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【LFA218】暫定ライト級タイトルは、欧州に渡らず。ナシメントがTD狙いのマカエフを下し連勝を12に

【写真】LFA初の欧州大会のメインで、暫定王座の防衛に成功したナシメント(C)LFA

<LFA暫定ライト級選手権試合/5分5R>
ジェフィソン・ナシメント(ブラジル)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
ピサングル・マカエフ(スウェーデン)

飛び込んで右を伸ばすマカエフ。ナシメントは右に回りつつ、ステップジャブを伸ばす。スイッチしたナシメントはすぐにオーソを戻し、マカエフが右カーフを蹴る。ワンツーのナシメントが左リードフック、マカエフが左ミドルを決める。ダブルレッグを切られたマカエフが、左ジャブを被弾。ナシメントはボディストレートから右ロー、そして右ストレートを入れる。

マカエフはローシングルからテイクダウンを決めると、ナシメントがヒールを仕掛ける。反転して足を抜き、ハーフで抑えたマカエフ。ナシメントはバタフライガードを取りスイープを仕掛ける。マカエフはトップを維持するが、クローズドの中で効果的な動きがなくブレイクが命じられる。

LFA実況のロン・クロックは「ファンが歓迎し、私も打撃の攻防が好きだが、ガードワークは機能していた」と、このブレイクを指摘する。ともあれ試合がスタンドに戻るとナシメントがボディストレートを入れ、圧を掛ける。マカエフは左ミドルも、ケージの押し込まれボディから顔面を殴られた。

2R、ローに右を合わせていくチャンピオンだが、マカエフがレベルチェンジからダブルレッグでテイクダウンを決める。左足を抜き、レッグマウントを取ったマカエフは一旦、ハーフで落ち着く。戻したナシメントは蹴り上げから立ち上がる。マカエフはヒザを蹴って離れると、ナシメントがここでも右ボディストレートを入れる。

パンチの交換で頭を下げるマカエフは、ガードで顔面を守る。直後のダブレッグをナシメントがスプロールしてがぶると、ギロチンへ。腰を上げ、ヒザを押したマカエフが頭を抜くとテネリフェの観客が拍手を送る。ナシメントは下からリストコントロールも、頭を突っ込むマカエフは三角を許さず2Rが終わった。

3R、ボディにフック、そしてストレートを入れるナシメントが右オーバーハンドを顔面に入れる。打撃で劣勢のマカエフは、ダブルレッグでケージにナシメントを押し込み、シングルレッグにスイッチしてテイクダウン。レッグマウントからボディロックで背中をつかせる。ここからが欲しいマカエフは、細かいパンチで削っていく。

ナシメントは蹴り上げを見せるが、ここはスペースを創って立つことがでない。マカエフはオモプラッタから腕を抜くが蹴り上げ直後のレッスルアップ&ダブルレッグでリバーサルを許す。ナシメントはワキを潜ってバックへ。ならばマカエフはグランビーロール、ナシメントが離れたため横回転を一人でするように間合いを取る形に。右で前に出るナシメントがダブルレッグで尻餅をつかされるが、ケージ際でがぶって逆にバックへ。ナシメントはボディロックから後方に崩し、パンチを入れてラウンドを締めた。

4R、暫定王者がすぐに組みついてバックへ。自ら背中をつけ、仰向けでボディトライアングルに取る。マウント狙いを押し返し、トップを取ったマカエフが左のパンチをコツコツと打っていく。背中を譲って立ち上がろうとしたナシメントは、潰され背中をつけた展開が続く。残り2分、ナシメントの蹴り上げに簡単にスタンドに戻ったマカエフが左ハイを狙う。

ナシメントは右オーバーハンドも、スリップする。すかさずトップを取ったマカエフは再びガードの中に納まる。残り20秒でレフェリーがブレイク。米国ともブラジルとも違うブレイクで試合がスタンドに戻ると、マカエフがダブルレッグでテイクダウンを決める。直後にナシメントが足を抜いて立ち上がると、マカエフがヒザを衝いた状態で頭を抱える。殴られながら立ち上がったマカエフに対し、ナシメントはボディにコンビ、右を打ち込んだ。

最終回、すぐに距離を詰めてパンチを振るうナシメント。ミドルを蹴られても左フックを打ち込み、マカエフのダブルレッグを切る。両者立ち上がり、マカエフがここもミドルからダブルレッグも切られ、ボディから左フックを被弾して下がる。続くシングルにヒザを合わせたナシメントは、がぶる。組み続けず、立ち上がるマカエフがスタンドに戻ってダブル、そしてシングルを繰り返すがナシメントがヒザを入れるなどして切り続ける。

この間にはサッカーボール気味の蹴りを見せるが、空を切りレフェリーを流す。テイクダウン狙い以外は動きを止めたマカエフが、ボディと顔面にパンチを受けるが根性のテイクダウン狙いへ。両ヒザをついて、止まった状態から差し上げてテイクダウンを決めたマカエフは、ハーフでエルボーを落とす。ナシメントは自力でスクランブルでなく、レフェリーにブレイクを要求するような目線を送る。

レフェリーは動かず、マカエフは最後までトップキープしタイムアップを迎えた。結果、3-0でナシメントが暫定王座の防衛に成功し、欧州にLFAのベルトが渡ることはなかった。ナシメントはデビュー以来の連勝を12とし「次はもっと良くなる。約束する。ダナ、UFC、俺は準備できている」と話した。


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