直後にテイクダウンを許す。殴られると背中を見せたマヘタに対し、アンダースが両足をフックし鉄槌を入れながらRNCへ。ヒジを押して逃げたサントスは胸を合わせて立ち上がると、左ストレートに続き、ミドルを入れる。
下がったアンダースにラッシュをかける。サンダースも組んでケージにマヘタを押し込むとバックに回って後方からヒザを突き上げる。マヘタが胸を合わせると、アンダースは自ら距離を取る。それでもダブルレッグにヒザを合わされながらトップを取ったアンダースはハーフからエルボーを落としていく。両者、心が折れそうな兆候が繰り返されるなか、立ち上がったマヘタはテイクダウンを切りながらエルボーを頭部に連打する。
マウスピースは吐き出したアンダースは、ダブルを仕掛けるがパンチ、エルボーを受けて体が伸び切る。こおでラウンド終了となり、大の字になったアンダースはセコンドに抱えられても歩いてコーナーに戻ることができず、マヘタのTKO勝ちが決まった。心身ともの削り合いに勝利したマヘタはショートノーティスで試合を受けたアンダースに感謝の言葉を述べた。