【Interview】PXC EJ・カルボ「K太郎がライト級王座に挑戦する」
【写真】PXC38でベスト・ファイター・アワードに選ばれたフランク・カマチョに記念の腕時計を送るEJ・カルボ(C)MMAPLANET
ユニファイドルールの適用、UFCへのフィーダーショーとして日本でも注目度が上がっているPXC。9日のグアム大会にも3人の日本人選手と、ランバー・ソムデートM16が出場した。
田中路教がバンタム級チャンピオンに君臨するPXC、9月からの動向をジョン・カルボCEOに尋ねた。
──PXC38では再び、熱い戦いが見られました。
「メインは才能ある2人が死力を尽くして、3Rを戦い抜いた。上下が激しく入れ替わる試合で、ジャッジはアグオンの三角絞めからのパンチを取ったんだろうね。ドーンはトップを取っても疲れてしまっていたね。いずれにせよ、凄い試合だった。湿度が高くて、汗が凄く2人ともホールドできなかった分、エキサイティングな試合になった。ジャッジ泣かせの一戦だったけどね(笑)」
──アグオンは田中路教選手の持つバンタム級王座挑戦は決定なのでしょうか。
「……、イエス。ミチノリ・タナカがPXCのベルトを持っていることは私にとっても嬉しい限りだ。アグオンとの防衛戦はぜひとも10月(※18日という説が有力)に組みたいと思っている。10月大会はグアムで開かれ、特別なイベントとなる。40回という記念すべき大会だからね。ミチノリにグアムのロコファイターのアグオンが挑戦すれば、たくさん観客も集まるだろう。
残念なことにファンの数に見合った会場が、グアムにはない。11月のフィリピン大会では1万5000人収容可能なアリーナを使い、ハリス・サルミエントがライト級王座防衛戦を行う。挑戦者は正式発表前だけど、中村K太郎になるだろう。フライ級王者アレ・カリの防衛戦も組むつもりだ」
──9月14日にマニラでフェザー級王座決定戦が行われることを考えると、PXCはここからタイトルマッチのラッシュに突入するわけですね。
「その通りだ。9月に新チャンピオンが誕生し、11月に初防衛戦が組めると一番だね。グアムもフィリピンも好カードが目白押しだよ。才能あるファイターに、タイトル戦の機会を与えることができることが、僕らも嬉しいんだ。グアムとフィリピンのファンも喜んでくれるだろう」
──PXC38では日本人ファイターが3人揃って敗れています。この事実をどのように捉えていますか。
「ビックリしたよ。ユースケ(矢地祐介)が負けたのは驚いた。打撃戦になるから、KO決着を期待していたけど、ミセッチが良い仕事をしたね。ヤチは負けても、良いファイターだ。フェザー級は人材も豊富だし、ダメージから回復し次第すぐにでも次の試合を組んでいくよ。
フェザー級にはタクミもいるしね。タクミは9月のマニラ大会で、元UFCファイターのシェーン・ネルソンと対戦する(※タクミの負傷で、10月大会へ延期する可能性が高い)。トビー・ミセッチの勝利で、またフェザー級が面白くなってきたよ。ミセッチ、ネルソン×タクミの勝者が次期チャレンジャーになる可能性が高いだろうね。ただ、ネルソンはミセッチのチーム・メイトなんだ。ヤチも含め、次に挙げる1、2勝、その勝ち方でその後の試合がどうなるか決まるだろう。
コーシ・マツモト(松本光史)が寝技に持ち込めなかった試合は、見たことがなかった。少なくともグアムでは初めてだ。ヤチと同様、準備ができ次第、次の試合を組みたい。エミ(富松恵美)は判定負けしたけど、凄くタフだった。ただ、ストロー級でなくアトム級だね。体格の差で負けたので、次はアトム級で参戦してほしい」
──ランバー・ソムデートM16の今後は?
「ランバーの相手は、皆がアンダードッグだ。カタランも頑張ったと思う。ただし、ランバーは強すぎだ。あのショーマンシップはアンデウソン・シウバと同じで、好き嫌いがハッキリと別れるだろうね。彼のような強豪がPXCに上がってくれて嬉しかったよ。フィリピンの大会にも、ランバーを招聘したい。フライ級王者アレ・カリとの対戦も興味深いけど、ストロー級を作ることも検討しているんだ。アレ・カリも含め、ストロー級に落せるファイターもいるし、米国でも選手を探している。とにかく、ランバーは何度でも見てみたいファイターだよ」