【UFC182】残り10秒で23歳のガーブラントが落ち着き払ったKO勝ち
<バンタム級/5分3R>
コディー・ガーブラント(米国)
Def.3R4分50秒by TKO
マーカス・ブリメージ(米国)
アルファメールの新鋭ガーブラントと、ATT所属ブリメージの対戦。サウスポーのプリメージが距離を取って右ジャブを伸ばす。ガーブラントは右ハイを続ける。様子の展開のなか、ガーブラントの右ローにブリメージがフックを合わせようとする。かまわず素早いパンチのコンビネーションから前に出るガーブラントに、プリメージのローが急所を直撃する。再開後、前に出たプリメージが左フックで距離を詰める。接近戦でショートのパンチが交錯、プリメージの左ローはガーブラントが接近したためバランスを崩す。背中をマットにつけたプリメージに、パウンドを落したガーブラントはすぐにスタンドに戻る。
サイドステップから、飛びヒザを入れたガーブラント。と、またもしてもプリメージの左ローが急所へ。2度目の再開後、ガーブラントはハイキックからカポエイラ的な蹴りを見せる。終盤の打ち合いでガーブラントの左を受けたプリメージの体がよろける。この攻防でガーブラントが初回を取った。
2R、プリメージが初回終盤の劣勢を挽回するためか接近戦を仕掛ける。落ち着いて対処したガーブラントは、左フックを放つ。右フックから左ストレートをヒットしたガーブラントが、右ハイ。これをブロックしたプリメージだが劣勢は否めない。距離が詰まると、フックやハイキックとスピードのある攻撃を見せるガーブラントのペースで試合は進む。接近戦の指示を受けたガーブラントは、残り1分を切って飛びヒザから右フック、プリメージがフックのワンツーを返すも、ガーブラントはやはり動じずフックを返す。右ハイで足を滑らせたガーブラントだったが、慌てた様子もなく立ち上がって2Rを戦い終える。
最終回、プリメージのワンツーに右ハイを合わせたガーブラント。続く前蹴りに、プリメージは右フックを放つ。蹴りを多用するガーブラントに対し、プリメージも左ハイを繰り出す。そのプリメージの前進に右フック、離れ際に左フックを合わせるガーブラント。連打はないが、着実に有効打を入れていく。と、プリメージはガーブラントが右ハイを払った際に、軸足を払って寝技へ。ガーブラントが慌てず三角絞めをセットアップ。プリメージが胸を張って立ち上がると、足のクラッチを外して労せずスタンドへ戻ってみせた。
残り2分、蹴り技とサークリングを駆使するガーブラントのシングルレッグのフェイクに大きく反応するプリメージは、勢いのある左フックを被弾する。接近戦でアッパーから右フックを入れたガーブラント、残り1分でダブルレッグを仕掛ける。プリメージはスプロールして離れると、左ハイ。ブロックしたガーブラントが左フックから右フックを打ち込むと、プリメージがダウン。ふらつきながら立ち上がったプリメージに右フックを入れたガーブラントが、続けて左フックから右フックによりKO。23歳の新鋭は、ベテランのような落ち着いた動きで、UFC初陣をKOで締めた。「5歳の時に白血病になったが、3年後に打ち勝ち、UFCでも勝利した」と語ったガーブラント、その強さの要因が伺えるコメントだった。