【RFA24】ベンジャミン・スミスがウェルター級王座奪取も、ロメロの覇気の無さに白けたTKO勝ちに
<RFAウェルター級王座決定戦/5分5R>
ベンジャミン・スミス(米国)
Def.3R4分32秒by TKO
タト・ロメロ(米国)
スイッチを見せる大柄のスミスが左から右とローを入れ、右ハイキックへ、上体の固いロメロが距離を測る。慎重な立ち上がりのなかで、ロメロは左ハイ。スミスが左ローから後ろ回し蹴り、続くスピニングバックフィストは空振りになったが右ローを効かせる。試合はケージ際の攻防に移行し、スミスはシングルレッグであっさりとテイクダウンを奪う。ハーフで抑えたスミスが、細かいパンチを落として抑え込む。スミスは太腿にエルボーを入れるが、残り一本を引き抜くことはできない。頭を抱えに来るロメロに弧の小さなパンチを入れるスミスは上体を起こして、いくつか勢いのあるエルボーを落とす。潜りを狙い続けるロメロは、パンチを受けて顔を両手を覆いながらラウンド終了を迎えた。
2R、引き続き右ローを入れるスミス。スピニングバックキックから左ハイ、さらにローとスミスのペースで試合は続く。ローを受けて、距離を詰めることができないロメロは、手数がほとんどない。と、ローをキャッチして右を放ちながら組み付いたロメロがスミスを抱え上げてスラム。下になったスミスはクローズドガードからケージを背に立ち上がる。バックを取ったロメロ、胸を合わせたスミスをケージに押し込む。キムラロックからトップをスミスが取りかけたところでタイムアップに。テイクダウン以降、ロメロに効果的な攻撃は見られなかった。
3R、開始早々に低い姿勢から組んだスミスがダブルレッグを決めて、ボディ&顔面に連続で拳を落としていく。頭を抱えるロメロ、足をきかせようとはしているが、防御一辺倒の状態に。足を一本抜いたスミスは左エルボーから、左のパウンド。セコンドが「何かしろ」と叫ぶような状態のロメロは、タイトル戦に出てくる資格のあるファイターには見えない。身を固め、頭を抱えるロメロにスミスのパンチの回転数が上がる。ついには背中を見せたロメロに、バックマウントからスミスがパンチ&エルボーを落とす。なぜ、レフェリーは試合を止めないのか……。鉄槌を連打するスミスを見て、ようやくレフェリーが試合をストップ。まるで覇気のないロメロに、スミスの勝利も価値を疑われるような結果になってしまった。