【Bellator】快勝王者に笑顔無し、考えさせられる同門世界戦
<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
エドゥアルド・ダンタス(ブラジル)
Def.2R3分01秒by TKO
マルコ・ロウロ(ブラジル)
左ローを蹴り込むダンタス、ワンツーから右ローを見せたロウロ。ダンタスは左ジャブを伸ばして、スッと距離を取る。ジャブを続けるダンタスに対し、ロウロは右ローを放つ。ダンタスは慎重な出入りを見せるが、バランスを崩し、ロウロが素早くバックに組みつく。
大きく持ち上げられても、テイクダウンを許さない王者。ロウロは腿へのヒザ蹴りから、アウトサイドトリップでバランスを崩しに掛かる。ケージにもたれ、スタンドをキープするダンタスは、胸を合せて距離を取りなおすことに成功した。
残り1分、ダンタスの左フックを受けて、ややバランスが乱れたロウロだが、引き続きローからパンチで前に出る。距離をとる王者は左ジャブからワンツーをヒット、再びロウロが姿勢を乱す。ワンツーを伸ばし、右をヒットさせたロウロだったが、左目の下をカットし初回を戦い終える。
2R、やや距離を狭まった両者、素早いが大振りのパンチが交錯する。前蹴りを2発から、インサイドのローを繰り出すダンタスが、スピードでは上回っている。と、前に出るロウロに左ハイを蹴り込んだダンタスがダウンを奪う。ロウロは立ち上がると、パンチを振り回す。王者が距離を取り、呼吸を整えたロウロが左フックから右ローを見せる。
スピニングバックキックを蹴り込み、前に出たドゥドゥは右アッパー一閃。全く、見えていなかったロウロは、後方に倒れ込みこの一発で勝負が決まった。ロウロを覗きこみ、セコンドのシャオリン・ヒベイロは涙顔だ。そのシャオリンと何やら言葉を交わす、ダンタスも笑顔は見られない。厳しい顔のままの王者は「ベラトールのチャンピオンのままでいられて嬉しい。でも、友人に勝った試合は悲しい」と語る。快勝にも笑顔を浮かべることがないチャンピオン。同門対決の意味を改めて考えさせられるダンタスの複雑な表情だった。