【TUF18】女子版グリフィン×ボナー!? 好勝負の結果は――
【写真】ラケル・ペニントンは前週で「ガールフレンドがいる」とレズビアンであることをカミングアウト。米国のゲイ社会の認知度の高さを伺わせた(C) Photo Courtesy of UFC, Special Thanx to WOWOW
30日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターで開催されるThe Ultimate Fighter 18 Finale。TUF8年の歴史で初めて女子が参加した今シーズン、第6週に行なわれたラケル・ペニントン×ジェサミン・デューク戦を振り返りたい。
<女子バンタム級/5分2R+ExR>
ラケル・ペニントン(米国)
Def.3-0 in ExR
ジェサミン・デューク(米国)
左ジャブを伸ばし、作戦通りリーチの差を生かしたファイトを試みるジェサミン。ラケルも踏み込んでパンチやローを繰り出す。引き続き左ジャブを伸ばすジェサミンがローを放つと、ラケルがキャッチしてテイクダウンを狙う。足を取られた状態でジェサミンがアッパーを入れると、ラケルが足を外す。ジェサミンは首相撲からヒザを入れ、スタンドでギロチンを狙う。
上体を起こし、腕を剥がして距離を取り直したラケルはジェサミンの蹴り技を掻い潜ってワンツーやローを入れる。前に出たラケルがワンツーでジェサミンをケージに詰める。蹴りでプレッシャーを掛けるジェサミン、ラケルも前蹴りから右ストレートをヒットさせる。リーチや身長差に負けず、果敢に前に出るラケルのパンチを受けて、ケージに詰まったジェサミンだがヒザを返す。ほぼ差の無い初回、パンチの精度でラケルという見方も成り立つか。
2R、引き続き打撃戦を続ける両者。ジェサミンのローにラケルがパンチを合せ、キャッチも試みる。ジェサミンのペースがやや落ちて来たか、ラケルの右ストレートを被弾する。ジェサミンの蹴りのプレッシャーよりも、ラケルのパンチのプレッシャーが強くなってきたところでジェサミンが首相撲からヒザを入れる展開に持ち込む。右が交錯した直後にラケルは前蹴りから、ワンツーを入れる。
左ジャブから蹴りを受けて動きが止ったジェサミンが、パンチを集中されるが首相撲からのヒザで反撃に移る。ここをやり過ごしたラケルのパンチのペースが上がる。ついにラッシュで動きが固まったジェサミンは、必死にヒザを突き上げていく。残り1分、首相撲からのヒザを顔面に入れ形勢を逆転したかに見えたジェサミン。ラケルは前蹴りでバランスを崩させ、ローを蹴り込む。しかし、直後にジェサミンの左ミドルでラケルも姿勢を乱す。残り5秒を切り、ジェサミンはヒザ蹴りを連続で放ち、ポイントの挽回を計った。
試合が延長サドンデスラウンドにもつれこむと、チームの声援が大きくなるのとは対照的に2人揃ってややペースを落とす。1分30秒が経過し、ラケルがワンツーを伸ばしローが交錯する。左ジャブも相打ちだったが、ラケルの右ストレートがヒットし距離を詰める。ヒザを警戒して、そのままラッシュとはいかなかったラケルだが、これで試合をリードしたか。ジェサミンのハイキック後にもショートを連続で放っていったラケルは、再び右ストレートを打ち込む。
ジェサミンも右ストレートを返し、右ハイキックで前へ。残り1分、互いに決定的なシーンはなく勝負はどちらに転ぶかは分からない。ラケルが左ジャブを伸ばし、ジェサミンがローを繰り出し、飛びこむように首相撲に取るもラケルが細かいパンチを入れる。残り10秒、離れた両者は最後まで気持ちを切らすことなく、打撃を交換。シーズン一の好試合、ジャッジペーパーを手にしたダナ・ホワイトも神妙な顔つきに。勝負を決する3Rのポイントは、ジャッジ3者とも10-9で、ラケルが制した。
試合後ミーシャが「グッドファイト」とロンダに声を掛け、握手を求めるがロンダは応じないばかりか中指を突き立てる。ジャスミンが握手に応じているだけに、スポーツウーマンシップに 欠ける女王の態度だった。試合選択権を取り戻したミーシャは、次の対戦カードにジョシュ・ヒルとマイケル・ウッテンを指名した。