【UFN289】ブレディ・ヒースタンド戦へ、中村倫也―02―「核ができた。次元の上がったMMAができる」
【写真】全氏以外の4人は全員が出すのも大好き、まさにベガスで珍道中が繰り広げられているはずだ。そしてアーセンはESTAが取れず、加えて台風襲来でベガス到着が遅れたとのこと。全てが試合に向けて、反動的に集中力がMAXとなる要因でしかない (C)TAKAYA SUZUKI
26日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXで開催されるUFN289「Rosas Jr vs Barcelos」でブレディ・ヒースタンドと戦う中村倫也インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima
1年1カ月振りの試合、それ以前のブランクを含め中村自身は「2年間、時計の針が止まっていた」と言う。奇しくも対戦相手のヒースタンドも今回が2年振りの実戦となる。
時計の針が再び動き出すのではなく、時計自体が新たに生まれ変わったという中村は、対戦相手もその可能性があることを頭に入れ――自らのパフォーマンス、出し切ることに専念する。
<中村倫也インタビューPart01はコチラから>
今までになくスムーズに相手の懐に飛び込んでいけて、相手をぶっ飛ばしてきたような感覚も確実に保ったまま戦えます
――心と体が整った状態。そこと対戦相手の対策というのは、リンクしてくるものなのでしょうか。
「もちろん、各ポジションでどういう対処をしようというのはあります。相手も組むのが大好きなので」
――MMAで、それだけだとダメということは百も承知ながら、上手く打撃がハマらないなら一番の武器のテイクダウンを仕掛ける方が質量が高いと思うことがあります。現状の気持ちと体の状態だと、あの思い切りが良くて爆発力のあるテイクダウンも出すことができるのでしょうか。それとも整っていることで、タイミングを見計らった綺麗なテイクダウンになるのでしょうか。
「テイクダウンは、かなり良いと思います。本当に心技体でいうとこの体が整ったので、心と技が凄く生きるようになったし。そこが凄く上手く回り出しました。試合前だから自信があると大きく見せるのではなく、今までになくスムーズに相手の懐に飛び込んでいけるような。組みついてからのドライブも、今までレスラーとして相手をぶっ飛ばしてきたような感覚も確実に保ったまま戦えます。ガンガン、テイクダウンを仕掛けてやろうと思います」
――その状態で臨むことができる試合で戦うヒースタンドですが、彼もまた2年振りの試合になります。TUFの決勝に関しては、パフォーマンスは相当に悪かったように感じました。
「僕もそう思いました。でも調べると、TUFの1回目の練習で前十字を切っていて。そのまま2試合勝って、決勝までいった。そこも評価されての契約だったんじゃないかと思います」
――その後の試合も、なんだかMMAとしてリズムがおかしい。いうとMMAごっこというか。それなのにしっかりと極めて勝っている。正直、分からなくて不気味、嫌な相手ではないかと。
「ハイ。確実に分かるのは上半身のパワーがあるのと、スタミナがあるということですね。他は掴めないです。大きなベイビーが見様見真似でMMAを戦うような感じがしながら、3連勝で2つの一本勝ちをしている。25歳から2年の成長も分からないです。本当に分からないです。
だからこそ、相手でなく自分です。自分を整える。目指すと決めてから、ここまで来た全部のモノを如何に爆発させる状態を創ることができるのか。そこにフォーカスをすれば良いのかと思っています。
同時にオーソ×サウスポーのMMAの位置取りだったり、向うも北米拠点でやっているので――オーソドックスの位置、色々なモノを今は崇矢が細かく、助言をくれます」
――三バカ兄弟三男坊が、そこまで成長したわけですね。
「ハイ。何より、アイツは遠慮なく言ってくれるので。あと、この2年で向うがスイッチできるようになっていることも想定しないといけないです」
『じゃあ、俺のなかで思うMMAが大好きなヤツを集めよう』と。
――そんな1年1カ月振りの試合、どのような陣容でベガスへ乗り込むでしょうか。
「京ちゃん、崇矢、それとアーセンです」
――アーセン!! 三バカ兄弟に、巨バカ従兄が加わるようなメンバーではないですか!!
