【WARDOG02】大阪発、小径ケージ&ユニファイドルール使用のMMAイベント=WARDOGとは?
【写真】タイ人が腕十字で勝利する。これはちょっと興味が引かれるのではないだろうか。タイや韓国から選手を招聘する意気込みは買い。目指すところも理解できる。そうなってくると、やはり出場選手の質。カラーを同じにする必要はないが、老舗3プロモーションに選手を派遣するジムから出場選手が増加するかどうかが大切となってくるだろう(C)GONGKAKUTOGI
21日(土)、大阪市港区の世界館でWARDOG CAGE FIGHT 02が開催された。道頓堀プロレスから派生したA-TOYS challenge fightという格闘技イベントが、リングのAGFとケージ使用のWARDOGに枝分かれし、WARDOG自体は今回が2度目のイベント開催となった。
禅道会出身でかつてはRising Onなどでレフェリーを務めていた永井明広氏がリードするWARDOGは、ケージだけでなくルールもユニファイドルールを用いている。さらに小規模大会とはいえ、タイや韓国というアジア勢も出場し、セミとメインで勝利している。
<フライ級/5分3R>パユンサック・シンチャラット(タイ)
Def.1R1分58秒by 腕十字
松浪孝芳(日本)
タイにある禅道会心技道場から参戦したパユンサックは、実はムエタイ経験のないファイター。ただし、松浪からすれば打撃を警戒して当然だ。しかも、パユンサックのローが走る。松浪は組みついてテイクダウン、パユンサックがケージを背にして立ち上がると肩に抱え上げて後方に投げ捨てる。
続く松浪のテイクダウン狙いにギロチンを合わせたパユンサックは、これが抜けてもハイガードから腰を切って腕十字へ。そのまま仰向けにさせ左腕を伸ばしたパユンサックがタップを奪った。
<ACFフェザー級選手権試合/5分3R>ジョー・サンビン(韓国)
Def.1R2分51秒by TKO
松井英夫(日本)
セミはリング使用のACFのタイトル戦。ジョー・サンビンはイム・ジェソク率いるエクストリーム・コンバット所属。ちなみにエクストリーム・コンバットはチームMADと並び、ROAD FCとTOP FCという犬猿のプロモーション両方に選手を送り込んでいるジムだ。試合はジョー・サンビンの単発の打撃と、ケージレスリングという立ち上がりに。松井は組んで押し込むが、なかなかテイクダウンは奪えず、離れると勢いのあるジョー・サンビンのパンチが目立つように。そして松井の右ローを受け流すかのように前に出るようになったジョー・サンビンは、右フックを振っておいて直後に左アッパーを打ち込む。
この一発が効き、ケージ際で足の止まった松井に連打を入れたジョー・サンビンが、パウンドを続けたところでタオルが投入され、ジョー・サンピオンが防衛に成功した。
小さなケージにユニファイドルール、DEEP、パンクラス、修斗&VTと首都圏ベースのプロモーションの衛星イベント中心の大阪MMA界にDemolition Westに続き、WARDOGという地元に根付くイベントが始まった。地下格系の出場選手が目立つという話も聞かれるが、あくまでもユニファイド&ケージを標榜していると断言する永井代表。今後は2カ月に一度の大会開催も目指しつつ、既に4月29日がACFとの合同イベントで&5月31日にWARDOG03が開かれることも決まっている。
そんな関西インディ・ケージファイティング、第2回を終え永井代表の大会の印象と今後について尋ねた。
永井明広「私個人の印象としましては全試合体重オーバー無し、反則も一切無く──チョン・ダウン×チャン・ヤンテ戦アクシデント的なローブローが一度のみと、その点は良かったと思います。加えて、ユニファイドルールというものが関西ではまだ浸透していない状況でしたが、非常にスポーティな試合が多く、非常に満足しています
加えて、宇留野道場の清水俊一選手のグラップリングマッチ、その弟の直人☆ナシゴレンのMMAデビュー、パンクラスに出ていた松井英夫のタイトル挑戦、一騎打に出場する──足関特化型サンビスト──峯望実のMMAデビュー戦と、インディー大会として見所が創れた大会となりました。
同時に、私も含めてレフリングやジャッジングが果たしてユニファイドを表現できているのかという点に関しては、常に意識しているのですが、課題は山盛りだと考えています。
今後、韓国にWARDOGの支部が発足し、4月からアマチュアWARDOGが開催されます。日本と韓国でのアマチュアルールの統制が必要になってきていますが、私としてはある意味、本戦ユニファイドの表現よりも重要な仕事だと思っています」
■WARDOG CAGE FIGHT02主な試合結果
<フライ級/5分3R>
パユンサック・シンチャラット(タイ)
Def.1R1分58秒by 腕十字
松浪孝芳(日本)
<ACFフェザー級選手権試合/5分3R>
ジョー・サンビン(韓国)
Def.1R2分51秒by TKO
松井英夫(日本)
<ウェルター級/5分2R>
カン・ホサ(日本)
Def.1R4分02秒by KO
ツトム(日本)
<フライ級/5分2R>
江南靖(日本)
Def.2R4分11秒by RNC
mutuya(日本)
<ヘビー/5分2R>
勝也(日本)
Def.2R2分45秒by TKO
魔人ブー(日本)
<ウェルター級/5分2R>
峯望実(日本)
Def.1R1分30秒by ヒールフック
SHUN(日本)
<フェザー級/5分2R>
チョン・ダウン(韓国)
Def.2-1
チャン・ヤンテ(日本)
<ライト級/5分2R>
玉木壽成(日本)
Def.3-0
マルセロ中村(ブラジル)
<バンタム級/5分2R>
高島大樹(日本)
Draw.
飛狼輝(日本)
<フライ級/5分2R>
直人☆ナシゴレン(日本)
Def.1R2分24秒by 三角絞め
大和(日本)
<アマ・グラップリング65キロ契約/5分1R>
清水俊一(日本)
Def.0分50秒by 腕十字
N.O.V(日本)