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【UFC147】ヴァンダレイ、母国ブラジルでのリベンジならず!

<190ポンド契約/5分5R>
リッチ・フランクリン(米国)
Def.判定3-0:49-46、49-46、49-46
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)

サウスポーに構えるフランクリンがジリジリと距離を詰める。ヴァンダレイはローからパンチを打ち込もうとして踏みとどまる。低く構えるフランクリンの左ローに、右ストレートを合せたヴァンダレイは、カウンターを狙って待ち構える。

フランクリンも果敢に前に出て、左から右を伸ばす。もの凄い歓声に包まれたオクタゴン、フランクリンはジャブを伸ばし、右フックにつなげる。ヴァンダレイの右ハイをキャッチしたフランクリンだが、深追いはせずボディストレートを放つ。前に出たヴァンダレイだが、戻る際にややバランスを崩す。

ケージに詰まったヴァンダレイは、左ストレートや左ミドルを受けるなど、フランクリンがペースを握る。左ストレートから左ミドルを再び放つフランクリンの上体を、ヴァンダレイは右ハイで起こさせる。フランクリンの左ストレートに、ヴァンダレイは左右のフックを返していく。1Rはヴァンダレイが受けに回るシーンが多かった。

2R、左フックを放ったヴァンダレイは、フランクリングの右ジャブをステップバック。右ハイから右ローを繰り出すも、自らバランスを崩す。ヴァンダレイはフック、フランクリンはストレート系のパンチが多い。右前蹴りを伸ばしたヴァンダレイは、右から左ボディを受ける。

右フック、左右のボディフックと前に出るフランクリンは、ヴァンダレイのフックをよける。さらに左右のパンチをガードの上から連続で放つ。ケージ際から離れられないヴァンダレイは、左ボディフックから右フック、右ストレートをヒットされる。手数が少なくなってきたヴァンダレイは、左ストレートから右フックと攻撃を受け続ける。

フランクリンのボディに、ようやく右フックをヒットさせたヴァンダレイは、前手でショートフックを見舞う。と、右ストレートからヒザ、フックの連打、さらに右ストレートを打ち込む。崩れ落ちたフランクリンは、シングルレッグに出るも、バックに回ったヴァンダレイがパンチを連続する。引き込んだフランクリンに鉄槌を落すヴァンダレイ、2R終了のホーンがなるまで、フランクリンは攻撃を受け続けた。

3R、序盤は互いに様子見のなか、フランクリンが左ミドルから右ジャブを伸ばす。ヴァンダレイはガードを固め、右フックのカウンターを狙う。左ボディを放ったフランクリンは、右ジャブから右フック、さらに右ジャブを伸ばす。完全にカウンター狙いのヴァンダレイは、2R中盤までと同じようにボディ、ミドル、右ストレートを受ける。フランクリンは左ハイを放ち、間合いを取り直すと左ストレート、さらに左ミドルを蹴り込む。

息を整えるラウンドにしたのか、全く手を出さないヴァンダレイ。残り1分となり、左ボディにヴァンダレイの体がよれる。左ストレートからバックに回ったフランクリンは、テイクダウンを奪うと、ハーフから右ヒジを落す。右手を取られ、エルボーからパウンドを連続で浴びたヴァンダレイは、3Rを取り返された。

4R、両者の右フックが交錯、ヴァンダレイも距離を詰め自ら前に出る姿勢を見せる。そのヴァンダレイの右ハイは空振りとなり、フランリンは地味な作業のように左ボディを繰り返す。ヴァンダレイが受けに回るシーンが再び増えると、フランクリンは左ストレートから右フックをヒットさせる。

続けて左ストレート、ボディと攻勢に出るフランクリン。ヴァンダレイは2Rのような一発からの攻勢に賭けているのか? と、ヴァンダレイの右ローがフランクリンの急所を直撃する。サウスポーとオーソの体形が多い今大会で、何度も見られたシーンだ。

再開後、インファイトで受ける姿勢を続けるヴァンダレイに、フランクリンはアウトから右フックやジャブを放つ。さらに左ストレートを伸ばしたフランクリン、ヴァンダレイは残り時間僅かというところで連打を見せたが、このラウンドも落した。

最終回、肩を抱き合ってから臨戦態勢に入った両者、大物同士ならでは雰囲気がある。左ストレートを打たれたヴァンダレイの右フックを届かない。右ジャブも届かないなど、ヴァンダレイは距離が合っていない。

踏み込みと共に、先回りが必要だが、直線的なファイトに変化はなく、リーチに優るフランクリンがリズミカルに左ストレートを決める。フランクリンの左に右を合せたいヴァンダレイ、そのために相手を誘う仕掛けが欲しい。左フック、右ジャブ、さらに左ストレートをヒットというよりも、タッチさせていくフランクリン。

ワンツーから前に出たヴァンダレイ、右ジャブで前進を阻まれるが、残り1分を切って打たれるのを覚悟に飛び込んでいく。が、ポイントリードを理解しているフランクリンは、打ち合う必要はなく、ここで当然のように距離を取る。右ジャブを多用するフランクリンは、最後の最後に打ち合いに応じ、左フックでヴァンダレイにヒザをつかせる。タイムアップとともに笑顔を浮かべたフランクリンは、ジャッジ3者とも49-46をつける判定で快勝した。

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