【BFC44】シュレメンコ、クルクル回ってシーズン5出場へ
<ミドル級/5分3R>
アレキサンダー・シュレメンコ(ロシア)
Def.判定3-0:30-27,30-28,29-28
ブレット・クーパー(米国)
【写真】離れて回転系の打撃、近づいてボディやフックという攻撃が目立ったアレキサンダー・シュレメンコ。ブレット・クーパーを圧倒した (C) KEITH MILLS
シーズン2ミドル級トーナメント優勝シュレメンコが、シーズン5ミドル級トーナメント出場を賭けてクーパーと対戦。まず、前に出るのはクーパーだったが、シュレメンコはミドルをキャッチして、ストレートを打ち込む。サスウポーの構えから、鋭い左ハイ、左ストレートを伸ばすシュレメンコは、バックハンドブローをヒットさせ、さらに首相撲からヒザを突き上げる。
サークリングを駆使し、左へ下がるクーパーに左フックをヒットさせたシュレメンコ。引き込むように尻もちをついたクーパーに対し、シュレメンコはスタンドで試合再開を待ち受ける。遠い距離から組みつき、ニータップでテイクダウンを狙ったクーパーだが、ケージに押し込むまででテイクダウンには至らない。
バックスピンキックを蹴りこみ、前に出たシュレメンコだが、クーパーの右フックがヒットし、一瞬ヒザを落す。ここでテイクダウン狙いのクーパーの試みを遮断し、再びスタンドでペースを握ったシュレメンコ。クーパーは懸命にヒザをついた状態からテイクダウンを仕掛けるも、寝技の展開を持ち込むことができないまま、何度もバックハンドブローを受けそうになる。そのままシュレメンコ攻勢のまま初回が終了した。
2R、引き続きスピニングバックキック、バックブローを多用するシュレメンコは、攻勢を握ったまま戦うが、左目を紫色に腫らしている。離れては回転系の打撃、近づいてはニーとエルボーを打ち込み、シュレメンコはクーパーを追い込む。勢いをつけすぎ、フライングニーを見せたところで、着地と同時にバックを許してしまったシュレメンコ。クーパーはバックからヒザを腿に入れ、正面に回ってシングルレッグに移行するも、テイクダウンはできない。
再びバックに回り、今度は持ち上げてからシュレメンコを落とすが、ヒザをつかせても直後に立ち上がられる。と、自ら尻もちをつき足をフックしようとしたクーパーだが、シュレメンコはすぐに起き上がって、強烈なパウンドを落とす。
スタンドに戻ったシュレメンコは、バックハンドブローをミスしたところで、再びクーパーにバックを許すも、結局寝技の展開に持ち込まさないまま、左右のフックを打ち込んで2Rを戦い終える。
最終回、後のないクーパーに対し、ここでもシュレメンコがバックブローをヒットさせる。続いて近距離になると、右から左を打ち込み、さらにボディをヒザに見舞っていく。スピニングバックフィストに前進を止められたクーパー、シングルレッグの距離も遠くなる。シュレメンコは、右フック、バックブローと左ストレート、ボディへのヒザ、さらにジャンプして顔面にヒザを入れる。立っているのが不思議に感じるほど、猛攻にさらされるクーパーの拳は空を切るばかりだ。
残り1分となり、ついにボディへのヒザで自ら引き込むように背中をつけたクーパー。シュレメンコは寝技に付き合わず、立ってきたクーパーに拳を入れ続ける。クーパーのアッパーをヒットさせるなど、最後まで意地を見せたが、試合終了と同時にマットにしゃがみこんでしまった。ジャッジの裁定は、一人が1Rをクーパーに付ける29-28というスコアも見られたが、危なげなくシュレメンコが判定勝ちを手にした。