【It’s Showtime】カリム・ベノーイ、61キロの頂点に立つ
<It’s Showtime 61キロ級MAX世界選手権試合ヘビー級/3分5R>
カリム・ベノーイ(フランス)
Def.4-1:50-47, 49-48, 48-47, 48-47, 47-48
セルジオ・ヴィールセン(オランダ)
山本真弘を倒して日本でもその名を広めた61kg級世界王者のセルジオ・ヴィールセンが、挑戦者のカリム・ベノーイと二度目の防衛戦に臨む。1R、ヴィールセンの左フックから試合はスタート。ベノーイは、これをかわし素早い左右のフックをみせる。ヴィールセンの右ローキックが炸裂。ベノーイは右フックを返す。さらに左フックが王者に襲い掛かる。ヴィールセンはローキックでダメージを与える。
それにしても、ベノーイの放つ左フックは危険だ。ヴィールセンは右ローキック、左ストレート、ローキックとつなげるが、右フックは大振りの嫌いがある。対してベノーイは、コンパクトに右ボディから左フック。左右に構えをチェンジする二人。レベルの高い攻防が続く。
2R、ヴィールセンの右ハイキック。ベノーイは左右のフックでKOを狙う。ヴィールセンは、蹴りでパンチを封じにかかり、べノーイの蹴りに反応して、フックを叩き込む。ベノーイも、これに反応し、パンチを返す。さらに左ストレート、右フックで襲い掛かるベノーイ。ヴィールセンは右ボディ、左フックを顔面へつなげるが、ペースを掴むには至らない。
カウンターの左フックをヒットさせるヴィールセン。ベノーイは、怯まずに前へ出てパンチを打っていく。手に汗握る展開が続いた2Rもあっという間に終了した。3R、ベノーイは前へ出て右フック。ヴィールセンはディフェンスするが、バランスを崩す。ワンツーを打っていくベノーイ。ヴィールセンのハイキックをしゃがんでかわし、ベノーイがパンチをまとめる。
ヴィールセンは、ガードを意識。勢いに乗るベノーイは、左、右とパンチを打っていく。左フックを3発。ローキックで揺さぶりをかけるベノーイ。ヴィールセンは、圧力をかけてフックで反撃するが、クリーンヒットはしない。突破口を見出せず、王者が苦戦。4R、ジリジリと近づく二人。ヴィールセンのローキックに、パンチを放つベノーイ。ベノーイのローキックに、パンチを合わせるヴィールセン。
ベノーイのフック、ヴィールセンのローキックが、それぞれ入る。ベノーイのフックの打ち終わりを狙い、ヴィールセンがハイキック。互いに有効打は与えられない。前へ出るヴィールセン。下がるベノーイ。コーナーを背にしたところで、ベノーイは、体を入れ替え、飛びヒザ蹴りを連続で見舞う。
5R、ベノーイがハイキック。ヴィールセンが右フック。ベノーイは、前へ出てフック、ローキックをまとめる。ヴィールセンは、圧力をかけてローキックを返す。ベノーイは、左フックでヴィールセンを転倒させる。フックをまとめるベノーイ。
大きな差はないが、ヴィールセンが流れに乗れない感じだ。だが、バッティングでベノーイが出血。ドクターチェックを受ける。再開し、打ち合う二人。ヴィールセンは左フックを振り回す。ベノーイは、顔面が真っ赤に染まる。ヴィールセンは、最後の力を振り絞って右フック。盛り返したところで、試合終了となった。
笑顔で抱き合う二人。最後の攻防が、どこまで判定に響くのだろうか。勝ちを確信したのか、手を挙げてアピールするベノーイ。国旗を体に巻き付けて祈るヴィールセン。判定は、ベノーイに。山本を圧倒したヴィールセンが敗れ、フランス人ベノーイが新王者に。61キロの世界への広がりが印象つけられる新王者誕生となった。