【UFC FOX08】最軽量世界戦、最速ジョンソン×力のモラガ
【写真】4月に行われる予定だったがジョンソン自らの負傷で、今回まで延期されていたモラガを相手とした2度目の王座防衛戦 。モラガはこれまでUFCの2試合とも第1試合出場で一気にメインイベンターに大昇格を果たす(C)GONGKAKUTOGI
今週末26日(土・現地時間)にワシントン州シアトルのキー・アリーナで開催されるUFC on FOX 08「Johnson vs Moraga」。大会タイトル名にある通り、UFC世界フライ級選手権試合=王者デメトリウス・ジョンソン×挑戦者ジョン・モラガの一戦がメインで組まれている。
シアトル郊外カークランドに拠点を置いて20年以上が経つAMCパンクレーション所属のチャンピオン。地元凱旋マッチとなるジョンソンは、WECのバンタム級時代からその小柄な体格をハンディとせず、誰よりも素早い動きと身のこなしで注目を集めていた。ドミニク・クルーズに挑戦した試合こそ、反応という部分で――王者と比較すると――経験の差が出たが、UFC移籍後フライ級が新設されるや、トーナメント戦を勝ち上がり最速を証明した。
1月にジョン・ドッドソンを下した初防衛戦でも見られたが、テイクダウンに入るための打撃から、打撃を当てるためのテイクダウンを加えたジョンソンの動きは、目まぐるしいの一言。素早い出入りに終始し、ポイント・ゲームに寄りがちな部分で批判を受けることもある王者に対し、モラガは昨年8月のユリシーズ・ゴメス戦ではショートのエルボーからアッパー、フックとつなげKO勝ち、12月のクリス・カリアソ戦でもギロチンでしっかりと一本勝ちと、フライ級らしかぬといっては失礼だが、パワーを感じさせる試合で勝利を重ねてきた。
スピードで優る王者、大きく前に突き出たモラガの左足にどのような仕掛けを見せるかが、一つのポイントとなりそうだ。モラガの前足はローキックの標的になり易い。ただし、そのローに右ストレートを合わせるのもモラガの戦い。あるいは組みついてくる相手には、奥足のヒザ蹴りを思い切り突き上げる。加えていえば、組みつかれたとしてもギロチンチョークも得意としており、スピード重視でないどっしりした接近戦を心掛けるだろう。
遠距離では左右の蹴りを使えるモラガに対し、王者がどのような動きから距離を詰めていくのか。前足を標的にしても真正面にいるとヒザと右ストレートというカウンターがあるので、左右の動き、角度をつけて近づきたい。そして素早いパンチで離れるというジョンソン、序盤はやはり5Rを想定し、出入りで削ってくるに違いない。このチャンピンの出入りに惑わされることなく、自分の動きを続けることでモラガが体力の消耗を抑えることができれば、一発でポイントを挽回できる挑戦者が、ポイントで優位に立つことも大いに考えられる。
■UFC on FOX 08「Johnson vs Moraga」対戦カード
<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
デメトリオス・ジョンソン(米国/王者)
ジョン・モラガ(米国/4位)
<ウェルター級/5分3R>
ローリー・マクドナルド(カナダ/3位)
ジェイク・エレンバーガー(米国/4位)
<ウェルター級/5分3R>
ロビー・ローラー(米国/9位)
ボビー・ヴォルカー(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国/5位)
ジェシカ・アンドレジ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
マイケル・キエーザ(米国)
ホルヘ・マスヴィダル(米国)
<ライト級/5分3R>
ダニー・カスティーリョ(米国)
ティム・ミーンズ(米国)
<ライト級/5分3R>
マック・ダンジグ(米国)
メルヴィン・ギラード(米国)
<ライト級/5分3R>
イーブス・エドワーズ(米国)
ダロン・クルックシャンク(米国)
<ミドル級/5分3R>
エド・ハーマン(米国)
トレバー・スミス(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
ジュリー・ケッジー(米国/8位)
ジャーメイン・デランダミー(オランダ/10位)
<ライト級/5分3R>
アーロン・ライリー(米国)
ジャスティン・サラス(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジョン・アルバート(米国)
ヤオツィン・メザ(米国)