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【Pancrase291】殴り殴られ、倒され倒し。新村優貴がロッキー川村を下しミドル級KOPに

<ミドル級KOPT/5分5R>
新村優貴(日本)
Def.3R0分43秒by KO
ロッキー川村(日本)

小刻みなステップで左に回り、右に戻るロッキーに新村が左から蹴りを放っていく。続いて新村は右ローを蹴り、左ジャブを伸ばす。引き続き左ジャブを続け、ロッキーの前進に右を合わせようとする新村はローとジャブで制空権を作る。左フックでここを突破しようとするロッキーに対し、新村は蹴りとジャブで突き放す展開をキープする。

右ミドルを蹴った新村が、弱冠リズムを変えるもロッキーも左フックを顔面に届かせる。頭を振って前に出ると、右ローを入れたロッキー。新村も右ストレートから右ローを返したところで初回が終了、2-1でチャレンジャーのラウンドとなった。

2R、左ジャブ、右ミドルを放つ新村。右回りのロッキーに左を当てる。パンチを被弾したことで前に出たロッキーのワンツーに新村が右を当ててダウンを奪う。即立ち上がったロッキーは、追撃を掛けてきた新村に右を当てて逆にダウンを取り返す。起き上がりが際に右ストレートを被弾し、再び後方に倒れた新村に鉄槌を打ち込んでいく。

頭を抱えガードを取る新村はここで一旦、窮地の逃れヒザを立ててロッキーの攻撃を防ぐ。立ち上がったロッキーは、新村の起き上がり際を右ストレートで襲い掛かると、接近戦で右を打たれる。新村はボディ、左フックを当てワンツー。ロッキーも右フックをヒットさせる。新村のスーパーマンパンチ、ロッキーは右フック。残り90秒となり、新村が首相撲からヒザを狙うが、バランスを崩しガードを強いられる。パウンドを落とすロッキーは、ハーフから腰を蹴られて立ち上がる。

両者とも、打たれて打つという距離間のなかで下がったロッキーに新村がボディ、右フックを打ち込む。ロッキーも左を返すが、ケージ際から離れることができずに前蹴りから右ストレートを2発受け、左右のフックを連打され前方に崩れたところでタイムアップに。倒し倒され──肉弾戦という表記が軽々しく感じられる5分は2‐1で新村が取り返した。

3R開始直後、アイポークがあったとロッキーがインターバルを要求する。再開後、新村が左ジャブか左ミドル、距離を詰めると右ストレートを当てる。ここから両者は無酸素、至近距離の殴り合いに。左を振って右を当てた新村、ロッキーも左を返しチャレンジャーの動きが一瞬止まったかに見える。しかし、直後に新村はそこから右を打ち返し、頭を下げての量の拳を振るっていく。

左から右を受け、頭が下がったところで首相撲に捉えられたロッキーは離れたところで右を被弾する。下がりながら右を受け、ケージに詰まったところでロッキーは右フックに右フックを合わされアゴを打ち抜かる。腰から崩れ落ちた新村を見て、レフェリーが試合をストップ。新村は右の拳を衝き上げてから、マットに泣き崩れた。

ベルトを腰に巻かれた新村は「泣いてないですよ。格闘技を14年続けて、初めてベルトを獲りました。川村選手、あなたがいたからこんなに良い想いをすることができました。私がここまで来られたのは……、最初は自分だけの力だけやっていると思っていました。人知れず苦労がありました。そのなかで皆さんが支えてくれ、ここまで格闘技を続けることができました。泣いてません……。その結果をここで出すことができて、嬉しいです。本当にここまで支えてくれたありがとうございました。

これからはパンクラスのミドル級のチャンピオンとして、このベルトを1回でも多く防衛戦していくことを目標に、これからも精進してきますので応援よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」と話した。


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