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【Bellator】TUF01フィナーレでMMAの未来を切り開いた男、ステファン・ボナーがベラトールで現役復帰

Bonnar vs Silva【写真】現時点で最後の試合、アンデウソン戦では良いところがなかったボナー。辛口でいえば伝説の一戦以外、タイトル戦線に絡むような活躍&結果は残していない。究極の一発屋ともいえる (C)PVT

27日(水・現地時間)、Bellatorがステファン・ボナーと契約したと発表した。日本のファンには今もピンとこない米国での彼の存在感だが、MMAの未来を開いたTUFシーズン1決勝、×フォレスト・グリフィン戦における功績は絶対的だ。UFCでも僅か12人しか存在しない殿堂入りしている選手が、ベラトールでカムバックを果たすことはズッファが最も避けたかった事態かもしれない。

2012年10月のアンデウソン・シウバ戦で、1R4分40秒で敗れた後、ステロイドの陽性反応を受けたことで引退を発表していたボナー。最近ではCBS SportsのTitan FCで解説を務めていたMMA界の功労者が、意外な形で表舞台に戻ってくることとなった。

「ティト・オーティズというMMA界のウィルスを駆逐するために復帰する。もう、ずっとヤツの退屈な試合を見続けさせられてきた。誰かが皆のためにヤツを仕留める時がきたんだ」と既にスクリプトに乗ったような引退撤回理由を語るボナー。スコット・コーカーCEOも「ステファンはこのスポーツで大きな役割を果たしてきた。彼がベラトールの一員に加わることにエキサイトしている。彼はMMAの歴史で、恐らくは最も重要な試合をスパイクを舞台に行なった。ランペイジ、ティト、キング・モー、エマニュエル・ニュートンらがいるライトヘビー級戦線にステファンが加わる。彼の望みは分かっている。我々はファンにそれを提供するだけだ」という発言をしている。

TUFシーズン1フィナーレでMMAの歴史を変えたのは、UFCではなくその舞台を用意したSpikeだとヴァイアコムは言いたげだが、UFC殿堂入りからベラトールへの合流はランディ・クートゥアー、ティト・オーティズに次いでボナーが3例目となった。チャック・リデルやマット・ヒューズなど引退後にズッファ内にポジションを与える措置をとってきたUFC。ベラトールに限らず、UFCで名前を上げたファイターが他プロモーションでその名声を使うのは避けたいところ。ケージ内の実力=ビジネス・リーダーでないことはUFCが重々理解している状況だけに、今回のようなケースは表面的には傍観したとしても、内面はイラつかされる事態だろう。

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