＜ライト級／5分3R＞
パット・ヒーリー（米国）
Def.判定3-0：30-27、29-28、29-28
廣田端人（日本）

地元だけにヒーリーに声援が集中するが、廣田の入場にブーイングはない。いきなり左フックを打ちこんだ廣田は、首相撲もフックで跳ね返す。ワキを差してケージにヒーリーを押し込んだ廣田は、腰をコントロールしてテイクダウンを奪った。

ハーフからエルボー、右のパウンドを落とした廣田は、ヒーリーを立たせないが、レフェリーがブレイクを命じる。ボディを放った廣田は、ワキを差すがヒーリーが逆にケージに押し込んでくる。態勢を入れ替えた廣田は距離を取り直し、パンチを入れるもシングルレッグを合わされる。

頭を押して、足を引抜いて立ち上がった廣田はケージレスリングでも、十分にヒーリーとやり合っている。態勢を入れ替えたヒーリーのエルボーを避けて距離を取った廣田は、残り1分を切り、組みつかれても切っていく。廣田は左フックを入れるが、ローを受ける。左から右を打ち込んだ廣田は、ヒーリーをケージに押し込み、ヒジを避けたところで1Rのタイムアップを迎えた。

組み負けないという上々の立ち上がりを見せた廣田は、2Rもまず左フックをヒットさせる。さらにパンチを重ね、組まれても距離を取った廣田が、左ジャブを繰り出す。首相撲には胴に組みつき、ヒーリーをケージに押し込んだ廣田が、ここで再びテイクダウンを奪う。足にしがみついてくるヒーリー。廣田は立ち上がってケージにヒーリーを押し込む。

左ワキを差し返したヒーリーが逆に廣田を押し込み、右エルボーをヒットさせる。距離を取り直した廣田は、シングルからダブルでついにテイクダウンを許してしまう。ヒーリーが細かいパウンドを落とし、立ち上がらせないように足をコントロールする。

ワキを一本差して立ちあがった廣田は、左フックを入れる。ヒーリーも右エルボーを入れ、怒涛の押し込みへ。廣田もここは踏ん張ったが、2Rはポイント的には落としたか。スタミナの消耗が目立つ両者、廣田はここからが頑張りどころだ。

勝負の3R、廣田はショートアッパーを見せ、右を入れる。左ボディフックから、ヒーリーを押し込んだ廣田は、徹底して削り合いに挑む。右エルボーを繰り返すヒーリーが、逆に廣田をケージに押し込む。ダブルレッグにはワキを差し返し、ケージレスリングが続く。

ブレイクが入り、ケージ中央で試合が再開されると、廣田の左がヒットし、両者の拳が交錯する。組んでエルボーからシングルに出たヒーリー、廣田は鉄槌を落とす。ここでダブルに組み替えたヒーリーが、頭で肩を押し込む。尻もちをついた廣田が立ち上がる。ヒーリーのシングルにバックをうかがった廣田だが、ここで背中をつけさせられてしまう。

スタンドに戻り、残り1分。打撃勝負に出た廣田をヒーリーが組み倒す。立ち上がろうとした廣田は、バックを許しそうになった状態で試合終了を迎えた。最終回、ラウンド序盤の打撃戦はややリードしていたが、終盤は組み負けた廣田。ヒーリーは地元の観客に手を広げて勝利をアピールする。果たしてジャッジは――。

一人が30-27、残る二人が29-28をつけ、削り合いはヒーリーに軍配が挙がった。

PR

PR