【BFC55】ダンタス決勝進出も怖いアリゾナのジャッジ
<バンタム級トーナメント準決勝/5分3R>
エドゥアウド・ダンタス(ブラジル)
Def.判定2-1:30-27, 29-28, 28-29
エド・ウェスト(米国)
軽快な左ローを見せ、ステップイン&バックを見せるウェスト。ドゥドゥは右から左を伸ばすも、ウェストもローを返していく。ウェストのローに、大振りの右から組みついたドゥドゥだが、テイクダウンを奪えないとみると、すぐに距離をとる。直後の打撃の場面で、すぐに組みついたドゥドゥだが、ここでもケージにウェストを押し込みながらも、テイクダウンにはこだわらず距離を取る。
フライングニー、ミドルや前蹴りと打撃戦で勝負を仕掛けるドゥドゥは、ローにパンチを再び合わせる。ウェストの右アッパーに右ストレートを合わせたドゥドゥ。後方にダウンしたウェストはパウンドを受けながらも、ケージを蹴り上げて腕十字へ。そのまま前方に送り出すようにスリープを仕掛けたウェストは、立ち上がることに成功した。
がぶるウェストは、距離を取ったドゥドゥに再びローやサイド気味の蹴りで距離を取る。真っ直ぐ飛び込んだドゥドゥに、ウェストの右アッパーがヒットすると、ドゥドゥがヒザをつく。ケージにドゥドゥを押しおんだウェストがヒザを見せる。
残り1分、距離を取った両者。ウェストの左ハイは目測がやや甘い。すると、組みついたドゥドゥがウェストに尻もちをつかせる。すぐに立ち上がったウェスト、目まぐるしい攻防が続いた1Rがここで終る。
2R、ウェストのロー、ミドル、そしてハイに押されることなく前に出て組みつくドゥドゥ。距離をとると、飛び込むようにパンチからハイキックを放っていく。前蹴りでドゥドゥの前進を止めたウェストだが、ドゥドゥの前進は止まらない。
左ストレートを放ち、ウェストのローに合わせて組みつくと、ドゥドゥは細かいヒザを突き上げる。右ワキを差して、頭をつけて押し込んだドゥドゥは小外刈りでバランスを崩し、その足をキャッチすると、そのまま小内刈りの要領でテイクダウンを奪う。
立ち上がったウェストのバックに回り、四の字で両足をフックしたドゥドゥがバックグラブの態勢からリアネイキドチョークへ。ここを凌いだウェストは、胸を合わせてパウンドを狙う。
ウェストがパウンドを打つために体を起こすと、足を抱えて腰を切って腕十字を仕掛けるドゥドゥ。腕を引抜いたウェストは、飛び込みながらパウンドを落すも、これは空振りに。ラバーガードを見せたドゥドゥだが、ここはすぐにクローズドへ戻すと、ケージを掴んで体を伸ばしギロチンへ。ガードを取った状態のドゥドゥだが、攻めているのは彼の方、ジャッジがどのように判断するか――、そんな2Rが終了した。
最終回、軽快に左ジャブを伸ばすウェスト。ドゥドゥも右から左を返していく。すると、ウェストの前蹴りでドゥドゥが尻もちをつくが、ウェストはここで慎重に攻め待ちの態勢に。続くドゥドゥのテイクダウン狙いをがぶって切るなど、相手の攻撃を受けないという流れもウェストのものだ。
ケージ際の攻防が続き、残り3分を切ったところで、両者が距離を取り直す。蹴り技を多用し、相手の懐に入らないウェスト。届かない距離での手数は、かなり多い。残り2分でドゥドゥが左目を抑えて、しゃがみ込む。ウェストの右手の指が目に入った模様だ。
再開後、素早い打撃を見せるウェストだが、クリーンヒットはない。すると、ドゥドゥの右がヒットし、ウェストが後退する。その後もスイッチを織り交ぜ、蹴りを見せるウェストだが、再びドゥドゥのパンチがその顔面を捉える。
下りながらパンチを見せるウェストは、右ローをヒットさせる。二段蹴りと、派手な見せ技が豊富なウェスト。残り20秒、ダンタスの前進を拒む蹴り技を出し続けたウェストだが、効果的な攻撃は最後までほとんど見られなかった。
ジャッジの裁定は、まず29-28でダンタス。続いて29-28でウェスト。効果的な攻めよりも、見た目で判断する怖い裁定がここでも見られる。そして、最後のジャッジは30-27でドゥドゥ。この裁定に驚きの表情を浮かべたウェスト、威力は関係ないポイントMMAというジャンルができれば、相当な猛者になるだろう。