この星の格闘技を追いかける

【ROC38】安易な亀は命取り。デブラスが王座防衛に成功

2011.11.19

<ROCライトヘビー級選手権試合/5分3R>
トム・デブラス(米国)
Def.判定3-0:30-27, 30-27, 29-28
ダヴィット・テケシュラッシュビリ(グルジア)

グルジアの特殊部隊出身とコールされたテケシュラッシュビリ。対する王者はヒカルド・アルメイダの黒帯、デブラス。開始早々距離を詰めるテケシュラッシュビリだが、デブラスの右で引き込むようにダウン。クローズドガードを取るテケシュラッシュビリは、腰を切って腕十字を狙うが、デブラスは腕を与えない。

直後に左のパウンドを連続でデブラスが落とすと、すぐに亀の態勢になってしまったテケシュラッシュビリ。四の字フックでバックを制したデブラスは、腰を伸ばしながらリアネイキドチョークを仕掛ける。

一度は背中が伸びたテケシュラッシュビリだが、すぐにヒザを畳むと、後方に振り返りながら胸を合わせようと試みる。下にはならなかったデブラスだが、テケシュラッシュビリがシングルから立ち上がる。


ケージに押し込まれたデブラスはやや動きが落ちる。しかし、テケシュラッシュビリがマウスピースを落としており、試合は一旦中断。打撃戦で再開すると、テケシュラッシュビリが勢いのある蹴りを放っていく。

ガードが低いテケシュラッシュビリが、右を振るうが、王者も負けじと左ジャブから前へ。右を放ち組みついたテケシュラッシュビリが、右ワキを差した状態から、左フック、ボディをヒザに突き上げる。

デブラスが左ヒザを返したところで、初回が終了。序盤はデブラスの一方的なペースだったが、テケシュラッシュビリが盛り返した形となった。2R、テケシュラッシュビリが左ミドルから右ローを見せるも、こちらもスタミナをロスしているか、動きが鈍い。

すると、ギアを上げたようにテケシュラッシュビリが、真正面から踏み込んでダブルレッグへ。デブラスはギロチンで応え、首を抜かれてもリバーサルでトップを奪い返す。デブラスは足を一本抜いて、ブリッジで逃げるテケシュラッシュビリのバックをうかがう。ガードを取ったテケシュラッシュビリから、マウントを奪ったデブラスだが、次のブリッジで姿勢を入れ替えられてしまう。

パウンドを受けながら、立ち上がったデブラスはケージに押し込まれるも、態勢を入れ替える。だが、直後にレフェリーがブレイクを命じる。打撃戦ではテケシュラッシュビリが右ローを蹴り込みむも、追い足はほぼない。それでも左ジャブを伸ばすテケシュラッシュビリに対し、王者も疲れか手数が少ない。

残り1分、ダブルレッグを跳ね返したデブラスは、再び組みついてきたテケシュラッシュビリを逆にケージに押し込む。自ら距離を取ったデブラスが、右ストレートを伸ばす。動きが止まったテケシュラッシュビリに左ジャブを打ちこんだデブラス、ここで2Rがタイムアップに。

最終回開始早々、組みついたテケシュラッシュビリは、デブラスをケージに押し込むも、すぐに体を入れ替えられる。ここでも自分から離れたデブラスは、左から右を放つ。低いガードのテケシュラッシュビリが、ローシングルを見せるも、体が伸びてテイクダウンは奪えない。

執拗にテイクダウンを試みるが、足が止まったテケシュラッシュビリが、初回同様に亀の態勢へ。両足をフックしたデブラスは、背中を伸ばしてパンチを頭部へ落とす。右手で頭を守るだけだったか、体をロールしガードへ。

両ワキを差してデブラスの体を引き寄せるテケシュラッシュビリは、スラムのように頭をキャンバスに打ち付けられる。一瞬の隙を見て、腰を押しヒップエスケープを見せるテケシュラッシュビリに、デブラスも上体を起こすことはなかなかできない。

デブラスがマウントをキープしたまま、試合タイムは残り1分へ。ここで体を起こしたデブラスがパウンドを見せるも、テケシュラッシュビリはブリッジからシングルで立ち上がる。残り時間10秒になり、レフェリーがブレイクを掛け、両者は拳を交換しないまま死力を尽くした激闘はタイムアップへ。

ジャッジの裁定は、3-0でデブラスに凱歌が上がった。テケシュラッシュビリは、容易に亀の態勢になりポジションを奪われたことが、命取りとなった。

PR
PR

Movie