「もう、アレが一番やばいッスから。アイツも今、技に走りそうなんで。ちょっとね、アーセンとも心を通わせようとおもいます。ここに触れてもらおうと。そこに体をギリギリまで見てもらうために、ゼロイニシャライズの全(明伸代表)さんにも来てもらいます。ストレッチマシーンなんかの開発もしている方で。全さんは初めてのMMA観戦が、KIDさんの人生最後の試合……UFCのローマン・サラザール戦(2015年2月28日)なんですよ。
あの時、KIDさんが日本を出る3日前に足首の腱をブチんとやってしまったらしくて。急遽、体を見るということでセコンドに就くことになったんです。全さんが施術して、KIDさんは何とか試合ができる状態まで持っていくことができたそうです。なんか、不思議な縁がある方で。どこに行っても浮足立たない性格の方なんです」
――お目付け役としても、打ってつけだと。髙谷裕之さん、あるいはマイク・ブラウンでないのは?
「髙谷さんは、今回ATTからそのまま行く予定だったので、27日に修斗に出る齋藤翼選手のセコンドに就くことになっていて。で、ビザの問題でATTに行けなかったけど、マイク・ブラウンにはセコンドに就いてもらおうと思って連絡をすると、『メーン州のコーチの殿堂入りセレモニーがあるんだ。だから、今回は就けない。Good luck』みたいな返答で(笑)。
その時、恭司さんのことも頭に浮かびましたけど、マネル・ケイプの敗北から仕切り直して、凄く大切な時期なのは分かっているし。このタイミングでは、頼めなかったです。そうなった時に、『じゃあ、俺のなかで思うMMAが大好きなヤツを集めよう』と。それが自然と僕の原点になったのですが、アーセンと京ちゃん、崇矢と行くことになりました。
でも、さすがに年上の人が1人来てほしいと思っていたので、全さんにもお願いしました」
――限度を通り越してポジティブで元気という空気になってしまわないかは心配です。
「そこは髙谷さんからも『頼むぞ』と3度も注意されました。きっとはしゃぎますよね。でも、やることをやればはしゃぐだけで。それにいくらはしゃいでいても、やる時はやる。そうなると目の色も変わる。それは僕も見てきたし、絶対の信頼があります」
――遠回りを近道にしてください――としか、倫也選手には言えないです。だから結果とパフォーマンス、両方を求めてしまいます。
「はいっ! 自分のなかで2年間近く時計の針が止まっていた感覚がありました。ただ、それが再び動き出すというか……違う性能の時計、モデルチェンジした時計の歯車が嚙み合ってきている。それが本格的に動き出すのが9月26日だと信じていますし、その手応えも感じています。明らかに変わった。より僕の戦いに核ができた。次元の上がったMMAができると思うので、その辺を楽しみにしてほしいです。今回は技に走ってごまかすことはしないです。しっかり心体が創れたので結果、技にも生きるんじゃないかと思っています」
■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時45分~U-NEXT
■UFN289対戦カード
<バンタム級/5分5R>
ラウル・ロサスJr(メキシコ)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)
<ライトヘビー級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
ルイス・ヘルナンデス(米国)
<TUF34バンタム決勝/5分3R>
イリムベク・アキルベク(キルギス)
ムハマドリ・オスマンリ(アゼルバイジャン)
<TUF34女子ストロー決勝/5分3R>
チナ・ブラッキ(ブラジル)
メリッサ・アマヤ(米国)
<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ブレディ・ヒースタンド(米国)
<ミドル級/5分3R>
ホドウフォ・ヴィエイラ(ブラジル)
ロベルト・ブリチェク(ポーランド)
<ライトヘビー級/5分3R>
ホドウフォ・ベラート(ブラジル)
クリスチャン・エドワーズ(米国)
<ミドル級/5分3R>
ユースリ・ベルガウイ(オランダ)
ジジョルデン・サントス(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
エルヴィス・ブレネウ(ブラジル)
ジョザイア・ハレル(米国)
<バンタム級/5分3R>
モンテル・ジャクソン(米国)
リッキー・シモン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジョン・カスタネダ(米国)
アラテンヘイリ(中国)
<女子ストロー級/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
ヴァネッサ・デモポウロス(ギリシャ)










