【Arzalet FGC02】大石真丈と対戦、クレバー・ルシアーノ(43歳)「戦うことしか、能がない」
【写真】MMAのために柔術を練習するのではなく、柔術を収めてバーリトゥードに挑む世代=クレバー・ルシアーノ (C)CLEBER LUCIANO
21日(土・現地時間)にブラジル・クリチバのジナーシオ・ド・タルマで開催されるARZALET FIGHTING GLOBE CHAMPIONSHIP02で、日本の大石真丈とベテラン対決を行うクレバー・ルシアーノ。
ホイラー・グレイシーの黒帯ルシアーノは世界6カ国に20の支部を持つ柔術セレブリティーでありながら、今年で44歳を迎える今も戦い続けている。その根底に柔術家としてMMAで戦うという意識を持ち続けているルシアーノに、大石戦への意気込みを尋ねた。
──大石真丈選手との対戦が迫ってきました。現在の体調はいかがですか。
「今は人生で最高に調子が良いよ。このところタフな対戦相手に連勝しているし、キャンプも順調に行ってきた。体重も減っているし、この試合のためにシャープになり、力強くなっているように感じるんだ。キャンプはハンティントンビーチの僕の城、クレバー柔術&MMAで行ってきた。UFCやベラトールで戦っている選手たちとね。打撃はヨーコー・ハマムラ、ストレングス&コンディショニングはルイス・タッセーリ、柔術はトム・ノックスとやり込んだよ。
試合に向けて体重を減らすことと良い体調を維持すること。このバランスに気を付けている。加えてストレングス・トレーニング、コンディショニング、打撃、レスリングの練習をして、最後に荒っぽい柔術で仕上げるのさ」
──荒っぽい柔術、興味深いです(笑)。対戦相手の大石選手は48歳の元修斗世界王者です。どのような印象を持っていますか。
「オオイシさんのことを心から尊敬しているし、彼がこれまで成し遂げてきた実績を賞賛してやまないよ。彼も僕のようなベテランだ。でも、彼が過去に何をやってきたのかはこの試合には関係ない。シリアスにこのタフな相手に勝つことだけを考えている。
彼の一番の武器は経験だ。これまでの彼は多くの厳しい試合を経験してきた。そんな彼の経験値に僕の柔術をぶつけていくよ」
──クレバーにとって、初めて母国ブラジルでMMAを戦うことになります。
「ブラジルで戦うことに心の底からエキサイトしているんだ。母国で試合ができる以上に幸せなことはないよ!!」
──ところでアルゼルトFGCはユニファイドルールと違い、エルボーが禁止でワセリンの着用も認められていません。
「僕はグラップリングにエルボーを混ぜて戦うことが好きなんだけど、だからこそこのルールは興味深い。エルボーがダメなら、使わないだけだ。ワセリンの使用が禁止されているのは、理由が分からないけど、戦い方に影響を与えるものではないよ。
いずれにせよ、アルゼルトは非常にプロモーションとしてプロフェッショナルだ。日本人の練習仲間の間でも評判が良いから、アルゼルトで戦うことを決めたんだ」
──クレバーは43歳で、アカデミーのビジネスでも成功を収めています。それでもMMAを戦い続けるのは?
「戦うことしか、能がないからさ(笑)。1998年から2007年まで、ジム運営に専念して戦うことができなかった。ジムはもう大丈夫だ。だから、僕は戦い続けている。そしてこのスポーツのレジェンドになりたい。僕が死んでからも人々に語り継がれるような、ね」
──では、日本のファンにメッセージを。
「ガンバリマス。オッス!!!」