【OFC09】ビビアーノ・フェルナンデス、「暫定王座? 一つの試合だ」
【写真】非常に物静か。そして、自信に満ち溢れているビビアーノ・フェルナンデスだ (C)MMAPLANET
31日(金・現地時間)にフィリピン、マニラのSMモール・オブ・エイジア・アリーナで行われるOFC09「RISE TO POWER」。
日本のファンに馴染み深い、ビビアーノ・フェルナンデスが岡嵜康悦とOFC暫定世界バンタム級王座を賭けて戦う。非UFCファイターのなかで、世界最強といっても過言でないビビアーノ、岡嵜戦に向けて意気込みを訊いた。
――オフィシャル・ウェイインを終えたビビアーノです。今の体調は?
「減量も上手くいったし、全く問題ないよ。計量も難なくパスしたので、このまま調子をキープしてファイトに向かうことができる」
――OFC暫定世界バンタム級選手権試合として、岡嵜康悦選手と対戦しますが、暫定王座にどのような意義を感じていますか。
「僕は今を生きているから、チャンピオンというポジションに意味を見出したことはないんだ。チャンピオンが肩を負傷した。キム・スーチョルだっけ? 彼がどれだけの期間戦えないのか分からない。だから、暫定王座が設けられて戦うことになっただけさ。
対戦相手について注文をつけたことはないし、要請を受けたファイターと常に戦っている。一つ、一つの試合をこなしていくこと。ベルトが懸けられた試合も、そのなかの一つの試合でしかないよ」
――大晦日の日本での試合以来、試合間隔が半年離れてしまいました。
「4月のシンガポールに出て欲しいと最初は言われていたけど、青木の出場が決まったから、僕にはマニラで戦ってほしいという流れになったんだ。そうなったら、それで構わなかった。マニラは故郷のマナウスに似ているから、凄く戦いやすい。
マニラの人々の感じも、湿気が異様に高い気候も本当にマナウスに似ている。だから減量も簡単で、サウナを使う必要もなかった。歩いているだけで汗をたくさん出てくるからね(笑)。全て、自然に体重を落とすことができたんだ」
――この試合に向けて、調整も順調だったようですね。
「7、8週間、この試合に向けてバンクーバーとワシントン州のシアトルを行き来していた。バンクーバーではブラックマンバのジムやマーカス・スアレスの柔術、あとレスリングもボクシングもとても良い練習ができている」
――以前、自らのジムを作る計画を立てていましたが。
「今は試合のためのトレーニングに集中したいから、ジムを作るのは止めたんだ。僕の名前でジムを開いたとしても、自分のトレーニングでジムを空けることが多くなってしまう。そんな時、なぜビビアーノの指導を受けることができないなんて苦情が出そうだし。ジムを作れば、簡単に金を儲けることができると言ってくれる人間もいるけど、僕はイージーでなく、戦ってハードにお金を稼ぎたいんだ(笑)」
――シアトルでは、AMCで練習しているのですか。
「そうだよ。マット・ヒュームの指導を受けて、デメトリウス・ジョンソンととても良い練習ができている。彼の防衛戦のサポートをして、彼も僕を助けてくれる」
――DJとビビアーノのスパーリングなんて、凄いですね。どちらがテイクダウンを奪うことができるのですか。
「トレーニングでどっちが取ったとかは、口にすべきじゃないよ(笑)。素晴らしいトレーニングができたとだけ言っておくことにするよ。練習は練習だ、試合とは違う。デメトリウスは素晴らしいボーイだ。ベルトを守るという意思が凄く強い。あの拘りを持っているなら、ずっとベルトを守り続けることができるだろう」
――では、大晦日の前田吉朗戦以来、最も強化された部分はどこでしょうか。
「メンタルだ。一番、試合で重要な部分だ。頭をクリーンにし、平常心を保ってこそ、練習の成果を試合で出すことができる」
――岡嵜選手の印象は?
「オカザキのことは君の方が良く知っているだろう(笑)。タフな試合になるよ。簡単な相手じゃない。タフなキッドだ。でも、僕はタフな相手と随分と戦ってきた。オカザキはジャブをたくさん使ってから、思い切り右を振るってくるね。寝技での防御能力も大したものだ。
どの試合だって、パンチ一発で終る可能性があるから、オカザキのパンチは十分に警戒する必要があるよ。タフなキッドだよ。本当に。僕と戦うためにオカザミは、スプロールの練習を相当やって来たに違いない。寝技には行きたくないだろうからね。でも、僕の打撃も成長している。もう柔術だけを武器に戦っているんじゃない。僕はMMAファイターだからね」
――暫定王座を獲得すれば、正規王者と戦うことになりそうですね。
「とにかく明日の試合だよ。神様に勝てるように祈っている。そこから、誰と戦うかはOFC次第だ。僕は戦って生きて、良い父親でありたい。だから、誰とでも戦う。ウエダと戦えというなら、戦う。キム・スーチョルと戦えといわれれば、キム・スーチョルと戦うだけだよ」
――ありがとうございました。日本のMMAファンもライブストリーミングでこの試合をチェックする人も多いと思います。
「いつだって日本のファンに感謝している。OFCも日本でのイベントを考えているようだし、また日本で戦いたい。僕の気持ちは日本と共にあるんだ」
■OFC 09対戦カード
<OFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
[挑戦者]大石幸史(日本)
<OFC暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
岡嵜康悦(米国)
<バンタム級GP決勝/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
上田将勝(日本)
<フライ級/5分3R>
レイ・ドーヨーゲン(フィリピン)
漆谷康宏(日本)
<ミドル級/5分3R>
フィル・バローニ(米国)
鈴木信達(日本)
<ライト級/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
カメル・シャロウス(米国)
<フライ級/5分3R>
ゲヘ・エウスタキーオ(フィリピン)
アンドリュー・レオーネ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ライアン・ディアス(米国)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
ローウェン・タイナネス(米国)
フェリペ・エノモト(スイス)
<ヘビー級/5分3R>
ティム・シルビア(米国)
トニー・ジョンソンJr(米国)