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【UFC160】パンチ偏重KJ、MMA巧者セラーニが実力誇示

<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-26
KJ・ヌーン(米国)

いきなり左ローを連打したKJ、セラーニは前蹴りで突き放しに掛かった直後にテイクダウン狙いからニーへ。距離をとったセラーニは、後足の前蹴りから左ハイを伸ばす。踏み込まないKJは、ここでも右に頭を傾けてパンチを伸ばす。蹴り技を多用するKJは、左ボディを伸ばす。強烈な左ミドルを返すセラーニ。KJが左を伸ばす時に、頭が下がるのがやはり気になる。

そこを左ハイで牽制するセラーニは、差し上げてテイクダウンへ。すぐに立ち上がったKJは、左ローを返す。スイッチを入れるKJだが、セラーニはローで削っていく。と、KJの右にヒザを合せたセラーニだが、左を被弾する。KJがコンビネーションを見せると、セラーニはハイキックをブロックの上から放っていき、間合いとタイミングを支配した初回を戦い終えた。

2R開始早々、テイクダウンを奪ったセラーニは1Rと同じようにKJの立ち上がり際にヒザを狙っていく。スプロールにヒザを合せるなど、きめ細やかなMMAを見せるセラーニに対し、KJはパンチの一点突破か。それでもボディの連打に蹴りを合わされ、KJがペースを落とす。右目を気にするKJに、容赦なく左側から攻撃を仕掛けるセラーニは、左を受けても右を返し、テイクダウンのフェイクからヒザを見せる。

KJも左右のフックを返すが、右目の下は腫れ鼻血を滴らせている。と、KJはスピニングバックフィストからヒザ蹴りへ。セラーニはテイクダウンを合せ、ハーフから勢いのある左のパウンドを落していく。グロッキー気味のKJに対し、逆サイドに回ったセラーニが今度は右の鉄槌を連打し、ボディにヒザを入れる。パスに成功したセラーニは腰を殺して、右エルボーを落し、このラウンドも完全にモノにした。

最終回、セラーニは左ジャブから左フック、さらにヒザを入れると、KJの前進に距離を取る。ひっかけるような左フックから、右ハイとリズムに乗ったかに見えたセラーニだが、ここでKJがワンツーを打ち込む。と、すぐにテイクダウンに切り替えトップを奪取したセラーニ、MMAとしての試合巧者ぶりが光る。スクランブルの攻防も、バックに回り込み、結局はKJに引き込ませたセラーニがエルボーとパウンドで追い込みを掛ける。

ガードからエルボーを見せるKJだが、立ち上がることができずパウンドを受けるシーンも多くなる。ボディと顔面にエルボーを打ち分けるなど憎いほど冷静なセラーニは、再びスクランブルを制し、トップをキープする。打つ手がなくなったKJは、パスを許すまいと懸命にヒップエスケープを見せるが、そこでボディにヒザを受けサイドを取られる。残り30秒、サイドを固めパンチ&エルボーを落したセラーニがいってみると実力差を見せつけ、判定勝ちを手にした。

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