【Bellator】足関=ヘルドとレッスル=ジャンセンで、シーズン7決勝
【写真】準決勝ではいぶし銀リッチ・クレメンティをヒザ十字からアンクルロックで切って落としたマルチン・ヘルド、注目の21歳ポーランド人ファイターだ (C) KEITH MILLS
21日(木・現地時間)、メイン州ルイストンのアンドロスコッギンバンク・コリッシーでBellator MMA(93)が開催される。先週はブレイクウィークとなり、ここまでのトーナメント戦の流れを振り返る番組を流したベラトール、今大会ではシーズン7のライト級トーナメント準決勝が行われる。
昨年12月14日のシーズン7最終戦で対戦する予定だった両者。しかし、インディアナ州ウィンザーで開かれた当大会はインディア州ゲーミング・コミッションが21歳未満のファイターのMMA出場を認めておらず、この規約に1カ月4日間足らなかったヘルドは試合出場がならなかった。
州ごとにレギュレーションの違いが残る米国ならではの試合不成立劇だった。いずれにしてもこの若さで米国二大メジャーのトーナメント決勝に残ったポーランド人ファイターのヘルド、注目の逸材といわざるを得ない。東欧諸国で柔術の普及が最も進む同国のファイターだが、やはりイメージ的には打撃立国という感をぬぐえない。そんなポーランドで生まれ育ったヘルドは、足関節を軸に置いたスタイルで戦う。MMA戦績は15勝2敗、そのうちの一敗はマイケル・チャンドラーに喫したもの。
15の勝利のうち、4試合は足関節での勝利だ。印象以上に足関節による勝ち星は多くないが、2つがベラトールで挙げているので、そのインパクトが大きかった。ポーランド人ファイターを相手にしている間は、腕十字やRNCで対戦相手からタップを奪っており、足関節でなくても勝利を手にしていた。かつて足関節を得意としているファイターといえば、ポジションを取られるリスクをおかしながら戦うというイメージを残したが、ヘルドはしっかりと上を取って戦うこともできる今時の足関スペシャリストだ。
IBJJF四大トーナメントの一つ、ヨーロピアン選手権で2010年紫帯ペナ級を18歳になったばかりで制している。そんなヘルドにとって、レスリングがベースでテイクダウンを主武器に戦うジャンセンから足関節を奪うには、やはり汗が少ない序盤の攻防が鍵となる。19勝2敗のジャンセンはフィジカルにも優れており、WECで喫した2敗以外はテイクダウン+チョークで勝利を重ねてきた。しっかりとバックに回ることもできるし、起き上がってきたところへのギロチンやダースも得意としているジャンセン、つまりトップコントロールに長けたファイターといえる。
【写真】ポートランドのスポーツラボ・ファイトチーム所属のデイブ・ジャンセン。タイソン・ナム、イアン・ラブランド、シェーン・ピレースらの同門。つまりベースはレスリングだが、オールラウンダーだ(C) KEITH MILLS
ジャンセンのトップコントロールか、ヘルドの足関節一発か。さらにいえばヘルドが足関節からリバーサルを決めた場合、ジェンセンが背中をつけてどのような動きを見せるのか。逆にギロチンを許すという展開も考えられる。ともにベラトールに旋風を巻き起こす、ロシア勢を破った両雄。どちらが自分のペースで得意のポジションに入れるかという部分から用心して試合を追いたいファイナルだ。
■Bellator MMA 93 主な対戦カード
<シーズン7ライト級T決勝/5分3R>
デイブ・ジャンセン(米国)
マーチン・ヘルド(ポーランド)
<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・マルチネス(米国)
トラビス・ビュー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ブレット・ロジャース(米国)
エリック・プリンドル(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マーカス・デイビス(米国)
ワーチム・スプリットウルフ(米国)