【UFC153】ウェルター級新時代へ。エリック・シウバ×ジョン・フィッチ
【写真】Natural Born Fighter的な匂いがプンプンとするエリック・シウバ。マネージャーのヴァンダレイ・シウバの通訳とともに注目度が高まり続けている (C) Marcelo Alonso
7月31日(火・現地時間)、UFCより10月13日にブラジルのリオデジャネイロはHSBCアリーナで行われるUFC153「Aldo vs Koch」で組まれる3カードが新たに発表された。
UFC世界フェザー級選手権試合=王者ジョゼ・アルド×挑戦者エリック・コク戦を始め、ヴィトー・ベウフォート×アラン・ベルチャー、ランペイジ・ジャクソン×グローバー・テイシェイラなど、注目のカードが決まっていたが、今回も思わずニヤリとしてしまう試合が決まった。
それがウェルター級のエリック・シウバ×ジョン・フィッチだ。UFC戦績13勝2敗1分。長らく、世界王者GSPに敗れた世界戦以外で土がなく、世界で2番目に強いファイターで有り続けたフィッチだが、昨年は1敗1分とついにGSP以外の相手に土をつけられてしまった。
昨年12月30日にジョニー・ヘンドリックス戦でフィッチが敗れたことで、UFCウェルター級戦線は新たな時代に突入したといっても過言ではない――そんな大きな意味を持つフィッチの敗戦だった。GSPを頂点にフィッチ、ジョス・コスチェック、チアゴ・アウベスが第2グループを形成していたウェルター級戦線は、今では大きく様相を変えている。
アウベスの脱落、フィッチの敗北、そしてGSPの負傷欠場により、暫定王座の制定=カーロス・コンディット暫定政権の成立、さらにコスチェックも5月にヘンドリックスに敗れ、1年半前と比較すると、マーティン・カンプマンやジェイク・エレンバーガーの台頭など、新しい選手が上位に顔を出している。そんなウェルター級戦線で要注目なのが、エリック・シウバだ。
昨年8月のUFCデビュー戦でルイス・ラモスを67秒KOで下すと、1月のカルロ・プラター戦ではヒザ蹴りから追い打ちのパンチが後頭部だったとして29秒KO負けとなるも、圧倒的な強さを見せつけたシウバ。6月にはチャーリー・ブレネマンも、1R4分33秒リアネイキドチョークで仕留めている。
技術的に何が優れているということよりも、生まれもってのファイターという雰囲気を漂わせるシウバに対し、永遠のナンバー2の座を引きずり降ろされたフィッチが、如何に迎え撃つか。組みの強さはフィッチ、ディフェンス能力の高さもフィッチ、経験値もフィッチであることは間違いない。ただし、組みと打撃、打撃と組みの境目のないシウバが、フィッチ越えを果たす可能性は『五分』はある。
今回正式決定した残り二つのカード、その一つは同じくウェルター級マッチ。ミドル級王座挑戦経験もある脅威のニューカマー、デミアン・マイアがリック・ストーリーを母国で迎え撃つ一戦と、TUFシーズン14ウィナーのディエゴ・ブランダォンがジョーイ・ガンビーノと仕切り直しのファイトに挑む。
■UFC153対戦カード
<世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョゼ・アルド(ブラジル)
[挑戦者]エリック・コク(米国)
<ミドル級/5分3R>
ヴィトー・ベウフォート(ブラジル)
アラン・ベルチャー(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ランペイジ・ジャクソン(米国)
グローバー・テイシェイラ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
エリック・シウバ(ブラジル)
ジョン・フィッチ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
デミアン・マイア(ブラジル)
リック・ストーリー(米国)
<ライト級/5分3R>
ホニ・ジェイソン(ブラジル)
サム・シシリア(米国)
<フェザー級/5分3R>
ディエゴ・ブランダォン(ブラジル)
ジョーイ・ガンビーノ(米国)
<ライト級/5分3R>
クリスチアーノ・マルセーロ(ブラジル)
ラザ・マハディ(スウェーデン)
<ウェルター/5分3R>
セルジオ・モラエス(ブラジル)
ヘネ・フォルチ(ブラジル)