【Bellator106】仕上げ人=カーラン×攻撃的守備陣=ストラウス
【写真】今年4月にカーランにとって2度目の王座防衛戦で戦う予定だったストラウス戦。そのストラウスの負傷でシャムブラット・シャムカラエフの挑戦を退けたカーランは、7カ月振りのファイトとなる。一方のストラウスにとっては、実に1年と1週間振りの実戦だ (C)KEITH MILLS & BELLATOR
2日(土・現地時間)、ノーPPV大会となったものの依然として、高い注目度を誇るBellator106。カリフォルニア州ロングビーチのコンベンション&エンターテイメント・センターで開かれる同大会は、メインの世界ライト級選手権試合マイケル・チャンドラー×エディ・アルバレス以外にも、暫定を含み世界戦が2試合が組まれており、3つの世界全てが再戦となっている。
そのうちキング・モーとエマニュエル・ニュートンの暫定世界ライトヘビー級王座決定戦と前述のライト級世界戦はベラトールで組まれたもので、それぞれチャンドラーとニュートンが勝利している。もう一つの世界戦、フェザー級選手権試合=王者パット・カーラン×挑戦者ダニエル・ストラウスは、今から4年半前の2009年4月にパットの従兄弟ジェフ・カーランの主宰するXFOで対戦し、カーランが2R1分31秒右ストレートからの連打でKO勝ちしている。
その後の1年間でカーランはXFOを含むローカル大会で4勝2敗という結果を残し、ベラトールに進出。ライト級トーナメントでの快進撃とアルバレスとのライト級世界戦での敗北を経て、フェザー級に転向。3年半で9勝1敗という戦績で、フェザー級王者に君臨している。一方、挑戦者のストラウスはカーラン戦の敗北後、17勝1敗という驚異的なレコードを残している。
すばり寝技、立ち技、打撃&組技とフィニッシュして勝つカーランに対し、ストラウスの方はスコアリングで勝つという印象が強い。レスリングベースのサウスポー、テイクダウン・ディフェンスに優れており、レンジの外に立って長いリーチを生かした右ジャブを多用する。そして試合を進めるなかで、対戦相手の隙をついてテイクダウンやバックを奪い、スコアリング。そんな戦い方でWECでも注目されたことがあったカレン・ダラベジャン、そしてマルロン・サンドロを破っているのだから、彼の防御能力の高さは本物だ。
攻めるからこそ、隙もできるのがMMA。その隙を待ち、付け込むのがストラウス。さらに右ジャブを放つことでポイントもゲットするという、一言でいえば嫌らしいファイターだ。そんなストラウスにカーランがどのような攻略手段をこうじてくるのか。典型的なオフェンシブ・ディフェンダーのストラウスにはカウンターのカウンターが必要になる。スコアを稼ぐのはジャブとテイクダウン。ジャブには逆に距離をとり、テイクダウン狙いに得意のギロチンという戦い方もあるが、「スタンスが広く、パンチはミスも多い」と分析するカーラン。ジャブに対抗する術が頭にあるかもしれない。
フィニッシャーである一方、パトリシオ・フレイレ戦のように5Rの神経+スタミナ戦で判定勝ちもできるカーランだけに、5Rをフルに使った勝負を仕掛けていく可能性もある。ならば発汗量も増え、体が滑りやすくなることを考えると、終盤以降は打撃勝負になるやもしれない。
■Bellator MMA 106主な対戦カード
<Bellator世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]マイケル・チャンドラー(米国)
[挑戦者]エディ・アルバレス(米国)
<Belltor暫定世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
キング・モー(米国)
エマニュエル・ニュートン(米国)
<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パット・カーラン(米国)
[挑戦者]ダニエル・ストラウス(米国)
<Fighter Masterフィナーレウェルター級/5分3R>
マイク・ブロンゾウリス(米国)
ジョー・リッグス(米国)
<フェザー級/5分3R>
マイク・リッチマン(米国)
アコップ・ステパーニャン(ロシア)
<ウェルター級/5分3R>
アレジャンドロ・ガルシア(米国)
クリスチアーノ・ソウザ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
クレバー・ルシアーノ(ブラジル)
ジョー・カマチョ(米国)