【Battlefield FC01】韓国MMA界の第四勢力、新鮮な印象も気になる──ファイトマネー支払い問題
18日、韓国はソウルのソンパ区オリンピック公園内オリンピックホールで開催された新イベントの旗揚げ戦=Battle Filed FC 01 「The Great Beginning」が開催された。
Text by Choi Woo-Suk
メインはジョー・レイのパンチを被弾したイゴール・シヴィリだったが、組んでクリンチからバックに回ると後方へ投げる。バックマウントからフェイスロック気味にRNCを仕掛けると、レイはタップをしなかったが失神し、シヴィリが勝利した。
セミではサラ・カフマンが判定勝ちながら貫禄を見せ、ジェシカ・ローズ・クラークを完封している。初回は寝技の展開となり、トップを取り続けたカフマン。2&3Rはケージ中央に位置取り、右やロー、ハイキックでプレッシャーを掛ける。クラークはカウンター狙いで形成逆転には至らなかった。
注目のジョルジ・マカコとデザート・フォース王者ユセフ・ウェビの対戦は、長身でリーチに優るウェビが打撃戦を仕掛けるも、マカコは組んでそれを遮断。さらにワンツーで流れを引き寄せたマカコが、シングルレッグでテイクダウンを奪い、パスに成功する。サイドからアメリカーナを仕掛けると、レフェリーが見込み一本を宣言。ウェビは猛烈に協議したが、裁定は覆らなかった。
韓国人ファイターとして、最上位の試合順となったアン・ジョンヒョンが第8試合に出場。ROAD FCのトップファイター=ムン・ジェフンの教え子は、ラージャ・シッペンに対し攻め急いだかのように打撃勝負になる。シッペンはスピニングバックエルボーを2度打ち込み、何とか耐えているアン・ジョンヒョンにさらにもう一発打ち込む。ここから組んだ状態でヒザを入れたシッペンがTKO勝ちを得た。
日本から出場の吉田誠は朝鮮族の中国人ファイター=ウ・チェンジェと対戦。レジェンドFCにも出場しているベテランが、吉田の蹴りを掴んでリフトしスラム。そのままサイドを取ったウはマウントを奪いパウンドを落とす。背中を見せた吉田は亀に。ウはワキをすくいつつネルソンからネッククランクの形でタップを奪った。
クリス・サイボーグやベンソン・ヘンダーソンをゲストとして招き、ファンとの交流の場を設けるなど、ファンからは「外国人ファイターが多く新鮮」という声も挙がっていたバトルフィールドFC旗揚げ戦。ただし、競技運営面ではタイムキーパーが用意されないなど、稚拙な点も見られた。
そんなマニア好みの韓国MMA界、第4勢力=Battlefield FC、次回大会は当初5月上旬を予定していたが、大統領選挙が5月9日に行われることが決まり、その影響を受けて延期されるかもしれない。
と同時に──ファイトマネーの代わりに外国人選手には借用証書が手渡され、ファイトマネーの支払いは2週間後になるということをグラップリングマッチに出場したジェフ・グローバーが明言するなど、怪しげな点も露呈している。さらには韓国人出場選手には借用書もなく、口頭で2週間後に支払うと告げられるなど、次回大会があるのか不透明という見方がなされている。
■Battle Field FC01試合結果
<ウェルター級/5分3R>
イゴール・シヴィリ(カザフスタン)
Def.1R by RNC
ジョー・レイ(米国)
<女子 60キロ契約/5分3R>
サラ・カフマン(カナダ)
Def.3-0
ジェシカ・ローズ・クラーク (豪州)
<ライト級/5分3R>
ジョルジ・パチーユ・マカコ(ブラジル)
Def.1R by アメリカーナ
ユセフ・ウェビ(レバノン)
<ウェルター級>
ティレック・マシャポフ(ロシア)
Def.1R by TKO
ゴカン・トゥルキフィマズ(豪州)
<63キロ契約/5分3R>
ラージャ・シッペン (米国)
Def.1R by KO
アン・ジョンヒョン (韓国)
<ライト級/5分3R>
ジャルガルベック・エミルベコフ(キルギス)
Def.
イ・ドンジュン(韓国)
<ノーギマッチ>
チェ・ワンギ (韓国)
Draw
ジェフ・グローバー(米国))
<ライト級/5分2R>
ウ・チェンジェ (中国)
Def.1R by ネッククランク
吉田誠(日本)
<57キロ契約/5分2R>
アレックス・シールド (米国)
Def.2-1
キム・ジュハン(韓国)
<ライト級/5分2R>
キム・スンウ(韓国)
Def. 1R by ギロチンチョーク
ホン・ソンホ(韓国)
<フェザー級>
ヤン・ソンウン(韓国)
Def. 1R by TKO
ジョン・ウォンソック(韓国)
<フェザー級/5分2R>
ウ・ソンフン(韓国)
Def.1R終了時 by TKO
バク・ジュンソン(韓国)