【BFC69】藤井惠、アギラーにジャッジ三者が28-29つける判定負け
【写真】蹴り足を掴んで、テイクダウンを奪われるシーンもあった藤井。全体的に見て、決して押されている内容ではなかったが、北米MMAの判定基準では判定負けも致し方ない (C) KEITH MILLS
<女子115ポンド/5分3R>
ジェシカ・アギラー(米国)
Def.判定3-0:29-28、29-28、29-28
藤井惠(日本)
両者慎重な立ち上がりのなか、一旦アギラーが距離を取る。藤井の右ジャブに、アギラーが右ストレートを伸ばす。1分を経過したところで、藤井がダブルレッグでテイクダウンを狙う。尻もちをついて、ケージを背にして立ち上がったアギラー。互いにボディにヒザを突き上げる。
態勢を入れ替えたアギラーのヒザ蹴りに、投げを打つ藤井。アギラーが踏みとどまり、試合は打撃の間合いへ。藤井の左と、アギラーの右が交錯。藤井は前蹴りを見せる。藤井は続いて左ハイ、ミドルと見せ、蹴り足を掴んだ直後にバランスを崩したアギラーに組みついていく。
ここはすぐに距離を取った両者。アギラーのワンツーが藤井の顔面をかすめる。アギラーは藤井の蹴り足を掴んでテイクダウンへ。ガードを取った藤井が一瞬、足関節見せるが、アギラーはインサイドガードへ。パウンドを落とすアギラーに、藤井が腕十字。一度は背中をつかせるが、アギラーが腕を引抜き、足関狙いも察知してスタンドへ戻る。
ここで初回が終了、藤井の関節技のトライがアギラーを制したラウンドとなったか。その仕掛けをエスケープして、トップをキープ、打撃でやや押していたアギラーが取っていても、おかしくない最初5分だ。
2R、最初の1分はアギラーの打撃が藤井を上回り、テイクダウン狙いも中途半端に。左ミドルを繰り出す藤井、パンチを伸ばすアギラー。藤井は左を見せながら前に出るが、アギラーも右を返していく。距離的にはアギラーか。
藤井の左ストレートがアギラーを捉え、蹴りを交えながら前に出る。このまま打撃でプレッシャーを与えて、クリーンテイクダウンを終盤に奪いたいところだ。残り1分半、左を伸ばしながら前に出続ける藤井。アギラーの左フックが藤井を捉える。藤井は左ハイ、右前蹴りを見せるも当たりは浅い。距離が縮まり前に出る藤井は、常に前に出て2Rを戦い終えた。藤井の手数、序盤の攻勢のアギラー、ジャッジはどちらを支持するか。
最終回、蹴りでバランスを崩した藤井に、アギラーはスタンドで待つ。左ボディから前蹴りを繰り出す藤井は右目が腫れている。藤井の左ストレートがアギラーを捉える。残り3分、藤井がテイクダウンを仕掛け、アギラーが背中をつける。ハーフガードのアギラーに、藤井がパウンドを落とす。勢いのある右を落とした藤井。アギラーはクローズドガードへ。
アギラーはハイガードから腕十字へ、腕を抜いた藤井が腰をコントロールしてトップをキープする。再び十字を仕掛けたアギラーに、藤井がパウンドを落とす。頭を引き寄せるアギラーから、ハーフの状態になった藤井。アギラーは足を戻し、ハイガードへ。藤井はトップをキープした状態で最終回を戦い切った。
両手を挙げ、勝利をアピールする両者。最終回は明らかに藤井が取ったラウンドとなったが、結果、ジャッジの裁定は3者とも29-28でアギラーに。「彼女はレジェンド」と藤井の手を取って話したアギラー。藤井は今後を尋ねられ「長い間戦ってきたので、少し休んで考えたいと思います」と語った。