この星の格闘技を追いかける

【K-1 MAX】これぞ最高峰の殴り合い!!

2010.10.04

Zambidis■第7試合 FINAL16/3分3R
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
Def.延長R終了/判定3-0
シャヒッド(オランダ)

【写真】これぞ殴り合いMAX!! 現時点で年間最優秀試合を獲得したといっても過言ではない素晴らしい試合をマイク・ザンビディスとシャヒッドがやってのけた (C) WORLDKICKs

この顔合わせが決まったときから、名勝負の予感は十分にあった。ご存知マイク・ザンビディスは、小柄ながら豪腕ファイターでアルバート・クラウス、山本“KID”徳郁をワンパンチで倒した実績がある。シャヒッドも、ムラット・ディレッキーをTKOで倒したほどの豪腕ファイター。同じようなタイプでもあり、距離も一緒。つまり、名勝負が生まれやすい顔合わせとなった。

1R、その予想通り、いきなり壮絶な打ち合いが始まる。ザンビディスのワンツー、フックが飛び、シャヒッドの左フックが空間を引き裂く。ザンビディスが左ボディを打つと、シャヒッドが左ミドルキックでダメージを与える。ザンビディスの方がパンチが多く、シャヒッドは蹴りとパンチのコンビネーションで勝負するスタイルだ。しかし闘う距離は同じで、何度も攻撃がクロスした。手数、スピードはほぼ一緒で、まったく落ちなかった。


2R、ザンビディスは、右フックで飛び込む。シャヒッドはヒザ蹴りで迎え撃つ。目が離せない攻防とは、まさにこのことだろう。ザンビディスの左フックが入り、なんとシャヒッドがダウン。これは効いていないのか、すぐに立ち上がった。ザンビディスは、左ボディ。シャヒッドはインローを返す。互いにまったく怯まない。そして、ザンビディスの右フックでシャヒッドは二度目のダウンを喫してしまう。勝負はあったか……。が、今度はシャヒッドが左フックでダウンを奪い返した。信じられない闘い。これが世界最高峰の闘いというものだろう。

3R、シャヒッドは前へ出てローキック。ザンビディスも、まったく下がらずに右ローキックから右フックを返した。ダウンの回数で負けているシャヒッドは、さらに前へ出る。左右のフックを乱れ打ち。シャヒッドは、何とか挽回に出る。押されるザンビディス。判定勝負は、ドローに。この瞬間、会場のファンがドッと沸いた。

延長ラウンド。信じられないことに、二人のスピード、手数、アグレッシブさがまったく落ちない。二人は、前へ出て最後の勝負に出ようとしている。まずザンビディスが、右フック。シャヒッドは左フックをダブルで返す。攻撃するシャヒッド。勢いでは、ややシャヒッドが有利か。下がるザンビディスは、飛びヒザ蹴り、右ボディで反撃。シャヒッドは、少しも怯まずに前へ出る。

すると、そこへザンビディスの右フックがクリーンヒット。シャヒッドが痛恨のダウンだ。立ち上がったシャヒッドだが、もはや反撃する時間と力は残っていなかった。ザンビディスが攻撃を仕掛けたところで、試合終了のゴングが鳴らされる。ダウンを奪ったザンビディスが勝利。世界最高峰の試合を見せてくれた二人に、大きな拍手が贈られた。

PR
PR

関連記事

Movie