【REAL03】急遽出場決定、ハマケンこと濱村健。星野大介戦に向け「モデルもどきに負けない」
【写真】「モデルもどきには負けない」と言いながら、こんなポーズを披露した濱村。200万円を獲得しても、スカイライナー成田エキスプレスには乗らないと豪語する……(C)MMAPLANET
5日(土)に横浜市中区横浜文化体育館で開催されるREAL03。賞金200万円が掛かったスーパーライト級トーナメントに急遽、濱村健が出場することが決まった。
マーチン・ピオンケが負傷欠場し、その代役として星野大介と戦うハマケンこと濱村健。既にMMAデビューから13年、戦績は21勝11敗6分と40戦を目前に控えている。
自らを「下でくすぶっている」と表現する濱村のトーナメント出場に対する意気込みを訊いた。
──急遽、REALスーパーライト級トーナメント出場が決まった濱村健選手です。オファーはいつ頃だったのですか。
「試合までの2週間という時点でしたね。ガイジンさんが感染症で出られなくなったから星野選手と試合をというオファーがあって。トーナメントとか分かっていなかったです(笑)。でも、断る理由はなかったです」
──74.2キロという体重は?
「星野選手と戦う限り、彼もライト級の選手なので問題ないですよね」
──2015年は2月のルイス戦がドロー、10月の大山釼呑助で敗北。手厳しい言い方になると、以前のような距離、角度の取り方が見られない試合になっていた印象があります。
「中途半端な距離でしたね。中間距離で、蹴り合いみたいな」
──キックの間合いで、手数がMMAという感じでした。あるいはフルコンの距離で伝統派の手数というか……。
「めちゃめちゃ言いますね(笑)。でも、そうなんです。ルイス戦では拳が折れて。痛みとかでなく、『なんやコレ、動かへんぞ』ってなって。で、テンパってしまいましたね。ルイスの石頭が勝ったということで(苦笑)」
──2011年、HEATの大阪大会で湯浅ウェッサイ友和選手に敗れた試合。スプリットで負けましたが、あの試合の距離や蹴りの入れ方は素晴らしく、あそこからグンと伸びていくことが期待されていました。
「そういう風に言われると、ぐうの音も出ないんですけど。アレはエェ試合でしたね。確かにそうですね。難しいです。何がこんなに難しいか分かっていないですけど、血迷っていますね……」
──あの後、Legend FCのワン・サイ戦で負傷し何か変わってしまったというのはありますか。
「マカオに靭帯を捧げてきましたね。でも、まぁしゃあないですね」
──だからこそ、このトーナメントで濱村健有りというのをアピールしてほしいです。
「直径9メートルのケージって聞いているので、僕も楽しみですよ」
──京都、成蹊館時代を思いおこさせる──かつての盟友の深見智之選手のような試合が見られることを期待しています。
「そうですね、深見君……良い選手ですね。背中をピンと真っ直ぐにして立って、恐ろしい右を持っていました。成蹊館にも皆、それぞれのスタイルがあったんですが、深見君の戦い方が一番、成蹊館色が濃かったですね」
──濱村選手も武器は違っても、距離やスタンスという部分で似通っていたと記憶しています。
「僕はそうですね。釜谷(真)はボクシング&キックでしたけどね。う~ん、今の僕の戦い方も試行錯誤の結果で……。でも、何が良いのか分からないんですよ。大きい相手にできることがあったり、同じ攻撃でも使い勝手が違ってきますからね」
(※横で取材を聞いていた)釜谷真「濱ちゃんは練習が大人になってしまったんですよ」
「それもあるかもしれへんねぇ」
釜谷「京都におった時は階級が違うのに、どんな強く殴ってくるんやって感じやったんです。それが濱ちゃんやったのに」
「皆が痛い顔するから、できへんようになってもうたよね……」
──同時に組みの方は確実に伸びたと思います。
「組みができるようになった影響が、打撃に出てきたかもしれないですが、組みがザルなら打撃だけでは勝てないですからね。組み勝てる時は良くて、組み勝てない時とか課題は残っていると思いますけど」
──わずか2週間の準備期間、広いケージを想定したトレーニングを行なっていますか。
「ハイ。たくさん走っています(笑)。足がたくさん使えるように」
──ジュリアナ・ペネなどは、ケージのなかで自転車に乗るような試合はしたくないと揶揄していましたが、ホーリー・ホルムのようにステップとカンターがあると……。
「いやぁ、彼女は良い自転車に乗っていましたよ。相手が追いかけてくれると、あれができるんですよね……。そもそも、ホルムは強いというのがあるのですが」
──ハマケンも、そもそも強かったのではないですか。
「それはねぇ、戦績を見てもらうと。それ相応のレベルの選手にはドローやったり、負けていますから。勝っているときは、これを言っちゃおしまいかもしれないですけど、相手がしょぼかったというのもあるでしょう。なんせ、強い方が勝って、弱い方が負けるのが格闘技なんで」
──だからこそ、このトーナメントでしっかりと結果を残していたいところです。初戦の相手、星野選手についてはどのような印象を持っていますか。
「元気いっぱいなサウスポーの選手やと思います。CAGE FORCEとかVTJと、僕とは違う道を歩んできた選手じゃないですか。僕のキャリアと被っていない。これも言い方悪いですけど、僕といっしょで国内ライト級のトップにいけず、下でもがいている。
ここで勝てばDEEPの方でも浮上しやすいし、ホベルト・サトシとか、岡野裕城選手とか格上が出ているトーナメントは大きなチャンスと思っています。煮詰まっている僕にとって、上に行くためにてっとり早いトーナメントです」
──どのような試合をファンに見せてアピールしたいですか。
「分かりやすいKO勝ちですね。一番好きなのは腹を効かせて、心折れたところにパウンドを入れる展開。顔面を一発撃ち抜くんじゃなくて、陰湿な戦い方をしたいです。ちゃんと距離と角度、タイミングを考えて。
降ってわいたチャンスなんで、調整時間が短いとかないですよ。もう、やるだけ。で、強い方が勝ち残る。最後まで勝って、優勝賞金200万円欲しいです。やったことがないから、ワンデー・トーナメントを経験したかったんですけど、そうじゃないから、まずは最初に出し切ろうと思います。
自分の値打ちを上げるためにも、言ったら福本(洋一)さんに完封された人に負けられないです。賢くやるんやったら、格闘技をやる必要ないって思うし。でも、賢くやりつつモデルもどきには負けないですよ」
■REAL03対戦カード
<REALウェルター級選手権試合>
マルキーニョス・ソウザ(ブラジル)
藤井章太(日本)
<フェザー級>
飯嶋貴幸(日本)
アムリジリガラ(中国)
<スーパーライト級T1回戦>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
上山龍紀(日本)
<スーパーライト級T1回戦>
濱村健(日本s)
星野大介(日本)
<スーパーライト級T1回戦>
金子優太(日本)
ZUZU(北マリアナ諸島)
<スーパーライト級T1回戦>
カルロ・ペデルソリ(イタリア)
岡野裕城(日本)
<ヘビー級T1回戦>
桜木裕司(日本)
ユン・ガンチョル(韓国)
<ヘビー級T1回戦>
ジャック・ゴジラ・チェジェンスキー(ポーランド)
ルイス・サントス・アバター(ブラジル)
<ヘビー級T1回戦>
クリスチャン・コロンボ(デンマーク)
トム・ササキ(ブラジル)
<ヘビー級T1回戦>
アミル・アリアックバリ(イラン)
ラドゥ・スピンゲル(米国)
<ヘビー級>
川口雄介(日本)
カク・ヨンザブ(韓国)