【UFC187】新・UFC世界ライトヘビー級頂点を巡る戦い=ジョンソン×コーミエー
【写真】相手への得意分野でいかに戦うことができるか。AJ×DCのUFC世界ライトヘビー級王座決定戦(C)GONGKAKUTOGI
今週末23日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで開催されるUFC 187「Johnson vs Cormier」。メインはジョン・ジョーンズの当て逃げ&薬物使用問題により王座が剥奪されたUFC世界ライトヘビー級王座を賭けてアンソニー・ジョンソンとダニエル・コーミエーが対戦する一番だ。
ウェルター級で戦っていたことが今や信じられないジョンソンは、2012年1月に度重なる体重超過の末にミドル級でのヴィトー・ベウフォート戦を195ポンド契約で戦いRNCで惨敗。この一戦を最後にUFCをリリースされたが、その後はWSOFなどでライトヘビー級で戦うようになり、6連勝でオクタゴン復帰を決めた。
そしてフィル・デイヴィス、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ、さらにアレキサンダー・グスタフソンを破り、JJの持つベルトへの挑戦権を獲得。一方のコーミエーは五輪レスラーからMMAへ転向し、ストライクフォース・ヘビー級GPで優勝、トーナメント期間中にズッファの傘下となった同プロモーションの活動停止に伴いUFCに転出を果たした。
フランク・ミアーとロイ・ネルソンに勝利も同門のケイン・ヴェラスケスがヘビー級王者であるため、コーミエーはライトヘビー級に転向し3戦目にJJの持つ世界王座に挑んだ。結果は接戦ながら判定負け、新たにタイトルラインに並び直したところで、今回の王座決定戦への出場要請と相成った。JJという長身&リーチの長いチャンピオンへの挑戦から、ライトヘビー級に落としてなおどちらかといえば、どっしりした体型のコーミエーの対戦となったジョンソン、自ずとその戦い方も変化が生じるであろう。
コーミエーはキレのある蹴りや回転の速いパンチを持つが、やはり多彩なテイクダウン能力が一番の武器といえるレスラー。ジョンソンもデイヴィスというカレッジレスリングの雄に勝利しているが、彼は同じレスラーでもリーチの長さを生かしたタイミングでテイクダウンするタイプで、コーミエーのように触れてからあの手、この手を尽くして倒すというしつこいテイクダウンの持ち主ではなかった。
一方、コーミエーもUFCで戦ってきたメンツはレスリングやグラップリング・ベースに打撃を加えたファイターばかりで、ジョンソンのような典型的なラッシング・ストライカーとの対戦はない。自分のペースに持ち込むには、相手の得意な距離を取られる恐れがある者同士。打撃を受けたコーミエーが怯むようなことがあればジョンソン、テイクダウンからスプロール、あるいはスクランブルという展開でジョンソンが疲弊すればコーミエー。自身の戦いをするために相手の得意な部分に対し、どれだけ耐久力を備えているかで勝負の流れが決まってきそうな――新ライトヘビー級の頂点を決める戦いだ。
■ UFC187対戦カード
<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
アンソニー・ジョンソン(米国/1位)
ダニエル・コーミエー(米国/3位)
<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] クリス・ワイドマン(米国)
[挑戦者] ヴィトー・ベウフォート(ブラジル/3位)
<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国/3位)
ジョン・マクデッシ(カナダ)
<ヘビー級/5分3R>
トラヴィス・ブラウン(米国/3位)
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ/7位)
<フライ級/5分3R>
ジョセフ・ベナビデス(米国/2位)
ジョン・モラガ(米国/5位)
<フライ級/5分3R>
ジョン・ドッドソン(米国/1位)
ザック・マコウスキー(米国/9位)
<ウェルター級/5分3R>
キム・ドンヒョン(韓国/8位)
ジョシュ・バークマン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ユライア・ホール(米国)
ハファエル・ナタウ(ブラジル)
<女子ストロー級/5分3R>
ローズ・ナマジュナス(米国/4位)
ニーナ・アンサロフ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マイク・パイル(米国)
コルビー・コビントン(米国)
<ライト級/5分3R>
イスラン・マカチェフ(ロシア)
レオ・クンツ(米国)
<フライ級/5分3R>
ジャスティン・スコッギンス(米国)
ジョシュ・サンポ(米国)