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【Glory37】王座剥奪ロスマーレンが、ボディから連打でエンビリーをKOも……

<143.8ポンド契約/3分5R>
ロビン・ヴァン・ロスマーレン(オランダ)
Def.4R2分00秒by KO
マット・エンビリー(カナダ)

本来はロビン・ファン・ロスマーレンの世界フェザー級王座にマット・エンビリーが挑戦予定も、王者の体重オーバーでタイトル剥奪。この一戦はノンタイトル戦に。

左ジャブを伸ばすエンビリーにロスマーレンは右ロー。エンビリーは左ボディフック。ロスマーレンはガードを固めて、かつ頭を振って距離をつめていく。右ローと左フックを放つロスマーレンに対し、エンビリーはガードの上からストレートを打っていく。ロスマーレンは右ローを続け、左フックとのコンビネーションで前に出る。エンビリーは左ミドル、左ボディフックから右アッパーへ。右ローを蹴られたエンビリーがサウスポーに構えるシーンも、首相撲からヒザ蹴りを入れたエンビリー、ローへの耐久力が気になる挑戦者だ。

2R、右前蹴りから左フック、さらに前蹴りを繰り出すエンビリーが、右ボディフックを打ち込む。ロスマーレンは変らず右ローを蹴っていく。左フックの相打ち、ローをキャッチされても構わず前に出るロスマーレンは、コーナーにエンビリーをつめて左フック&左ロー。エンビリーのスイッチに合わせて、攻撃手段を変えるロスマーレンが勢いに乗り、フックやアッパーを入れた。

3R、ロスマーレンのショートの連打にエンビリーはアッパー、そして左ボディフックを打っていく。エンビリーはロープを背負った状態が続き、ローをワイドスタンドで受けて耐えるようなシーンも多くなる。勢いで上回るロスマーレンの左ミドルをキャッチして、足を払ったエンビリー。グローリーのルールでは蹴りをキャッチするとパンチ1発は認められているが、蹴りは反則だ。

立ち上がったロスマーレンは距離をつめて、右アッパー。エンビリーの前蹴りにも突き放されずロスマーレンがプレッシャーを掛け続ける。右の相打ちに打ち勝ったロスマーレンがこの回もリードした。

4R開始直後にパンチの回転数が早く、踏み込みが強くなったロスマーレンがダッチ対角線コンビネーションで攻め立て、アッパーをヒットさせる。動きが落ちたエンビリーがたまらずクリンチへ。すぐに分けられボディフック、左ローを被弾したエンビリーは回るのではなく下がるように。

パンチも弱々しくなったエンビリーは、左ボディフックを被弾して動きが止まる。ここでロスマーレンがラッシュを掛けると、エンビリーは頭を下げてパンチを被弾し続ける。エンビリーのコーナーからタオルが投げ入れられ、ロスマーレンが勝利した。

「最初から倒せると思った。でも、お前はGloryのP4Pだ。じっくり行けという指示だったんだ。完璧じゃ勝利だよ。まず謝るわけじゃないけど、体重を落とせなかったことは残念だ。勉強になった。プロとして戦う皆に言いたい、自分で持ち込んだ体重計は正しいとは限らない。だから、気をつけてほしい」とコメント。シレっとこのように言い切れてしまうことが強さに通じるのか……。思わず『いや、謝れよ』と突っ込みたくなる──何ともいえない前王者のコメントだった。


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