【Glory03】対抗ロスマーレン、MMA効果でペトロシアン超え?
【写真】10月16日に地中海に浮かぶ豪華クルーザーの上で行われた抽選会後、手ほどきも受ける憧れのラモン・デッカーと (C) GLORY
イタリアはローマのパラマット・マティカで、3日(土・現地時間)に行われるGLORY03 ROME「Final8」。8人制ワンナイト・トーナメントのGLOLY WORLD SERIES 70kg Tournamentで絶対的な本命ジョルジオ・ペトロシアンの対抗馬、それが親子鷹ロビン・ファン・ロスマーレンだ。
90年代のオランダキック界で、ヘビー級ファイターとして活躍したウィリアム・ロスマーレンを父に持つロビン。トーナメント準々決勝の相手は英国人のティム・トーマスだ。初戦でデニス・シュナイドミラーをリーチの差とイエローカードで破っているトーマスだが、シュナイドミラーの回転数の早いパンチに後手に回ることもあり、ジャブとミドルでロスマーレンの前進を止めることは難しいといえる。
両ヒジを高くし、相手の攻撃を受けるときは体を丸めるようにして耐え、途切れるや否や一気に攻め返す。そんなフィジカルの強さを全面に押し出したロスマーレンは、昨年IT’S SHOWTIMEが行った70キロトーナメントを制し、一躍脚光を浴びるようになった。
K-1の狂犬シャビッド、当時のIT’S SHOWTIME世界70キロ王者クリス・ンギンビ、そして決勝ではアルトゥール・キシェンコを下している23歳。大本命のペトロシアンに対しては以前から、「尊敬はしているけど、あのスタイルは好きじゃない。キックは戦いだから、もっと倒しにいかないと」と否定的な見方をしている。
そのペトロシアンと対戦が実現するのはファイナル、その前にサニー・ダルベックとアルバート・クラウスの勝者に勝つ必要がある。トーナメントを戦う上で、ロスマーレンが最重視しているのが負傷をしないこと。先に記したフィジカルを利した鉄壁のディフェンスは、週に一度行ってきたMMAのトレーニングが役立っているという見方もできる。
ここでいうMMAトレーニングとはレスリングとグラップリングだ。キックでは禁じられている下半身への組みつきを想定した練習で、ロスマーレンは軸が強くなり、攻撃力もアップして不思議でない。6月のIT’S SHOWTIMEではハフィッド・エル・ボウスタティのヒザ蹴りで眉をカットし敗れたことで、一瞬の油断という怖さも知ったロスマーレン。隙のないラッシングパワー、アグレッシブファイトで、ペトロシアンの母国イタリアでも、ファンの一番の支持を集めることができるファイターだ。
■Glory03 GWS 70kg Tournament 組み合わせ
<GWS70キロT決勝/3分3R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
カイ・ホーレンバック(米国)
<GWS70キロT準決勝/3分3R>
シェムシ・ベキリ(スイス)
ダビッド・キリア(グルジア)
<GWS70キロT準決勝/3分3R>
ロビン・ファン・ロスマーレン(オランダ)
ティム・トーマス(英国)
<GWS70キロT準々決勝/3分3R>
アルバート・クラウス(オランダ)
サニー・ダルベック(スウェーデン)
<GWS70キロT補欠戦/3分3R>
佐藤嘉洋(日本)
ジャバル・アスケロフ(ロシア)
<GWS70キロT補欠選/3分3R>
ファビオ・ピンカ(フランス)
アレッサンドロ・カンパーニャ(イタリア)