【Invicata FC11】クリス・サイボーグ、UFC女子バンタム級世界戦前夜に王座防衛戦へ
【写真】王座防衛戦そのものよりも、UFC参戦に向けアクションを起こすのかも気になるサイボーグ。そしてUFC FIGHTPASSでの中継ながら、Bellatorのコネチカット大会にぶつけてきたことになるインヴィクタの2015年初戦だ (C)MMAPLANET
27日(火・現地時間)、Invicta FCより2015年の初イベント=インヴィクタ11が2月27日(金・同)にカリフォルニア州ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催され、クリスチャン・サイボーグと日本の魅津希の出場も同時に発表されている。
98年の歴史を持つ劇場でスタートを切る2015年のインヴィクタ。そのスタートをサイボーグの1年半振りの実戦復帰で切ることになる。UFC女子バンタム級はロンダ・ラウジーに引っ張れる形で彼女の永遠のライバル=ミーシャ・テイト、レスリング・五輪銀メダリストのサラ・マクマン、叩き上げキャット・ジンガーノ、そして立ち技界の女帝ホーリー・ホルムら個性溢れる実力者が集結しドル箱の階級となった。そんなUFC女子バンタム級戦線において、ラストピースとして見られていたのがサイボーグだ。キャリア12勝1敗1NC、ストライクフォースとインヴィクタで頂点を極めた彼女は、文字通り男勝りの肉体の持ち主で、立ち技のみならず、テイクダウン&グラップリングの向上により、ロンダにとって最大の壁になるはずだった。
しかし、筋骨隆々のサイボーグはフェザー級でも体重コントロールに苦戦していた時期があり、昨年12月のインヴィクタ10でバンタム級転向初戦を行う予定だったが、タイでのトレーニングキャンプンプ中に左足首靭帯断裂により、この試合を欠場することとなった。そして、一旦はフェザー級に留まりインヴィクタ女子フェザー級王座の防衛に努めることを表明していた。
将来的にバンタム級という意向をこの時点で持っていたサイボーグだったが、直後にバンタム級転向を断念。その理由を「ロンダ戦の実現に向けて動いているのが、自分だけでロンダやダナ・ホワイトにはない」と米国のMMAメディアの取材で応えていた。そんなサイボーグが今大会で6勝4敗のシャーメイン・ツイーツを相手に王座防衛戦を受ける。
そして──この翌日にはロンダがジンガーノを相手にUFC世界女子フェザー級の防衛戦を行う。しかも、その会場はインヴィクタ11が開かれるシュライン・オーディトリアムとは、LAを東西に走るI-10、南北を突っ切るI-110のジャンクションを挟んで、北東に僅か1・7マイル、車で8分の距離しか離れていない。
何が起こるのか分からないのがMMAだが、サイボーグとツイーツの実力差は明らか。このタイミング、このロケーション、サイボーグがUFCに出場に向け、合意済のアクションを起こして何ら不思議でない。そんな期待値が高まる2015年女子MMAのスタートといえるだろう。
なお、今大会には日本から魅津希もセミに出場、キャリア6勝0敗のメキシカンファイター=アレクサ・グラッソと対戦することが決まっている。インヴィクタ09では同じく無敗のポーランド人カロリーナ・コバケビッチに思わぬ敗北を喫しているだけに、万全を期しての米国第3戦目となる。