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【Pancrase295】室伏のギロチンをスラムで叩きつけた砂辺が、失神TKO勝ちで王座防衛に成功

<ストロー級KOPT/5分5R>
砂辺光久(日本)
Def.2R4分11秒by TKO
室伏シンヤ(日本)

まず砂辺が右ローを蹴り、室伏も右ローを返す。ローから右を当てた室伏が、ケージを背負わないようにサークリングから右ローを蹴る。砂辺も左と右のローを蹴って左ジャブを見せる。右ミドルを当てた室伏が、右ローと攻撃を散らせる。さらに左フックを当て、右を打っていく。砂辺はワンツーボディ、組みに行ってからもワンツーを繰り出す。前に出てプレッシャーを強め、ダブルからシングル、リリースして右を顔面に当てた室伏が首相撲からヒザを入れる。

残り40秒でダブルレッグを決めた王者が、室伏のギロチンに対しボディへパンチを打ちつけたところでラウンド終了に。打の圧力で上回った室伏、テイクダウンを取った砂辺。ジャッジは3人とも前者のラウンドとした。

2R、ここも右ローを互いに蹴り、初回より近い距離で室伏が左ミドルに続き、右ストレートを伸ばす。斜めへのステップイン、そしてステップバックを多用する室伏は、タイミングよく右ローを入れて右エルボーをヒットさせる。右フックから右ハイ、テイクダウン狙い即リリースして右フックと室伏のペースで試合が進む。

反応させられている状態の砂辺は、室伏の左に左フックを合わせ、離れたところでより力の入った左を打ち込む。たまらずテイクダウンに出た室伏だが、砂辺は左を差してボディロック、ヒザ蹴りでも勢いで上回る。ケージを背にした室伏はシングルから回り込み、小手投げで投げ切りトップを取る。

殴られながらテイクダウンに出た砂辺に対し、室伏は深くギロチンを仕掛けてジャンピンガードの状態で体を反る。ここで砂辺は左手で室伏の頭を押しながら、ヒザをついてスラム。頭部をキャンバスに強かに打ちつけた室伏が失神し、パウンドの追撃を落とした砂辺が、TKO勝ちで王座防衛を決めた。

理詰めのMMAに対して、計算できない反撃を見せる砂辺──その面目躍如というべき勝利だった。

「今回の相手、1Rを見て分かるようにストロー級で最強の挑戦者だったと思います。静岡から140人の応援を連れて、凄く嫌でした。なんとかパンクラスに対する愛情で跳ねのけることができました。また室伏選手が上がってきた時は、140人と言わずたくさんの方で応援にきて圧力を掛けてくれると嫌なので、諸伏選手は嬉しいと思います。

格闘技は儚くて、戦いたくても戦えない人もいて、生きたくても生きられない人もたくさんいます。宮下トモヤと大晦日──約束したんですけど、その報告ができなくて、今こうやってベルトを賭けた戦いで宮下トモヤにちゃんと『一緒に戦えたぞ』って、『一緒にベルトを勝ち取ることができたぞ』と報告ができました。

こんなに素晴らしい仲間がいて、やっぱりチームスポーツなんですよ。沖縄からもたくさん応援に来てくれてありがとう。沖縄もさっき試合をした曹竜也もそうなんですけど、まだまだ格闘技熱いです。北海道から来ている方もいます。

まだまだ格闘技を……じゃないな、パンクラスを俺らで熱くして沖縄大会だったり、北海道で試合をしたいと思っているので、それにはスポンサーの方々や応援に来てくれている方々の力が必ず必要です。この格闘技の火を絶やさないように、これからも格闘技、パンクラスを今後ともよろしくお願いします」と話した砂辺は、一度ベルトに目をやって「パンクラス王に俺はなる」と改めて宣言した。


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