【UFC100】秋山成勲、合格点のUFCデビュー
■第7試合 ミドル級/5分3R
秋山成勲(日本)
Def.3R終了/判定
アラン・ベルチャー(米国)
思い切りローキックを放つベルチャーに、その攻撃を見極め距離をとる秋山は、左から右を打ち込み、ハイキックを放つ。秋山は前に出てきたベルチャーに左を見せるなど、序盤から積極的にパンチを出す。と、ここでベルチャーの左ローが秋山の急所を直撃してしまう。
5分間のインターバルを与えられたが、1分強で回復した秋山は、パンチを思い切り打ちぬくが、ベルチャーも拳、ローを返していく。右ミドルから右フックをヒットさせ、打撃戦でやり合う秋山だったが、ここでベルチャーの左フックを浴び、尻もちをついてしまう。
すぐに立ち上がった秋山だが、首相撲からベルチャーのヒザをボディに受ける。すぐに相手を突き放した秋山は、USAコールのなか自ら距離を詰めていく。
秋山が左ハイから右フックをヒットさせても、必ず打ち返してくるベルチャー。1R終了間際には、秋山がトップを奪ったが、パウンドを一つ落としたところでタイムアップ、UFCデビュー戦の秋山は最初の5分間で観客を沸かせる打撃戦を繰り広げた。
2R、開始早々テイクダウンに成功した秋山は右エルボーを落とすが、ベルチャーは潜りスイープからバックへ回り、さらにはヒールホールドへ。すぐに察知し、危なげなくトップをキープした秋山は一度上を向き、思い切りパウンドを落とす。
左エルボー、右パウンドをインサイドガードから落とす秋山は、ハーフガードから潜るベルチャーに対し、立ち上がって再び距離を取った。秋山は右ストレート、右アッパーを思い切り打ちこむが、ベルチャーはローを返していく。ややディフェンスが下がった秋山は、パンチがラフになったところに、ベルチャーのパンチとローを受けた。
間合いを外したベルチャー、秋山ともに手数が少なくなる。右ローを連打したベルチャーに対し、ポイントを奪ったと思われる秋山だが、左モモのダメージと手数が極端に少なくなったことでスタミナが心配される。
最終ラウンド、左ローと右ローを繰り出したベルチャーに、秋山はワンツーを打ち込む。しかし、左ボディ、ワンツーから続いてベルチャーが放った左ハイ、そのヒザ頭を顔面に受けてしまった。肩で息をするようになった秋山は、クリーンヒットが欲しいところだ。
右エルボーを見せ、距離を取った秋山に対し、ベルチャーも右エルボーを返していく。秋山は、後ろ回し蹴りを見せるが体が流れてしまう。それでも秋山はベルチャーがパンチを出したところに、相打ちのタイミングでパンチを当てていく。
また、右ローでバランスを崩したベルチャーだが、すぐに後方回転をして立ち上がる。距離を詰め切れなかった秋山は、やはり動きが遅くなっている。ケージを蹴りながらスーパー
マンパンチを放ったベルチャー。その後も秋山はジャブを受けながら、前に出続けた。
残り30秒、大外刈りでテイクダウンを奪った秋山。試合はすぐに立ち技へと戻ったが、ここでタイムアップ。真正面から打ち合ったファイトに大きな声援が送られた。
ジャッジの裁定は、30-27で秋山。29-28でベルチャー。そして最後の一人が29-28で秋山を支持。30-27という裁定には首をかしげるが、秋山にとっては、結果以上に内容でも十分に合格点のUFCデビューとなったはずだ。