【RFA08】苦戦続いたパーマーだが、スプリットで新王者に
<RFAフェザー級選手権試合/5分5R>
ランス・パーマー(米国)
Def.2-1:48-46, 48-46, 46-48
ジャレッド・ダウニング(米国)
6勝0敗、チーム・アルファメール期待のフェザー級ファイター、D-1オールアメリカン、熊とも戦ったパーマーが、キャリア10勝1敗のダウニングが持つRFAフェザー級のベルトに挑む。互いにローを蹴って試合がスタート。サウスポーのパーマーが左ローから、左ハイを見せるがダウニングも左ジャブを伸ばす。パーマーのテイクダウン狙いをジャブで突き放したいダウニングは、下がりながらもタイミングの良いパンチを放っていく。
パーマーは左ストレートから蹴り技を交え、プレッシャーを与えていくも、ダウニングの右ストレートを受ける。ローにパンチを合せようとするダウニング、左フックを受けて距離を取り直す。ダウニングは右ハイでパーマーの上体を反らせようとするも、パーマーはシングルレッグから足を大きく払ってケージにダウニングを押し込む。
ダブルレッグを切ったダウニングが距離を取り直すも、今度はケージ中央からパーマーがダブルレッグを仕掛け、尻餅をつかせる。すぐに立ち上がったダウニングは、冷静にパーマーのテイクダウンを切り、ヒザも入れていく。左目じりをカットしながら、組みついてバックに回るもダウニングが離れ、逆にダブルレッグでケージにパーマーを押し込む。
残り15秒、がぶったパーマーだが思ったように戦えないまま初回を戦い終えた。2R、左を見せるパーマーが、左ハイを続けるも、ダウニングは素早い右から左、蹴りとペースを譲らない。と、パーマーの左フックがダウニングの顔面を捉える。距離を取り、カウンターを狙いつつ自らも前に出るダウニングに対し、パーマーがダブルレッグダイブへ。ケージに押し込むも、体を入れ替えられたパーマーは逆にダブルレッグでテイクダウンを奪われる。
ハーフからパンチを落すダウニング。パーマーはキムラを狙う。パスをして関節を逃れたダウニング、パーマーはスクランブルから立ち上がり距離を取り直す。左フックが流れるようになったパーマーに、飛びヒザを狙った王者。バックステップでかわしたパーマーが、左を入れてダブルレッグからバックへ。ダウニングは前方にパーマーを振り落し、試合はスタンドへ。ほぼ互角の2Rが終了した。
3R、右へ回り左ローを放つパーマーに対し、左に回って左ジャブを伸ばすダウニング。パンチが単発のパーマーは左からのコンビネーションが欲しい。左ストレートから前に出るパーマー、王者は呼吸を整えているのか動きは少ない。ダウニングのスーパーマンパンチを迎え撃ち、右を見せたパーマーだが、ローが急所に入りレフェリーが試合を中断して注意を与える。ダウニングの蹴りに対するテイクダウン狙いが合わないパーマーだったが、ブロックの上からの左ハイで王者の動きを一瞬止める。
と、残り70秒でダウニングがダブルレッグに成功。立ち上がったパーマーはギロチンを見せるも、王者が首を引き抜いてトップをキープ。ハーフのダウニングに、パーマーは懸命にヒップエスケープから立ち上がる。ここも王者のラウンドか。
4R、パーマーの左ストレートが王者の顔面を捉える。前に出て右も振るうパーマーに対し、ダウニングはダブルレッグへ。立った状態でキムラを仕掛けたパーマーは、体を入れ替えてシングルへ。さらにダブルへ移行すると、この試合初めてクリーンテイクダウンを奪う。ハーフで抑えるパーマーは、立ち上がるダウニングに対しギロチンを狙うも、これを察知した王者はケージを背にして立ち上がる。パーマーは引き続き左を伸ばし、2度目のテイクダウンに成功する。インサイドからパンチを落すパーマーが首を抑えるが、ダウニングはワキを潜ってバックを伺いつつ立ち上がる、
シングルに出たダウニングにパーマーはギロチンを仕掛けるが、ここでも極まらずガードを取る。パーマーはすぐに立ち上がって距離を取ると、互いに左を伸ばす。4Rをモノにしたパーマーだが、取り逃した感の強い寝技の展開でもあった。
最終回、左を振るうパーマーに左ローを入れるダウニング。王者は右ジャブから右ハイ、右フック、さらに右ローとショートで軽く打ち込む。しかし、左の精度が上がったパーマーが前に出る展開が続く。ダウニングの跳びヒザに対し、バックに回ったパーマーはヒジを受けながらも、太腿にヒザを入れて、バックからチョークへ。体を入れ替えたダウニングをがぶるパーマーがヒザを入れ、離れ際に左から右ストレートをヒットさせる。残り2分、パーマーのダブルレッグを切ったダウニング、このラウンドの手数は明らかに少ない。
パーマーは左ストレートをヒットさせ、プレッシャーを与える。ダウニングの左に右を被せ、左ストレートを放つパーマーが、引き続き左を続ける。ダウニングは跳びヒザを見せるも、組みつかれてすぐに距離を取る。残り10秒で、パーマーの蹴りが急所に入ったとしてケージ際でしゃがみこむ王者。ここで、パーマーに1ポイントのペナルティが与えられる。
最後の最後に痛い失点を喫したパーマー、再開後は互いに一発手を出すだけにタイムアップに。1Rは王者、4Rと5Rは挑戦者だったが1ペナが入った。2R&3Rをジャッジはどのように評価しているのか。果たしてジャッジの裁定は、ジャッジ2者が48-46でパーマーの勝利を支持、「最初にテイクダウンされるとか、最後にテイクダウンするとか関係ない。タフな相手だった。最後の2Rはテイクダウンも取れたし、わざとじゃなかったけど急所に蹴りが入ってペナルティを取られたので、判定がどうなるか心配だった。ラドウィックの指導に感謝している」と新チャンピオンは語った。