【JBJJF】全日本レビュー ─02─フェザー級優勝はパンテーラ・タカサキ、ライト級はカルペがクローズアウト
6日(日)、東京都大田区にある大森スポーツセンターで、第18回全日本ブラジリアン柔術選手権が開催された。文字通りにブラジリアン柔術の日本一を決める大会は、各階級で熱戦が展開。日本を代表するアダルト黒帯のトップランナーたちの激闘、第2回はフェザー級とライト級をリポートする。
Text by Takao Matsui
【フェザー級】
ライトフェザー級に続く13人のエントリーとなったアダルト黒帯フェザー級は、杉江“アマゾン”大輔はエントリーしなかったものの、優勝候補の大塚博明、ヴァンダレイ・タカサキ、塚田市太郎、世羅智茂、ダークホースの八巻祐と強豪が揃っていた。
勢いがあったのは、カルペディエムの世羅智茂。初戦の今泉貴史で一本勝ちを収めると、塚田との試合ではテイクダウンとスイープを決めて4-0で勝利。準決勝で大塚との大一番を迎えた。大塚は初戦のカルロス・キムラとのスイープ合戦を制して8-4で粘り勝ちを収め、準決勝へ進出した。勢いでは、やや世羅にある印象か。
引き込みに成功した大塚は、アキレス腱固めを仕掛ける。世羅は足を抜きながらディフェンスするとバックに回り込み、いきなり4ポイントを獲得。さらにスイープを決めた世羅が、6-0と差をつける。
アンクルホールドで一本を狙う大塚に対して、ディフェンスするとギロチンチョークで追い込む世羅は、パスガードで3ポイントを加算し、この時点で9-0とリードする。守りに入らない世羅は、腕十字を極めにいく。残り時間は、わずか。猛攻に耐えた大塚は、同じ技で世羅に反撃。これが完璧に入り、大塚が大逆転の一本勝ちを収めた。絶叫とともに、喜びを表現した大塚は決勝の舞台へ向かった。
激戦が繰り広げられている反対のブロックとは対照的に、静かに勝ち上がってきたのが公式戦復帰のヴァンダレイ・タカサキだった。初戦の奥田照幸との試合では、ボトムのタカサキが鉄壁のディフェンスを見せて膠着を誘発。奥田に4回のルーチが宣告されて、失格となった。準決勝でタカサキは、増田理を腕絡みで下した八巻と対戦した。立ち技で組み合いたい八巻だが、タカサキは引き込みに成功する。
八巻はパスガードを狙う動きで4つのアドバンテージを次々と獲得したが、試合終了間際にバックに回り込まれてしまう。思わず場外逃避をしてしまい、痛恨の2点を献上。タカハシの勝負強さに屈してしまう形となった。
決勝は、大塚とタカハシで争うこととなる。ダブルガードの攻防が続き、交互にトップを奪い合う展開に。タカサキが立ち上がって2ポイントを獲得すると、今度は大塚が立ち上がって同点に追いつく。このシーソーゲームが続いた。タイムアップとなった時点で、8-8のイーブン。ともにアドバンテージの獲得なしという接戦となる。大塚はアキレス腱固めを仕掛け、タカハシはバックを奪いそうになる場面もあるなど、評価はそれぞれだろう。はたしてレフェリー判定は、3-0でタカハシ。大塚の全日本選手権優勝は、また持ち越しとなった。
【ライト級】
ライト級は細川、岩崎のツートップを誰が崩すのかがテーマとなっていたが、細川は高本裕和を、岩崎は鄭允皓をそれぞれ下して決勝進出。
この階級もクローズアウトとなり、岩崎が優勝、細川が準優勝という結果となった。
■第18回全日本ブラジリアン柔術選手権主なリザルト
【アダルト黒帯ルースター級】
優勝 芝本幸司 (トライフォース柔術アカデミー)
準優勝 澤田伸大 (トライフォース柔術アカデミー)
【アダルト黒帯ライトフェザー級】
優勝 橋本知之 (CARPE DIEM)
準優勝 鍵山士門 (デラヒーバジャパン)
3位 山田秀之 (トライフォース柔術アカデミー)
3位 江端講平 (BOHEMIANS)
【アダルト黒帯フェザー級】
優勝 ヴァンダレイ・タカサキ(IMPACTO JAPAN B.J.J)
準優勝 大塚博明 (PSBJJ Ogikubo)
3位 世羅智茂 (CARPE DIEM)
3位 八巻祐 (X-TREME EBINA)
【アダルト黒帯ライト級】
優勝 岩崎正寛 (CARPE DIEM)
準優勝 細川顕 (CARPE DIEM)
3位 高本裕和(高本道場)
3位 鄭允皓 (デラヒーバジャパン)
【アダルト黒帯ミドル級】
優勝 保坂大希 (ラグナロク柔術)
準優勝 出花崇太郎 (総合格闘技道場コブラ会)
3位 ヴィンク・タン(OVER LIMIT BJJ)
3位 新美吉太郎 (バッファローMMA)
【アダルト黒帯ミディアムヘビー級】
優勝 チャールズ・ガスパー(IMPACTO JAPAN B.J.J)
strong>3位 西本健治 (メフォーゼ柔術アカデミー)
3位 中村勇太(T-REX柔術アカデミー)
【アダルト黒帯ヘビー級】
優勝 櫻井健(ねわざワールド)
準優勝 森脇涼(総合格闘技道場コブラ会)
【アダルト黒帯ウルトラヘビー級】
優勝 禿川尊法 (パラエストラ)
準優勝 森本猛 (GROUND CORE)
【アダルト黒帯オープンクラス】
優勝 細川顕 (CARPE DIEM)
準優勝 中村勇太 (T-REX柔術アカデミー)
3位 高本裕和 (高本道場)
3位 櫻井健 (ねわざワールド)
【女子アダルト黒帯ライトフェザー級】
優勝 芝本さおり (トライフォース柔術アカデミー)
準優勝 エマ・ジオング(リバーサルジム新宿Me,We)
【団体成績】
優勝 カルペディエム
準優勝 リバーサルジム新宿Me,We
3位 トライフォース柔術アカデミー