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【WJJC2016】ブシェシャがウルトラヘビー級制し、復活V。ファリアなきスーパーヘビー級はノゲイラ優勝

Ultra heavy【写真】ウルトラヘビー級を制し、まずは2年振りに階級別で世界王者に返り咲いたブシェシャ(C)MMAPLANET

2日(木・現地時間)から5日(日・現地時間)にかけて、米国カリフォルニア州ロングビーチのカリフォルニア大ロングビーチ校内ピラミッドにて、IBJJF主催のブラジリアン柔術世界選手権が行われた。レビュー第9 弾となる今回は最重量2階級の模様をレポートしたい。

Super Heavy<スーパーヘビー級決勝/10分1R>
レオ・ノゲイラ(ブラジル)
Def. by アドバンテージ 2-0
アレッシャンドロ・セコーニ(ブラジル)

大本命のべウナウド・ファリアが前日の無差別級にてアーバース・サントスの腕十字で負傷して欠場。そこで気を吐いたのが同門のレオ・ノゲイラ。準決勝では強烈な極めを誇るルイス・パンザと対決。パンザのキムラ狙いを辛抱強く守り、さらに腕十字狙いも堪え続けて試合終了寸前で腕を抜いて上を取り、2-0で決勝に進出、別ブロックを勝ち上がってきた伏兵、アレッシャンドロ・セコーニと優勝を賭けて激突した。

まずハーフガードに引き込んだノゲイラに対し、セコーニは右膝を中にこじ入れてのニースライドを狙う。ノゲイラは左足を内側から搦めてセコーニの右足を引き出して抱えると、そのままリフトしてスイープに成功、と思いきやセコーニはすぐに立ち上がって体勢を戻してみせ、ノゲイラのポイントはアドバンテージ止まりとなった。

Nogueira再びパスを狙うセコーニに対し、ディープハーフを作ったノゲイラはさらにセコーニのラペルを引き出して足に巻き付けて掴むと、再びリフトしてスイープ。場外ブレイクとなったがアドバンテージを加算した。スタンドでノゲイラはディープハーフから同じ形でスイープを狙うが、セコーニは強靭なベースで上をキープする。

その後ハーフガードで脇を差したノゲイラが両方向に揺さぶってのスイープ狙い。セコーニは上から腕を差し込んでウィザーを作ってそれを潰す展開が続く。残り20秒、時間のないセコーニはノゲイラのラペルを背中に回してチョークを狙うが、決まらず。チームメイトのべウナウド・ファリアばりのハーフガードゲームを有効に用いたノゲイラが、12年以来4年ぶり3度目の優勝を飾った。


Buchecha<ウルトラヘビー級決勝/10分1R>
マーカス・アルメイダ(ブラジル)
Def. by 腕十字
ジェームズ・プオポロ(米国)

昨年の本大会での膝を負傷、手術を経てとうとう戻ってきた当時世界最強の柔術家、ブシェシャことマーカス・アルメイダ。

準決勝ではガブリエル・ホシャ相手に下から後転するスイープで上を取りパスを決めると、回転体ムーブでポジションを自在に変化させてからマウント。

Buchecha 01最後は腕十字で仕留めてみせ、以前と変わらぬダイナミックな動きを見せつけて決勝に進出、ヒカルド・エヴァンゲリスタを倒して決勝に上がって来た米国期待のジェームズ・プオポロと激突した。

しばしの立ち技の攻防の後、タックルに入ったブシェシャ。プオポロがそれを受け止めると、すぐに引き込んでクローズドガードを作る。プオポロが立ち上がると、ブシェシャはスタースイープの要領で豪快に回転しながらプオポロの足を取りに行き、後ろに倒してスイープに成功した。

Buchecha 02さらにプオポロの両足をまとめ、その上に低くプレッシャーをかけて動きを封じたブシェシャは、横にパス。

それを嫌ったプオポロのバックにあっという間に付いてみせた。さらになんとか逃げようするプオポロの動きに合わせてその左腕を伸ばしたブシェシャは、そのまま腹這いで腕十字に。

Buchecha 03自らのパンツを掴んで守るプオポロのグリップを切って、わずか2分半で一本勝ち。圧勝で最重量級王座に返り咲いてみせた。一年振りの舞台で、以前とまったく変わらない思い切りの良いダイナミックな動きを見せたブシェシャ。

絶好調のまま、本年度地上最強の柔術家を決める今大会のメインイベント=無差別級決勝戦に臨むこととなった。

■リザルト
【スーパーヘビー級】
優勝 レオナルド・ノゲイラ(ブラジル)
準優勝 アレッシャンドロ・セコーニ(ブラジル)
3位 ルイス・パンザ(ブラジル)
3位 イゴール・シウバ(ブラジル)

【ウルトラヘビー級】
優勝 マーカス・アルメイダ(ブラジル)
準優勝 ジェームズ・プオポロ(米国)
3位 ガブリエル・ホシャ(ブラジル)
3位 ヒカルド・エヴァンゲリスタ(ブラジル)

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