【UFC Fuel07】手塚基伸、2度目の――勝負のオクタゴンへ
【写真】UFC二戦目、勝負の時をロンドンで迎える手塚基伸(C)MMAPLANET
16日(土・現地時間)、英国ロンドンのウェンブリーアリーナで行なわれるUFC on Fuel 07「Barao vs. McDonald」で日本の手塚基伸が、ヴァグハン・リーと対戦する。昨年10月のマカオ大会ではカン・ギョンホの代役として、大会10日前に出場が決まるスクランブル参戦で、アレックス・カサレスにスプリット判定で敗れた手塚だけに、白星が絶対に必要なロンドンでのファイトとなる。
試合後には日本大会への出場を希望し、フライ級への転向も示唆していた手塚だが、英国大会への出場、前回と同じバンタム級での試合となった。そんな手塚の対戦相手は地元英国出身で、昨年の日本大会で山本“KID”徳郁に下からの三角絞め→腕十字で一本勝ちしたリーだ。
粘り強いテイクダウンからのグラウンドゲームを得意とする手塚にとって、テイクダウンを防ぐよりも、打撃を思い切りよく出すこと、そしてガードから一本を取ることに重きを置くリーは、ボクシング&レスリング主体の選手に比べて戦いやすいスタイルだ。
試合のポイントは両者の組み際、そして手塚がトップをとってからだろう。手塚はレスリング力を活かしたテイクダウンではなく、ダブルやシングルレッグに入ってからのグラップリング的な動きでトップを取ることに長けている。リーのテイクダウンディフェンス能力を考えれば、組み付くことが出来ればトップを取ることは決して難しくはないだろう。
【写真】マリオ・ヤマサキばりのポーズを取るリー。母国でのファイトで、生き残りを賭けるのは彼も同じだ(C)MMAPLANET
むしろ手塚にとってはその前の段階、リーが思い切り出してくるパンチやヒザ蹴りでビッグヒットをもらってしまうことが最も警戒すべき点だ。逆に言えばリーとしても、手塚に組み付かれる前にいかに打撃を当てておくかが勝負となる。それだけに、まずは両者の組み際=リーの打撃が当たるかどうかが最初の焦点になる。
さらに手塚がトップをとってからの攻防にも注目したい。リーがガードから果敢にアタックを仕掛けるタイプだけに、現代MMA的なリーが立ち上がる=手塚が寝かせるという攻防は多くないと予想される。手塚にはリーのガードからの攻撃を潰すだけでなく、それ以上にダメージを与えることが必要になるだろう。
オクタゴン初陣ではテイクダウンを奪いながらも、手足の長いカサレスのガードワークに苦戦し有効な攻撃が出なかった手塚。試合後のインタビューでも「もっとパウンドやヒジ打ちの練習を強化したい」と話していたが、まさに今回の試合はその反省点をどれだけ修正しているかが試されることになる。
またアグレッシブな打撃+ガードからのサブミッションという部分でリーはカサレスと同タイプで、実力的にも大差はないはず。これからも手塚がUFCで戦い続けていくためには落とせない一戦だ。
■UFC Fuel 07「Barao vs. McDonald」対戦カード
<UFC暫定世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ヘナン・ベラォン(ブラジル)
[挑戦者]マイケル・マクドナルド(米国)
<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国)
ダスティン・ポイエー(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジミ・マヌワ(英国)
シリル・ディアバテ(フランス)
<ウェルター級/5分3R>
グンナー・ネルソン(アイスランド)
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジェイムズ・テフナ(オーストラリア)
ライアン・ジモー(カナダ)
<ウェルター級/5分3R>
チェ・ミルズ(英国)
マット・リドル(米国)
<ライト級/5分3R>
テリー・エティム(英国)
へニー・フォルチ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ポール・サス(英国)
ダニー・カスティーリョ(米国)
<フェザー級/5分3R>
アンディ・オグル(英国)
ジョシュ・グリスピ(米国)
<ミドル級/5分3R>
トム・ワトソン(英国)
スタニスラヴ・ネドコフ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ヴァウアン・リー(英国)
手塚基伸(日本)
<フライ級/5分3R>
フィル・ハリス(英国)
ユリシーズ・ゴメス(米国)